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「炎天」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「炎天」について解説していきます。
「炎天」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「炎天」を使った俳句もご紹介いたします。
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「炎天」の意味と読み方
「炎天」とは、真夏に強いギラギラした太陽が輝き、まるで焼け付いてしまいそうな空を指す言葉です。
読み方は「えんてん」です。
まるで陽炎も見えてしまいそうな真夏の日差しが降り注ぐ光景を美しくも幻想的に表現した言葉が「炎天」なんですね。
「炎天」はいつの季語?
「炎天」は俳句の季語としては夏の季語となっています。
夏を通して使えるのではなく、夏の終わりごろである「晩夏」を表現する時に使える季語なんですよ。
ちなみに晩夏とは8月23日前後から9月1日前後までの期間を指します。
秋の気配も感じることの出来る夏の終わりの季語が「炎天」なんですね。
「炎天」の使い方
- 「炎天の熱気の中で夏を感じる」
などのように使われます。
日常生活において「炎天」という言葉のみで使う機会はあまりなく、主に「炎天下」という慣用句として使われる事が多い言葉です。
「炎天下」とは?
「炎天下」とは、日差しが強く暑い真夏の空の下という意味の言葉です。
夏になると天気予報やニュースでよく聞く言葉ですよね。
「炎天下なので、熱中症にご注意ください」などと使われています。
「炎天」の類語
「炎天」と同じく、強い暑さや日差しを表現する言葉としては
- 「猛暑」
- 「酷暑」
- 「干天」
などがあります。
「干天」は地上の全てが干上がってしまいそうなほど強く照り付ける日差しやその天気を指す言葉です。
「炎天」を使った俳句
炎天のとつぱづれ也炭を焼
(えんてんの とっぱづれなり すみをやく)
一茶
炎天に母仕度せり鵜飼ひ舟
(えんてんに ははしたくせり うかいぶね)
保坂加津夫
炎天の砂丘の果に海を置く
(えんてんの さきゅうのはてに うみをおく)
稲畑汀子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。