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「妥当」はビジネスシーンやニュースなどでもよく見聞きする言葉です。
「妥当な方法」
「妥当な線だ」
などという風に使いますよね。
この「妥当」、なんとなく意味がわかる人も多いと思いますが、はっきりと意味や使い方を確認しておきましょう。
「正しい」と同じように使われているようですが、実は「妥当」と「正しい」も意味が違う言葉なんです。
今回は、「妥当」の意味と使い方!「正しい」との違いは?【例文つき】についてご説明いたします!
「妥当」の意味
「妥当」は「実情によくあてはまっていること。適切であること。また、そのさま」という意味です。
「だとう」と読みます。
「妥当」の「妥」は「やすらか。おだやか」「おりあう。ゆずりあう」という意味がある漢字です。
「妥当」の他は「妥協」などとよく使う漢字です。
ここでは「やすらか。おだやか」という意味で用いられています。
「当」は色々な意味はありますが、「あたる。あてはまる」という意味でとらえましょう。
この「妥」と「当」で、「穏やかに落ち着いて当てはまる」となります。
「妥当」は判断や対処などが、その場の状況によくあてはまっていることを表す言葉なのです。
「妥当」の使い方
「妥当」は、その判断などが、その状況、実情によくあてはまっているという意味で使います。
「妥当だ」「妥当な○○だ」、あるいは「妥当する」といった形で使います。
「妥当」の例文
- そう考えるのが妥当だ。
- 諮問委員会は、政府の方針は妥当だという見解を示した。
- それは妥当な判断だ。
- あのチームが優勝したというのは妥当な結果だろう。
- 現代社会に妥当する
- ある判断が真として成立するとき、「妥当する」という。
- この事件の判決を無罪とする妥当性を問う。
「正しい」との違いは?
さて、「妥当」は適切である、よくあてはまっているという意味でしたね。
この「妥当」は問題集などにもよく用いられる言葉です。
学生時代の参考書はもちろん、社会人になっても資格試験などのためにテキストや問題集に取り組むこともありますね。
そういう時に、よく選択問題で「妥当なものはどれか」といったものがあります。
もちろん「妥当」なものを選べばいいわけですが、他にも似たような言い回しで「正しいものはどれか」というのもありますよね。
同じ意味だと思って読み飛ばしている人も多そうですが、
実は「妥当」と「正しい」は同じではないんです。
- 「妥当」は「最もよくあてはまっていること」
- 「正しい」は「事実や真理に合致しているもの」
という違いがあります。
例えば選択問題であれば、「妥当」なら他の選択肢が間違いというわけではないが、その中で一番よくあてはまっているものを選びます。
「正しい」なら、他の選択肢は間違いで、正解が一つだけ(一つ選べ、二つ選べなどの設問条件によりますが)あるということなのです。
「妥当なものはどれか」と「正しいものはどれか」
国語の問題で、主人公の心情についての問いであれば、絶対に正しい正解があるわけではありません。
他の選択肢が絶対間違いとも証明できないですが、その中で一番状況などから考えて適切であるものを選びますよね。
これは「妥当なものはどれか」です。
一方、算数の選択問題で「正しい式はどれか」とあれば、その中で正解であると証明できるような「正しい」ものを一つ選びます。
あとの選択肢は間違っていますよね。
算数や国語に限らず、社会人が受ける資格試験などでも、絶対の正解があってそれを問うものは「正しいものはどれか」と問われます。
そして、絶対に決まった正解があるわけではないが、選択肢の中から最も適切なものを選ぶという場合には「妥当なものはどれか」となります。
まとめると
- 「妥当」は「その場の状況などに(一番)よくあてはまっている」
- 「正しい」は「事実や真理に合致している。正解が証明できる」
という違いであると理解できるでしょう。
「妥当」の類義語
「妥当」の類義語には次のようなものがあります。
- 適切(その場によくあてはまってふさわしいこと)
- 適当(ある条件・目的・要求などに、うまくあてはまること)
- 相応(つりあいがとれていること)
- 順当(道理にかなっていて、当然であるさま)
- 賢明(かしこくて、物事の判断が適切であること)
- 穏当(物事に無理がなく理屈にもかなっていること)
「妥当」の対義語
「妥当」の対義語には次のようなものがあります。
- 不当(正当・適当でないこと。道理に合わないこと)
- 失当(当を得ていないこと。適当でないこと)
まとめ
「妥当」の使い方はおわかりいただけたでしょうか。
「正しい」というのともまた違っていて、「妥当」はぴったり当てはまる、一番しっくりくるという感じで理解するとよさそうですね。
似たニュアンスの言葉も多いですが、いろいろな言葉を使い分けて表現を広げていきたいものですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!