※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「瓦解」と「崩壊」は、どちらも何かが壊れることを表す言葉です。
似ていますが、どのように違うのでしょうか。
ビジネスシーンやニュースでも見聞きすることがある言葉ですので、しっかり確認しておきましょう。
今回は、「瓦解」と「崩壊」の違いは?意味と使い方を解説!|類義語・例文についてご説明いたします!
「瓦解」と「崩壊」の違いは?
「瓦解」も「崩壊」も、何かが崩れること、バラバラになって駄目になることという意味で使う言葉です。
この違いは、
- 「瓦解」は「組織など、秩序あるものがバラバラになって壊れること」
- 「崩壊」は広く、「崩れること、壊れること」
となります。
「瓦解」が組織的なものが崩れて駄目になることを表すのに対し、「崩壊」はもっと広い意味で崩れることを表します。
「崩壊」は組織や秩序的なものだけではなく、建物などいろいろなものが崩れる時に使えるという違いです。
合わせて読みたい▽
「破綻」の意味と使い方!「破産」との違いは?【類義語・対義語・例文つき】>>
「瓦解」の意味と由来
「瓦解」は「一枚の屋根瓦が落ちた勢いで他の瓦も崩れ落ちるように、物事の一部のくずれから組織全体が壊れてしまうこと」という意味です。
「がかい」と読みます。
「瓦」が「解ける」と書きますので、そのままのイメージですね。
瓦屋根にはたくさんの瓦が組み合わさって並んでいますが、その中の一部が災害や事故、老朽化など何らかの原因で崩れ落ちると、その影響を受けて結果的に屋根全体の崩落を招くことになります。
その様子から、一部のほころびから組織全体がバラバラになってしまうということを「瓦解」というようになりました。
「瓦解」の使い方
「瓦解」は、一部が駄目になることで組織全体が崩れてしまうことを指して使います。
実際に瓦屋根が崩れるという物理的なことではなく、比喩的に組織、計画、といった秩序立ったものが一部のほころびから全体的に駄目になってしまうということを表します。
一部が駄目になり、それが全体に広がって全体が駄目になるということで、悪い意味で使う言葉です。
【例文】
- リーダーを失い、組織全体が瓦解した。
- 次の選挙の結果次第で、○○党は瓦解の危機を迎える。
- 幕府が瓦解し、江戸の町は混乱した。
- 不祥事が起きて会社が瓦解する。
「崩壊」の意味
「崩壊」は「くずれこわれること」という意味です。
「ほうかい」と読みます。
「崩れる」「壊れる」と書きますから、漢字そのままの意味ですね。
何かが崩れたり壊れたりすることを表す言葉です。
「崩壊」の使い方
「瓦解」も組織などがくずれこわれるということでしたが、「崩壊」の方はもっと広い意味でいろいろなものについて使います。
例えば、災害や事故で建物や山の斜面が「崩壊」すると言います。
「学級崩壊」や「医療崩壊」「家庭崩壊」といった言葉もよく使われますが、このように物理的に壊れるものではなく、形がないものについても使います。
近頃よく使われる言葉では、大笑いしたり泣いたりすることを「腹筋崩壊」「涙腺崩壊」などとも言いますね。
「崩壊」は、広い意味でいろいろなものが「くずれこわれる」ということを指して使える言葉です。
【例文】
- あの映画の、高層ビルが崩壊するシーンは凄かった。
- 土砂災害で山の斜面が崩壊した。
- 会社の組織が崩壊し、倒産寸前だ。
- うちは夫婦仲が悪く家庭崩壊状態だ。
- 今日の朝ドラは涙腺崩壊だった。
「瓦解」と「崩壊」の類義語
「瓦解」と「崩壊」の類義語には次のようなものがあります。
- 崩れ落ちる(崩れて下へ落ちること)
- 決壊(堤防などが切れて崩れること)
- 全壊(すっかり潰れること)
- 倒壊(建物などが倒れて潰れること)
- 破綻(物事が修復しようがないほどうまくいかなくなること)
ものが壊れたり崩れたりする言葉はたくさんありますが、物理的に壊れるのではなく、組織などが瓦解するという意味では「破綻」が類義語と言えるでしょう。
「瓦解」と「崩壊」の対義語
「瓦解」と「崩壊」の対義語には次のようなものがあります。
- 復興(一旦衰えたものが再び盛んな状態にかえること)
- 生成(ものが生じて姿を表すこと)
- 確立(物事をしっかりうちたてること)
- 構築(作り築くこと)
- 形成(ととのったものに形作ること)
まとめ
「瓦解」は、一部の瓦が崩れることで屋根全体が壊れてしまうように、ある一部の乱れや綻びから全体に影響が出てバラバラになってしまうということを表す言葉でした。
「崩壊」は広くいろいろなものがくずれこわれることについて使えますが、「瓦解」は組織などについて使うと覚えておきましょう。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!