間違いやすい言葉

【言葉の誤用】実は間違った意味で使われている日本語18選

普段なんとなく使っている日本語も、実は間違った意味で一般化している言葉が意外と多いのはご存知でしょうか?

それとは逆に、以前は「誤用だ」と言われていた言葉の意味が「実はいつのまにか認められていた」なんていうこともあります。

ネット上などでは特に「言葉の誤用」は話題になりやすいですが、普段はそこまで意識することはないのですよね。

人前で間違ったまま使ってしまって、「恥ずかしい思いをした!」なんてことになる前に確認しておきましょう。

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実は間違った意味で使われている日本語18選

1、「琴線に触れる」

「怒りを買うこと」という意味で使っている人が多いそうなのですが、これは間違いです。

「琴線に触れる」は「良いものや素晴らしいものに触れて感銘を受ける(与える)こと」という意味です。

「怒りを買う」という意味であれば「逆鱗に触れる」が正しい言葉です。

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2、「敷居が高い」

「敷居が高い」は、「不義理や面目のないことがあって、その家に行きにくい」「高級だったり格が高かったりしてその家や店に入りにくい」という意味です。

これまで、一般的には「高級すぎて入りにくい」の方の意味は誤用であるとされていました。

ですが、2018年1月に発売された『広辞苑第七版』では「高級だったり格が高かったり思えて、その家・お店に入りにくい」という表現が付け加えられました。

俗説などの表記はないので、正式な用法として認められたということになります。

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3、「二の舞を踏む」

「二の舞」について、「二の舞を踏む」というのは本来は誤用です。

正しくは「二の足を踏む」、もしくは「二の舞を演じる」です。

ただし国語辞典によっては「二の舞を踏む」を「二の舞を演じる」と同じ意味であるとして載せているものもありますので、一概に「誤用である」とは言い切れません。

ですが、「二の足を踏む」「二の舞を演じる」であれば間違いなく正しい使い方ですので、混同しないためにも、こちらの方をぜひ覚えておくとよいのではないでしょうか。

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4、「なし崩し(済し崩し)」

「なし崩し」は「借金を少しづつ返済すること」「物事を少しずつすましていくこと」という意味です。

2017(平成29年)度の文化庁「国語に関する世論調査」では、「借金をなし崩しにする」の意味を「なかったことにする」だと思っている人が全体の65.6パーセントにのぼりました。

また、「崩す」というイメージからか、「うやむやなまま曖昧になる」という意味で解釈されていることも多いんです。

言葉は時代とともに変わっていくものですから、これから「なし崩し」の誤用の意味が正しい使い方になる日も来るのかもしれません。

ですが、今のところはこれらは誤用だということです。

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5、「及第点」と「次第点」

「及第点(きゅうだいてん)」は「試験などに合格するのに必要な点数」という意味の言葉です。

特に「合格ギリギリの点数」を表し、満点などの余裕で合格するような良い点数ではなくて、合格ラインギリギリの点数という意味です。

「及第点」と同じような意味で「次第点」という言葉が使われているのを時々見かけます。

いかにもありそうな言葉ですが、「次第点」は間違いです。

「次第点」は存在しませんので気をつけましょう。

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6、「失笑」

「失笑」は「思わず笑い出してしまうこと。こらえきれず吹き出して笑うこと」と言う意味です。

ところが、本来の意味ではない「笑いも出ないくらいあきれる」という意味で使っている人は60.4%にものぼるという結果でした。

本来の「失笑」は相手を見下して呆れる、呆れて笑うという意味ではなく、「思わず笑ってしまう」という意味なので気をつけましょう。

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7、「姑息」

「姑息」は「一時の間に合わせ。その場逃れ」という意味です。

「姑息」を「卑怯」という意味で「姑息な手段で勝った」とか「あいつは姑息なやつだ」などと普段使っている人も多いことでしょう。

しかし「姑息」は「その場しのぎ」ということですから、本来は別に悪い意味ではないのです。

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8、「的を射る」と「的を得る」

「的を射る」は「うまく要点をつかむ」という意味です。

「的を射る」ではなく、「的を得る」という言葉もよく見聞きしますが、これが誤用と言われていました。

もともと『三省堂国語辞典』で「的を得る」は誤用であり、正しくは「的を射る」であると記載されたことで、「的を得る」は誤用であるという説が広まりました。

しかし、近年発売された『三省堂国語辞典第七版』では「的を得る」が誤用であるとしたことを撤回し、「的を得る」も正しい用法であると認める記述が載りました。

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9、「御の字」

「御の字」は「非常に結構なこと。十分満足できること」「最上のもの」という意味です。

「一応満足できる」という意味で「御の字」を理解している人が51.4%、本来の「非常に満足」という意味で理解している人が38.5%でした。

「満足ではないが、納得はできる」という意味ではなく、

「とても満足」「非常にありがたい」「すばらしいと思う」というような意味の時に使うようにしましょう。

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10、「すべからく」

「すべからく」は「当然。なすべきこととして」という意味です。

しかし「すべからく」は「すべて、皆」という意味で使われることがよくあります。

これは誤用なのですが、日本人の4割近くがこのように勘違いをして使っているそうなのです。

つい飛ばし読み、流し読みで誤解しがちですから気をつけましょう。

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11、「やぶさかではない(吝か)」

「やぶさかではない」は、「やってもよい」「どちらかといえばやりたい」「むしろやりたい」といったおおむね肯定的、積極的な意思を表す表現です。

「あまりやりたくないがやってもいい」「いやだけれど仕方なくやる」というような意味ではありませんので注意しましょう。

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12、「破天荒」

「破天荒」は「前人が成し得なかったことを行うこと」という意味です。

「破天荒」は一般的に「豪快」「大胆」「荒っぽい」といった意味で使われることが多い言葉です。

本来の使い方は、今まで誰も成し得なかったことをした立派な人を評していう言葉ということになります。

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13、「したたか(強か)」

「したたか」は漢字だと「強か」と書き、「強い」という意味で、褒め言葉とされていました。

ですが一般的には、ずる賢い、計算高い、図太い、媚びを売るなどネガティブなイメージを持っている人が多い言葉です。

誰かを褒めたい場合、「したたかですね」というのは避けた方が良いかもしれません。

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14、「佳境」

「佳境」は、「物語、演劇などが興味深い場面にさしかかる。佳境を迎える」という意味です。

一番面白い部分や、一番物語が盛り上がる部分ということですね。

ですが一般的には「一番大変な部分」という意味でもよく使われています。

ネガティブな「忙しい」という意味で「佳境に入る」を使うのも誤りです。

また、単に最後の場面を迎えることを「佳境に入る」というのも間違いです。

近年ではこうした使い方が非常に多いため、補足として「ある状況が頂点にさしかかる」という意味でも使われることを記載している辞書もあります。

認められつつある使い方ですが、これはもともとの意味にはない使い方であるということは知っておきましょう。

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15、「杞憂」

「杞憂」のよくある誤用として、「杞憂」を単に「心配」という意味で使っているというパターンがあります。

本当に問題がある時や、心配して当然の時に「杞憂」はまず使いません。

「無用の心配」をすることを「杞憂」といいます。

【例文】
・結果が出てから思えば、あの頃の私の心配は杞憂だった。

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16、「二つ返事」

返事が「二つ」なので、一回で快諾せず、迷ってから二回目でしぶしぶOKした、というような印象を持っていた人もいるかもしれませんが、「二つ返事」は「すぐに快諾する」という意味です。

また、「一つ返事で引き受ける」などというのもよく聞く言い回しですね。

「はいは一回!」というところから、返事が「二つ」というところに引っかかるものを感じて「返事は一つだろう」と考える人が多いからのようです。

ですが「一つ返事」は「二つ返事」の誤用であり、

「一つ返事」という言葉はありません。

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17、「とんでもございません」は誤用なのか?

この「とんでもございません」は誤用であると言われています。

なぜかというと、「とんでもない」はそれで一つの形容詞です。

これで一つの語なので、その一部である「ない」だけを変化させることは文法上は間違いなのです。

しかし、文法的には間違いである「とんでもございません」ですが、実は平成19年に文化審議会が発表した指針では、「とんでもございません」を使うことは問題がないとされました。

ですが、誤用であると思っている人も多い言葉ですのでできるだけ他の言い方にしたほうが無難かもしれません。

【言い換え】
・滅相もない。(とんでもない。あるべきことではない)
・恐れいります。
・お気遣いありがとうございます。

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18、「割愛」

「割愛」を「省く」という意味で、「省略」とほとんど同じように使っている人も多いと思います。

しかし、「割愛」というのは、単に不要な部分をカットするという意味ではありません。

「割愛」は、その「愛」という字が表しているように、「必要だけれど惜しんでカットする」という意味です。

つまり、「この部分は重要ではないので、割愛させていただきます。」

という使い方は正しい使い方ではないのです。

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まとめ

誤用だと思われていた言葉も、時を経て認められていたり「実は誤用が間違いだった」という場合もあります。

しかし会社やお客様の中には変わらず「誤用だ」と思っている人が多いということもありますので、その場合はあてその言葉や使い方はせずに言い換えた方が無難といえます。

逆に、普段から「その使い方は誤用だぞ!」と注意をしていた人は

「本当に今でも誤用とされているのか?」を調べてから伝えた方がいいかもしれませんね。

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