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「アコギな商売」「アコギなやつ」
このような「アコギ」という言葉は、日常会話でも使うことがありますし、ドラマなどのセリフによく出てくることがありますね。
「アコギ」は漢字で書くと「阿漕」となります。
なんとなくわかったつもりで使っている人も多いかもしれませんが、「阿漕」とはどういう由来の言葉なのか、詳しく調べてみました。
今回は、「阿漕(あこぎ)」の意味や語源は?「阿漕な商売」とは|例文つきについてご説明いたします!
「阿漕」の意味
「阿漕」は「しつこく、ずうずうしいこと」という意味です。
「あこぎ」と読みます。
日常で、例えば漫画やネットなどでは「アコギ」とカタカナで書かれていることが多いかもしれませんね。
漢字では「阿漕」と書きますので、きちんと読めるように覚えておきましょう。
「阿漕」はしつこくずうずうしいという意味で、特に無慈悲に金品や利権などをむさぼろうとする、強欲で人情に欠けたあくどい様子を表します。
かなり悪い意味の言葉ですね。
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「阿漕」の語源
「阿漕」の語源は、三重県津市の「阿漕ヶ浦」という海岸のことです。
この阿漕ヶ浦は、伊勢神宮に供える魚を取るための禁漁地でした。
しかし、ある漁夫が度々密漁をして見つかり、捕らえられたという伝説があります。
この伝説からさまざまな話が作られて、有名になりました。
例えば世阿弥の能の演目にも『阿漕』というものがあり、密漁した漁師の亡霊が現れ、その罪により死後もなお地獄で苦しみにあう姿が描かれます。
ここから、「阿漕」をたび重なることという意味で使われるようになったのです。
近世以降には、「しつこいさま」というマイナスの意味が加わり、今のような強欲であくどい様を表す言葉となりました。
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「阿漕な商売」とは?
さて、このような「阿漕」という言葉ですが、よく「阿漕な商売」という言い方をされます。
日常でも、悪徳商法のようなものを「阿漕な商売だ」と言ったりしますし、ドラマや漫画のセリフでも出てくることがあります。
この「阿漕な商売」とは、「図々しく強欲な商売」という意味になります。
強欲で、お金を貪り取ろうとするような無慈悲な商売。
押し付けがましくずうずうしく行う商売。
そんな、かなり悪い意味を表します。
詐欺まがいの商売といった犯罪スレスレの商売、合法ではあっても強引に利益をあげようとするような商売など、
「かなりあくどい商売をしている」「道徳的にはよくない商売をしている」という様を指して「阿漕な商売だ」と言うわけです。
「アコギな商売」とカタカナで書かれることも多いです。
「阿漕」の使い方
「阿漕」は「阿漕な商売」「阿漕なことをする」といった使い方をします。
強欲でずうずうしい様、義理人情に欠けるあくどい様を指して使うので、悪い意味です。
「阿漕」の例文
- 彼はそんなに阿漕な人物ではない。
- 転売屋が阿漕な真似をして利益を得ている。
- 客の弱みに漬け込むような阿漕な商売をするのはよくない。
- 彼女はかなり阿漕な稼ぎ方をしている。
「阿漕」の類義語
「阿漕」の類義語には次のようなものがあります。
- 無慈悲(憐れむ気持ちが欠けていてむごいこと)
- 非情(人間らしい感情を持たないこと)
- 冷徹(感情に左右されず、冷静に物事を見通すこと)
- 因業(頑固で無情なこと)
- 強欲(あくどいほど欲が張っていること)
- 厚かましい(人の迷惑も考えずずうずうしい)
- あくどい(程度を過ぎていやらしい)
- 図々しい(自分勝手に振る舞い、他人に迷惑をかけても気にしないようなこと)
「阿漕」の対義語
「阿漕」の対義語には次のようなものがあります。
- 慈悲深い(愛情があり人を憐れむ気持ちが深い)
- 情に厚い(他人に対する思いやりがあること)
- 寛大(心が広くおおらかであること)
- 寛容(心が寛大でよく人を受け入れること)
まとめ
「阿漕」は、強欲でやり方があくどいさまをさす言葉でした。
人から金品などを毟り取ろうとするような、義理人情にかけるひどい様子を表す、悪い意味の言葉です。
「阿漕な商売」ももちろん悪い意味で使う言葉ですね。
使う場面は限られるとは思いますが、ぜひ正しく意味を理解しておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!