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「物見遊山」という言葉を知っていますか?
あまり若い人は使わない言葉かもしれませんが、テレビや新聞、本の中などでは時々使われます。
「物見遊山に行く」「物見遊山気分で」など、いろいろな使い方をされていますが、意味がわからないと困ってしまいますね。
読み方もきちんと覚えておきましょう。
今回は、「物見遊山」の遊山とは?意味や由来と「観光」との違いを解説!についてご説明いたします!
「物見遊山」の意味
「物見遊山」は「物見と遊山。見物して遊び歩くこと」という意味です。
「ものみゆさん」と読みます。
「ものみ」はそのままですが、「遊山」を「ゆうざん」ではなく「ゆさん」と読むのが、知らないとなかなか思いつかないと思いますのでしっかり覚えておきましょう。
「物見遊山」は「物見」と「遊山」に分けられます。
「物見」というのはものを見ること、つまり「見物」です。
「遊山」は文字の通り「野山に遊びに行く」ということで、そこから広く「気晴らしに外出する」という意味で使われる言葉です。
この「物見」と「遊山」ですので、「物見遊山」は出かけてあちこち見物して回ることを表すわけです。
「物見遊山」の由来
「物見遊山」はあちこちと見物して回ることを指す言葉です。
この「物見遊山」の語源は、仏教語にあります。
「物見」は文字通り「ものを見る」ということなんですが、「遊山」の方が本来は禅宗の言葉だったのです。
「遊」は自由に歩き回ること、「山」はお寺のことを指していて、「遊山」というのは禅宗の僧が一つの寺で修行を終えた後、また他の寺へ修行遍歴の旅をすることを言いました。
きっとその時に山々の景色などを見る機会が多かったのでしょう、「遊山」は山の美しい景色を見て心を整えるというような意味になりました。
それが、やがて修行の意味を離れ、楽しみのために遊びに出かけるという意味で使われるようになったのです。
「物見遊山」の使い方
「物見遊山」はあちこち見物して回ることを指して使います。
勉強のために見学するとかではなく、遊びで色々見て回って気晴らしするという感じですね。
「物見遊山する」「物見遊山に行く」「物見遊山に来る」といった使い方をします。
楽しく遊びに行く時にも使いますし、「物見遊山気分で遊んでいないで仕事をしろ」という風に批判的な意味で使われることもあります。
「物見遊山」の例文
- 東京に物見遊山に行き、浅草寺やスカイツリーに行った。
- 物見遊山気分であちこち見て回る。
- ここには物見遊山に来たわけではない。
- 出張なのに彼は物見遊山気分ではしゃいでいる。
「観光」との違い
似た言葉に「観光」があります。
「観光」は一般的によく使われる言葉なのでわかると思いますが、「観光旅行」「観光客」「観光地」など、こちらも楽しく旅行するようなイメージの言葉ですよね。
同じように思えますが、「物見遊山」と「観光」の違いは、
- 「物見遊山」は「気晴らしに見物や遊びに行くこと」
- 「観光」は「他国、他地域の風景や文化を見物すること」
となります。
「物見遊山」が遊びや気晴らしのお出かけであるのに対し、
「観光」はその土地の自然や文化的なものを見ることを目的として出かけることという違いです。
「観光」も、広く「楽しみの旅行やお出かけ」「非日常圏へ出かけること」という意味で使われてはいますが、狭い意味ではこのような意味がある言葉なんですね。
「物見遊山」の類義語
「物見遊山」の類義語には次のようなものがあります。
- 観光(他国、他地域の風景や文化を見物すること)
- 旅行(家を離れて他の土地へ行くこと。旅をすること)
- 行楽(山野などに行って遊び楽しむこと)
- 遊覧(見物して回ること)
- 見物(催し物や名所旧跡などを見て楽しむこと)
- 野駆け(春秋ののどかな日に、野山に遊ぶこと)
「物見遊山」の対義語
「物見遊山」の決まった対義語は特にありません。
「物見遊山」は遊びで見物して回ることですから、
- 出張
- 用事
- 仕事
- 見学
といった真面目な目的で出かける時の言葉が反対語に当たるかもしれませんね。
まとめ
「物見遊山」は見物して遊び歩くことを指して使う言葉でしたね。
本来はお坊さんが修行を終えた後、次の修行の地へ行くまでに散策することを指す言葉でした。
それだけに、一仕事終えて気晴らしに遊びに行くというようなイメージがあります。
「観光」や「レジャー」などと言った方がわかりやすいことも多いかもしれませんが、ぜひ機会を見つけて使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!