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「秋燕」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「秋燕」について解説していきます。
「秋燕」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「秋燕」を使った俳句もご紹介いたします。
「秋燕」の意味と読み方
「秋燕」とは、夏鳥として日本に飛来した燕たちが越冬のために海を渡り飛んでいく姿を意味する言葉です。
読み方は「あきつばめ」や「 しゅうえん」です。
軒下にツバメが巣を作ると縁起が良いなどとも言われており、夏にはかいがいしく子育てをする親ツバメの姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
夏の終わりと秋の訪れを感じさせてくれる風物詩にもなっており、日本から去っていくその後ろ姿にはどことなく寂しさも感じる事が出来ますね。
ツバメは日本で越冬しない?
ツバメが日本に飛来するのは夏の時期であり、日本で越冬することはありません。
日本のツバメが越冬する地域は比較的暖かく食料も多い台湾やフィリピン、インドネシアなどの地域なんですよ。
寒くなってしまう日本では餌となる虫もその姿を隠してしまう事から、日本では越冬しないんですね。
越冬地となる場所では何万匹ものツバメが電線に止まり、夜を過ごしている「集団ねぐら」と呼ばれる光景が見られています。
「秋燕」はいつの季語?
「秋燕」は俳句を作るうえで「秋」の季語となっています。
秋全体で使うのではなく、秋の半ば頃である「仲秋」を表現する際に使う季語です。
「燕帰る」という季語の子季語として「秋燕」は存在しています。
同じ子季語には「去ぬ燕」「帰燕」「巣を去る燕」などがあります。
「秋燕」を使った俳句
頂上や淋しき天と秋燕
(ちょうじょうや さみしきてんと あきつばめ)
鈴木花蓑
秋燕に天地掃かれたるごとし
(しゅうえんに てんちはかれ たるごとし)
村越化石
青空の青深くなる秋燕
(あおぞらの あおふかくなる あきつばめ)
辻のぶ子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。