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「牛耳る」という言葉をご存知でしょうか。
権力者がその世界を操るというような、ちょっと怖い、悪いイメージで使われることが多いですよね。
「牛耳る」という、ちょっと変わった言葉ですが、「牛の耳」がどう関係しているのでしょうか。
今回は、「牛耳る」の意味と由来やなぜ牛なのか?悪い意味で使う?|例文についてご説明いたします!
「牛耳る」の意味
「牛耳る」は「集団などを中心になって支配する」という意味です。
読み方は「ぎゅうじる」です。
「牛の耳」と書きますので、覚えやすいというか、見た目にもインパクトがありますね(笑)。
「牛耳」はそのまま、牛の耳のことです。
また、集団のリーダーのことも意味していて、「牛耳る」と同じように集団のリーダーになることを「牛耳を執る」とも言います。
古い言い方なので、今は「牛耳る」と言うことが一般的です。
「牛耳る」は、団体や組織の中心人物となって、その組織を思いのままに動かすということを表します。
>>「掌握」と「把握」の違いは?意味と使い方を解説!【類義語・例文つき】
「牛耳る」の由来・なぜ牛なのか?
「牛耳る」は、集団の中心人物となり、思い通りに皆を動かすということです。
ですが、それがどうして「牛の耳」と関係するのか、不思議に思うことでしょう。
この「牛耳る」は、中国の故事に由来します。
中国の春秋戦国時代において、諸侯が盟約を結ぶ際に、盟主が牛の耳を切ってその血を皆で啜り、組織への忠誠を誓い合ったそうです。
この『左氏伝』にある故事から、同盟の盟主となることを「牛耳を執る」というようになりました。
それが転じて、組織などの中心人物になり皆を思いのままに動かすということを表すようになり、さらに「牛耳」が動詞化して「牛耳る」と言われるようになりました。
そのようなわけで、「牛の耳」なんですね。
「牛耳る」は悪い意味で使う?
「牛耳る」は、組織などのリーダーになって思いのままに動かすということです。
必ずしも悪い意味の言葉というわけではないのですが、悪い意味で使われることが多い言葉です。
権力を握ってやりたい放題にするというような、権力者が支配するという悪い意味で使われることが多く、そうした状況を批判するような意味で使われます。
ただし、スポーツやビジネスなどで「世界を牛耳る」とか「プロ野球を牛耳る」などと言うときは、その世界のトップレベルになるというような、どちらかというとポジティブな意味で使われることもあります。
「牛耳る」は本来は良い意味でも悪い意味でも使える言葉です。
ですが、権力者が裏で操って自分の意のままに組織を動かすというような、悪のイメージで使われることが多い言葉です。
というわけで、褒め言葉のつもりで「あなたはこのグループを牛耳っていますね」などという使い方はしない方がよいでしょう。
「牛耳る」の例文
「牛耳る」は、その組織を支配する人物になり、思いのままに動かすという意味で使います。
スポーツで世界を牛耳るなど、トップに立つといういい意味で使うこともありますが、大抵は悪い意味で支配的であるという使い方をします。
また、集団・組織を支配するという意味なので、国や街、企業などたくさんの人がいる集団を意のままに動かすということを表します。
ですので、例えば「夫が妻を牛耳る」とか「リーダーが三人組を牛耳る」というように、二人や数人の場合には使いません。
【例文】
- ロシアでは一部の新興財閥のトップが政治・経済を牛耳っている。
- 彼らがこの国を裏で牛耳っている。
- この職場を牛耳っているのは彼女だ。
- 彼はこの街を牛耳るマフィアのボスだ。
- A社はいまや世界を牛耳る巨大企業となった。
- 彼は日本のプロ野球界を牛耳る選手である。
「牛耳る」の類義語
「牛耳る」の類義語には次のようなものがあります。
- 君臨する(強大な力を持って他を支配すること)
- 統治する(主権者がその国土や人民を支配し治めること)
- 支配する(勢力や権力を及ぼして自分の意のままに動かせる状態にすること)
- 束ねる(人々の中心になって一団を率いまとめること)
- 統率する(一団の人をまとめて率いること)
- 指揮する(集団を統率して指図や命令をすること)
- 覇権を握る(支配者となること)
- 意のままにする(人や道具などを思い通りに使うこと)
まとめ
「牛耳る」は、集団などを中心となって支配することを言う言葉でした。
支配する、思いのままにあやつると言うことで、権力のある人について悪い意味で使われることが多い言葉です。
国を牛耳る、政界を牛耳るなど、ニュースなどでよく出てくる言葉ですのでぜひ覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!