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「盆の月」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「盆の月」について解説していきます。
「盆の月」について基本的な意味や由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「盆の月」を使った俳句もご紹介いたします。
「盆の月」の意味と読み方
「盆の月」とは旧暦の7月15日に空に浮かぶ月を指す言葉です。
読み方は「ぼんのつき」です。
旧暦の7月15日は盂蘭盆であり、15日なので十五夜の月となりますね。
「盆の月」の由来
盆踊りなども行われるお盆ですが、昔は現代とは異なり街灯なども豊富ではありませんでした。
地域によっては街灯が無く夜になると闇に包まれてしまう、という場所もあったのではないでしょうか。
そんなお盆に行われる盆踊りを優しく照らす満月「盆の月」は風情を感じるとともに、大切な照明としての役割も持っていたと言われています。
この「盆の月」は盆踊りをする人々を優しく照らした後は、その盆踊りで送り出された霊達の帰り道をそっと照らしてくれる光となると言われています。
ただの月ではなく、あの世とこの世を結ぶ道を照らす明かりという意味で「盆の月」と呼ばれるようになったのではないでしょうか。
「盆の月」はいつの季語?
「盆の月」は俳句を作るうえで「秋」の季語となっています。
秋の中でも初め頃である「初秋」の情景や心情を表す場合に使われている季語なんですね。
小林一茶なども季語として使っており、秋の訪れを如実に感じる季語が「盆の月」です。
「盆の月」を使った俳句
虚無僧の深あみ笠や盆の月
(きょむそうの ふかあみがさや ぼんのつき)
正岡子規
浴して我が身となりぬ盆の月
(ゆあみして わがみとなりぬ ぼんのつき)
一茶
こころよく痰の切れたる盆の月
(こころよく たんのきれたる ぼんのつき)
日野草城
えにしなれ月下美人の盆の月
(えにしなれ げっかびじんの ぼんのつき)
山口青邨
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。