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「社長の逆鱗に触れた」
この「逆鱗に触れる」という慣用句の意味がわかりますか?
知らない、聞いたことはあっても意味がわからないという人もいるかもしれません。
ですが、意味がわかれば「社長の逆鱗に触れる」のはかなりまずい事態だとわかると思います(笑)。
ビジネスシーンでも見聞きする機会もある言葉ですので、この機会にしっかり確認しておきましょう。
また「琴線に触れる」というのも似たような印象の言葉で、これも時々聞くことがあると思います。
違いも確認しておきたいですね。
今回は、「逆鱗に触れる」の意味と使い方!由来や「琴線に触れる」との違いは?についてご説明致します!
「逆鱗に触れる」の意味
「逆鱗に触れる」は「天子の怒りに触れる。また目上の人を激しく怒らせる」と言う意味です。
「げきりんにふれる」と読みます。
漢字は「逆さ」の「うろこ」と書きますね。
知らずにそのまま読むと「ぎゃくりん」「さかうろこ」などと読んでしまうと思いますので、きちんと覚えておきましょう。
辞書的な意味では、上で述べた通り「天子の怒りに触れる」とありましたね。
昔は「身分の高い人(君主や帝など)を怒らせる」という意味で使っていたかもしれませんが、今ではあまり「天子」という言葉は使いませんよね(笑)。
現代での「逆鱗に触れる」の意味は「地位の高い人や目上の人を激怒させる」という意味で覚えておくと良いでしょう。
「逆鱗に触れる」の由来
「逆鱗」はあまり「逆鱗に触れる」以外では聞かない言葉だと思います。
「逆鱗」というのは、竜のあごの下にある一枚の逆さに生えたうろこのことです。
ちょっと意外な由来ですね。
これは昔の中国の、有名な思想書「韓非子」に出てくる故事です。
普段は大人しくて人に害を加えることのない「竜」ですが、喉に生えた「逆鱗」を触られると激昂し、触れたものを即座に殺してしまうんだそうです。
そのため、「逆鱗」は「触れてはならないもの」を表すようになったということです。
そこから、「逆鱗に触れる」ということは「触れてはならないものに触れる」→「激怒を呼ぶ」という意味で使われるようになったわけです。
「逆鱗に触れる」の使い方
「逆鱗に触れる」は「目上の人を激怒させる」意味で使います。
目上の人に逆らったり、言ってはいけないようなことを言ったりして怒らせてしまうことを言うわけです。
ここで気をつけたいのは、あくまでも「逆鱗に触れる」は目上の人について使う言葉だということです。
もともとは中国の皇帝などの怒りを買うという意味だった言葉ですから、自分よりも地位や立場が上の人について使いましょう。
また、激怒、かなり激しい怒りということですから、ちょっとムッとしただけですぐに許してくれた、という程度の時には不適切です。
「逆鱗に触れる」は「目上の人」を「とても怒らせる」という意味であることを覚えておきましょう。
「逆鱗に触れる」の例文
- おおっぴらに間違いを指摘したことが父の逆鱗に触れてしまったようだ。
- そんなことをしたら部長の逆鱗に触れるぞ。
- 不真面目な態度が社長の逆鱗に触れて、彼はクビになった。
- 軽いいたずらのつもりが、先生の逆鱗に触れてしまった。
「逆鱗に触れる」は「目上の人の怒りを買う」意味です。
ですから、同等・目下の人を怒らせた時や、自分が怒った時に使うのは誤りです。
単に「怒らせる」という意味だと思って使っている人も多いようですが、「目上の人」に対する言葉であることを確認しておきましょう。
冗談で「うちの子の逆鱗に触れる」「ワンちゃんの逆鱗に触れる」なんていうこともあるかもしれませんが、日本語としては間違った使い方なのです。
【間違った例文】
- 部下の逆鱗に触れる。
- 友達の逆鱗に触れる。
- 私の逆鱗に触れる。
「琴線に触れる」との違いは?
「逆鱗に触れる」と似ていて、混同されることもあるのが「琴線に触れる」です。
どちらも「触れる」ですよね。
それぞれの意味は
- 「逆鱗に触れる」は「目上の人を激怒させる」で、
- 「琴線に触れる」は「感動する。感銘を受ける」です。
似ていても全く違いますね!
「琴線に触れる」は良いもの、素晴らしいものに出会って感動することを表します。
相手を激怒させてしまう「逆鱗に触れる」と意味が全然違いますので、間違って使ってしまうと相当わけがわからなくなりそうです(笑)。
ぜひ気をつけたいところです。
「逆鱗に触れる」の言い換え
「逆鱗に触れる」の類語、言い換え表現には次のようなものがあります。
- 怒らせる
- 激怒させる(激しく怒らせる)
- 不興を買う(相手を不機嫌にさせる)
- 反感を買う(反発させる。反感を持たれる)
- 憤慨させる(ひどく腹を立てさせる)
- 苛立たせる(いらいらさせる)
- 忌憚に触れる(目上の人の忌みきらうことをいったりして機嫌を損なう)
- 地雷を踏む(相手が触れてほしくないことをうっかり口に出してしまう)
まとめ
「逆鱗に触れる」は「目上の人を激怒させる」という、ちょっと恐ろしい意味でしたね。
できるだけ目上の人の「逆鱗に触れる」ことなく過ごしたいものです。
でもどんな機会に「逆鱗に触れる」という言葉を使うかわかりませんので、ぜひしっかり使い方をマスターしてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!