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「如実にあらわれる」は「実際のままにあらわれる」という意味の言葉です。
あまり口語的ではないかもしれませんが、文章の中やビジネスシーン、ニュースなどではしばしば用いられる言葉です。
この「如実にあらわれる」ですが、「現れる」と表記されている場合と、「表れる」になっている場合とがあります。
「如実に現れる・表れる」は、どちらが正しいのでしょうか?
「如実」という言葉の意味や使い方からくわしく調べてみました。
今回は、「如実に表れる・現れる」正しいのはどっち?「如実」の意味と使い方!についてご説明いたします!
「如実」の意味
「如実」は「実際の通りであること」という意味です。
「にょじつ」と読みます。
「如実」には、他に仏語としての意味があり、「教えの真実や道理にかなっていること」「究極の真理。真如」といったことを表しています。
こちらの方がもともとの語源であったわけですが、「教えの真実にかなっている」「真如、ありのままの姿」といった仏語としての意味から、「現実のままであること」という意味に転じて広く使われるようになったわけです。
一文字ずつみていくと、「如」は「そのまま」「~のごとく」といった意味になります。
「実」はもちろん「果物」「実る」という意味もありますが、「真実」「実例」などと使われるように「ほんとう。ありのまま」といった意味がある漢字です。
ですので、「如実」は「本当の、そのまま」つまり「実際の通りである」という意味になるわけです。
「如実」の使い方
「如実」は「如実に表れる」という形で、「事実そのものがあらわれる」「ありのままあらわれる」といった意味で使います。
「如実にあらわす」などの形もあります。
また、「如実に……」と色々な言葉をつけて使うこともできます。
いずれにしても、「如実に……する」という、副詞的な用法で用いる言葉です。
例文で具体例を確認しておきましょう。
【例文】
- 服装には自分の個性が如実に表れる。
- この寺院は十九世紀の建築様式を如実に表している。
- この計画には、何よりも利益を重視するという会社の考えが如実に表れている。
- 彼女の表情はもう元の関係に戻ることができないということを如実に物語っていた。
- 実験結果のグラフには、急激な変化が如実に示されていた。
- そのニュースは状況の悪化を如実に示している。
「如実に表れる・現れる」正しいのはどっち?
まず、「如実に表れる・現れる」正しいのはどちらかということですが、これはどちらが間違いということはありません。
「如実に表れる」の方が一般的ですが、文脈によっては「如実に現れる」とします。
これは、「表れる」と「現れる」の違いによります。
- 「表れる」は「目に見えないものがはっきりと表現されること」
- 「現れる」は「今まで隠れていたものが見えるようになること」
ということになります。
「如実にあらわれる」と言う時は、「状況が如実にあらわれる」とか「感情が如実にあらわれる」「変化が如実にあらわれる」など、
目に見えない形のないものがはっきりとわかるように表明されるという意味で使われることが多いので、「如実に表れる」とされることが多いです。
ですが、文脈によっては隠れていたものが出てくる、現出するという意味で、例えば「それは私の前に如実に現れた」などということもないとは言えないでしょう。
「如実にあらわれる」は、「現れる」も「表れる」も間違いではないが、多くの場合「如実に表れる」とする方が適切である、と考えるとよいでしょう。
「如実」の類義語
「如実」の類義語には次のようなものがあります。
- 顕著(はっきり目立つさま)
- 明白(はっきりとよく目立つこと)
- 忠実(少しの違いもなくその通りにすること)
- 正確(正しくて確実なこと)
- ありのまま(実際の有様のとおり)
「如実」の対義語
「如実」の類義語は特にありません。
はっきり事実のままに、というのが「如実」ですから、例えば「如実にあらわす」の逆であれば、
- 曖昧
- 漠然
- あやふや
- 不正確
といった言葉を使ったり、
- 明白でない
- 要領をえない
といった言い回しを使うことが考えられますね。
まとめ
「如実」は「実際のとおり」「ありのまま」といった意味でしたね。
この世の普遍的な真理を意味する仏語からできた言葉です。
そこまでの究極的な意味で使われることはないかもしれませんが、日常の仕事の中や日々のニュースの中でも、「如実」は使われますので、この機会にしっかり理解しておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!