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「齷齪」
この言葉をご存知でしょうか。
全然わからない、という人も「あくせく」とひらがなに直すと、聞いたことがある、見たことがあると思うかもしれませんね。
「あくせく/齷齪」はよく使われている言葉ではありますが、改めてどのような意味なのか、ぜひ確認しておきましょう。
今回は、「あくせく/齷齪」の意味と語源は?「あくせく働く」とは|類義語・対義語・例文についてご説明いたします!
「あくせく(齷齪)」の意味
「あくせく(齷齪)」は「細かいことを気にして落ち着かないさま」「目先のことにとらわれて気持ちがせかせかするさま」という意味です。
普通は「あくせく」とひらがなで書くことが多いですが、漢字で書くと「齷齪」または「偓促」となります。
ひらがなで書く場合や口頭で使う場合、「あせくせ」などの間違いにも気をつけましょう。
「あくせく(齷齪)」は心にゆとりがなくて、せかせかと動いているということを表す言葉です。
目先のことにとらわれている、気ぜわしいということで、よくない意味の言葉です。
「あくせく/齷齪」の語源
「あくせく」は漢字も難しいですし、見聞きしただけでは由来が想像しにくいですよね。
この「あくせく」は、漢語「齷齪(あくさく)」が音変化したものです。
「齷齪(あくさく)」の本来の意味は、「歯と歯の間が狭い」ということです。
そこから転じて、「心が狭い」「せかせかする」という意味になったのです。
日本語になって「あくさく」から「あくせく」に変化したのは、「急く(せく)」という言葉と似ているため慣習的に「あくせく」と言われるようになったと考えられています。
「あくせく(齷齪)」の使い方
「あくせく」は、細かいことを気にして落ち着かない、目先のことにとらわれて気持ちがせかせかするということを表して使います。
漢字は難しく、どちらも常用漢字ではないのでひらがなで表記されることも多いです。
- 「あくせくする」
- 「あくせく働く」
といった使い方をします。
いずれにしても、
- 心に余裕がなくてイライラとせわしなくことを行う
- 細かいことを気にして落ち着きなくことを行う
ということですので、落ち着いてゆったりとできないというネガティブな表現です。
「あくせく働く」とは?
「あくせく」は、多くの場合「あくせく働く」という使い方をします。
これは、「あくせく」の状態で働いているということですから、「心に余裕がなく、目先のことしか考えられない状態で忙しく働く」ということになります。
毎日バタバタ、必死で働く、ゆとりなく働くといったことですね。
現代社会には「あくせく働いて」いる人が多いと思いますから、「あくせく」の意味が身をもって感じられるという人も多いかもしれませんね。
「あくせく」は必ず「働く」とセットになる言葉というわけではありませんが、「働く」について使われることが非常に多い言葉です。
逆に「あくせく遊ぶ」とか「あくせく趣味に励む」というような自分がやりたいことや楽しいことに使われることはほぼありません。
「あくせく」の例文
- なぜこんなにあくせく働かねばならないのだろうか。
- 毎日あくせく働いて、やっとの思いで住宅ローンを完済した。
- 彼は、あくせく働く我々を尻目にいとも簡単に億単位のお金を稼いでいる。
- 都会にいた頃は毎日あくせくしていたが、田舎に移住して心にゆとりができた。
- そんなにあくせくしても仕方ないので、ゆったり過ごすことにした。
- このような小さなことにあくせくするのは時間の無駄だ。
「あくせく/齷齪」の類義語
「あくせく/齷齪」の類義語には次のようなものがあります。
- せっせと(熱心にひたむきに物事を行うさま)
- 慌ただしく(落ち着かなくせわしいさま)
- せわしく(気が急いて落ち着かないさま)
- 営営(せっせと一生懸命働くさま)
- こつこつ(たゆまず努力するさま)
- 汲汲(そのことばかりに一心につとめるさま)
「あくせく/齷齪」の対義語
「あくせく/齷齪」の対義語には次のようなものがあります。
- 悠々(ゆったり落ち着いたさま)
- のうのう(心配がなくのんびりしているさま)
- 悠長(のんびりしていて急ごうともしない様子)
まとめ
「あくせく/齷齪」は「細かいことを気にして落ち着かないさま」「目先のことにとらわれて気持ちがせかせかするさま」という意味です。
珍しい漢字ですから、すんなり書いたり読んだりすることが難しい言葉です。
あまり「あくせく」したくもありませんよね(笑)。
ですが、「あくせく働く」などは日常的にも使われている言葉なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!