※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「ご乱心」という言葉があります。
めったに日常生活では口にすることがない言葉かもしれませんね。
時代劇などでよく出てくる言葉で、「殿、ご乱心!」などと使われています。
この「ご乱心」はニュース記事などで用いらたり、SNSなどで使われたりと現代でも見聞きすることがありますので、この機会に確認しておきましょう。
今回は、「ご乱心」の意味と使い方!「ご立腹」との違いは?|例文についてご説明いたします!
「ご乱心」の意味
「ご乱心」は「心が平静でなくなること。発狂すること」という意味です。
「ごらんしん」と読みます。
「乱心」は「乱れた心」と書きますが、その通り「心が乱れ狂うこと」という意味です。
逆上したり興奮したりして取り乱し、平静でなくなることです。
ちょっと腹を立てるとかいうことではなくて、かなり取り乱して分別をなくす、大騒ぎする、狂気に陥るといった激しく心を乱す状態です。
「ご乱心」は「ご」がつきますので、身分の高い人がそのような状態になることを指します。
「ご乱心」の使い方
「ご乱心」は身分の高い人が心を乱しているさま、気が触れたようになっているさまを指して使います。
「殿がご乱心じゃ!」「殿、ご乱心!」
このようなセリフが時代劇で出てくることがあります。
殿様が常軌を逸したようなことをして、家臣が慌てふためいたりする場面ですね。
例えば『忠臣蔵』で浅野内匠頭が吉良上野介に殿中で刃傷沙汰を起こした時に、周囲が「ご乱心」だと言っておさめようとしたりします。
「ご乱心」はこのように、心を乱した人の状態を指して使います。
「ご」がついていますので基本的には目上の人が正気でないような状態になっていることを指して使います。
また、政治家や企業のトップなど身分の高い人が常識外れなことをした時に揶揄として「ご乱心だ」などと使ったりもします。
さらに、「うちの猫がご乱心でカーテンをボロボロにしたよ」などペットや子供が暴れることをわざと冗談で「ご乱心」と表すこともあります。
「ご立腹」との違いは?
「ご乱心」に似ているのが「ご立腹」です。
どちらも偉い人が激しく怒って取り乱しているような感じですね。
これらの違いは次のようになります。
- 「乱心」は「心が乱れ狂うこと」
- 「立腹」は「腹を立てること」
「ご乱心」「ご立腹」はどちらも「ご」がついていますので、身分の高い人などについて使う言葉です。
「ご乱心」は「心を乱す」という字のまま、逆上したり興奮したりして分別をなくすということです。
「ご立腹」は、こちらも「腹を立てる」という字の通り、腹を立てる、怒るということです。
- 「正気ではないと思われるような状態」が「ご乱心」
- 「怒っている状態」が「ご立腹」
ということで、一見似ているように思いますが、意味は違っています。
「ご乱心」の例文
- 殿がご乱心召された。
- 殿下がご乱心していらっしゃるとうかがいました。
- 社長のご乱心に部下たちが慌てている。
- 知事は会見で失言を連発し、「ご乱心」と報道された。
- うちの息子はイヤイヤ期で今日もご乱心だ。
「ご乱心」の類義語
「乱心」の類義語には次のようなものがあります。
- 混乱(秩序を失い入り乱れること)
- 錯乱(いろいろ入り乱れて混乱すること)
- 癇癪(怒りやすい性質やその発作)
- 狂気(気が狂うこと)
- 恐慌(恐れ慌てること)
- パニック(混乱した心理状態やそれに伴う錯乱した行動)
「ご乱心」の対義語
「乱心」の対義語には次のようなものがあります。
- 平静(落ち着いていること)
- 平然(平気なさま)
- 気丈(気持ちがしっかりしているさま)
- 冷静(感情に左右されず落ち着いているさま)
- 悠然(落ち着いていてすこしも慌てないさま)
- 泰然(落ち着いていて動じないさま)
まとめ
「ご乱心」は身分の高い人が心を乱しているさま、気が触れたようになっているさまを指して使います。
時代劇などでの「殿、ご乱心」のような使い方が多いですが、現代でも身分の高い人がとんでもない言動をしたときに皮肉や揶揄を込めて使うことがあります。
「立腹」は「怒っている」ということですが、「乱心」の方は「狂っている」「平静ではない」という意味を表します。
あまり使うことのない言葉ではありますが、覚えておくと役に立つこともありますのでぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!