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言葉の意味と使い方

「記念」と「祈念」の違いは?意味と使い方を解説【類義語・例文】

「記念」と「祈念」の違いは?意味と使い方を解説【類義語・例文】

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「記念」と「祈念」は、どちらも「きねん」と読む言葉です。

例えば夏になると、テレビなどでもよく終戦「記念」日の前後に第二次世界大戦に関連する式典などのニュースや、戦争を描いたドラマなどが放映されますよね。

広島では平和「記念」式典が行われ、長崎では平和「祈念」式典が行われていると言います。

このように、同じような場面で使われることもある「記念」と「祈念」は、どのように使い分けられているのでしょうか。

今回は、「記念」と「祈念」の違いは?意味と使い方を解説【類義語・例文】についてご説明いたします!

「記念」と「祈念」の違いは?

「記念」と「祈念」は、どちらも「きねん」と読む言葉です。

いわゆる同音異義語ですので、混同したり変換間違いをしてしまいやすい言葉です。

「記念」と「祈念」のそれぞれの意味は、

  • 「記念」は「思い出に残す」
  • 「祈念」は「神仏に祈る」

となります。

意味が違っていることがわかりますね。

「記念」が思い出のために残しておくことや、そのための物を表すのに対し、「祈念」は祈ることです。

「平和記念式典」は、戦争のことを「記念」して平和を祈る式典、「平和祈念式典」なら、戦争のことを記憶に残して平和を「祈念」する式典という意味になります。

どちらも戦争のことを「記念」して平和を「祈念」するという気持ちは同じですが、式典によってどちらの表記も使われていますので、こうしたところも書く機会があれば間違えないように注意しましょう。

それぞれの意味や使い方を確認しておきましょう。

「記念」の意味と使い方

「記念」は「思い出となるように残しておくこと。また、そのもの」「過去の出来事や人物などを思い出し、心を新たにすること」という意味です。

「きねん」と読みます。

「○○を記念して」「記念品」「記念日」など、日常的によく使う言葉ですよね。

なにか、思い出に残したいような出来事があると、その日を「記念日」にしたり、「記念品」を作る、「記念碑」を建てるといったようなことをします。

それによって思い出に残したり、思い出したりしようということですね。

「記念」は思い出として残すこと、また過ぎ去ったことや人を思い起こすことを表す言葉です。

【例文】

  1. 卒業を記念して集合写真を撮る。
  2. 記念品のキーホルダーをもらう。
  3. 今日は二人の結婚記念日だ。
  4. このような素晴らしいお店で過ごすことができ、とてもいい記念になりました。
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「祈念」の意味と使い方

「祈念」は「神仏に願いが叶うように祈ること」という意味です。

読み方は同じ「きねん」です。

「祈る」と「念じる」という字を書きますので、意味がわかりやすいと思います。

「神仏に」といっても、実際に「神様」「仏様」などと神仏に対して祈りを捧げる、祈祷するということではなく、一般的に物事がうまくいくようになどと祈ることを「祈念」と言います。

例えば、「平和を祈念する」などの使い方をします。

また、「ご健勝」「ご発展」などの相手の健康や活躍を祈る言葉とともに「記念しております」などと使い、手紙やスピーチなどの締めの挨拶として使われることも多いです。

「祈念」は「神仏に祈る」「何事かを祈る」という意味で、広く使われます。

【例文】

  1. 世界の平和を祈念する。
  2. 一刻も早い回復を祈念いたします。
  3. ますますのご活躍を記念しております。
  4. 皆様のご健康とご多幸を祈念いたします。

「記念」と「祈念」の類義語

「記念」と「祈念」は違う意味でしたね。

それぞれの類義語を確認しておきましょう。

「記念」の類義語

「記念」の類義語には次のようなものがあります。

  • 思い出(過去の体験を思い出すこと。その事柄)
  • 記憶(物事を忘れずに覚えておくこと。その内容)
  • 銘記(心に深く刻みつけて忘れないこと)
  • メモリー(記憶。思い出)

「記念する」の言い換えには次のようなものがあります。

  • 祝する(祝う)
  • 讃える(心から褒める)
  • 顕彰する(功績を世間に明らかにして表彰すること)

「祈念」の類義語

「祈念」の類義語には次のようなものがあります。

  • 祈願(神や仏に願い事を込めて祈ること)
  • 心願(神仏などに心の中でかける願)
  • 祈り(神仏に請い願うこと)
  • 祈祷(神仏の加護を願い、言葉によって祈ること)
  • 黙祷(無言で祈りを捧げること)

「祈念する」の言い換えには次のようなものがあります。

  • 祈る(神や仏に願う)
  • 念ずる(心の中で願う。いつも心に留めて思う)

まとめ

「記念」と「祈念」は、意味や使い方はかなり違っていましたね。

ですが、同音であるだけに、間違って使ってしまうこともよくあります。

「記念写真」や「記念品」などはまず間違うことはないでしょう。

ですが、「完成を記念する」と「完成を祈念する」では、どちらも意味は通じそうですが、完成を祝って記録するのか、完成することを願うのかと、かなり違ってきますよね。

同音異義語は、特にパソコンなどで変換間違いをしやすいのでくれぐれも気をつけましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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