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「生え抜き」の意味と使い方!「叩き上げ」との違いや「プロパー社員」とは?

「生え抜き」の意味と使い方!「叩き上げ」との違いや「プロパー社員」とは?

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「生え抜き」は会社員やスポーツ選手など、組織に属する人について使われる言葉です。

「生え抜きの社員」「生え抜きの選手」「生え抜きの経営者」などと使います。

この「生え抜き」とは具体的にどのような人を指すのでしょうか。

今回は、「生え抜き」の意味と使い方!「叩き上げ」との違いや「プロパー社員」とは?についてご説明いたします!

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「生え抜き」の意味

「生え抜き」は「その土地に生まれ、そこでずっと育つこと。またその人」「初めからずっとそこに所属している人」という意味です。

「はえぬき」と読みます。

「生え」は「この土地に生まれたこと」「自然のままであること」といった意味を表します。

「抜き」は「育ったこと」「やり抜く、貫くこと」といった意味です。

「生え抜き」はその土地で育つとか、自然のままに貫くといったことからできた言葉です。

ずっとその土地て生まれ育った人や、ある企業などにずっと所属して今に至っている人などを表す言葉です。

「生え抜き」の使い方

「生え抜き」はずっと同じ場所にいることを表す言葉です。

ビジネスシーンで「生え抜き」を使う場合は、「ずっとそこに所属している人」という意味で使います。

ある企業に新卒入社して、一度も転職せずずっとそこに勤めている人のことを「生え抜きの社員」と言います。

他にも、スポーツ選手でずっと同じチームに所属し続けている選手を「生え抜きの選手」などというのもよくみられる使い方です。

「叩き上げ」との違い

「叩き上げ」も長年勤めている人について使うことがある言葉で、「生え抜き」と似ています。

これらの違いは次のようになります。

  • 「生え抜き」は「初めからそこに属していること」
  • 「叩き上げ」は「下積みから苦労して一人前になること」

「生え抜き」は、たとえば新卒である企業に入社して、そのまま今まで在籍しているということです。

「叩き上げ」はもともとは職人について使われていた言葉で、師匠や親方に弟子入りして厳しい修行をして一人前になるということです。

そこから、ビジネスマンなどについても使われるようになり、厳しい職場などに入って下積みの苦労をして実力をつけた人を表します。

  • 高学歴で幹部候補生として新卒入社、順調に出世した
  • 社長の息子が新卒入社し、その後次期社長になった

このような場合はずっとその企業に勤めているので「生え抜き」ではありますが、苦労して登りつめたというわけではないので「叩き上げ」ではありません。

  • 大企業で平社員から社長にまでのしあがった
  • 起業して苦労し大企業を育て上げた

たとえばこのように苦労して出世した人について「叩き上げ」と表現します。

「プロパー社員」とは?

「プロパー社員」は「企業が直接採用した新卒社員や正社員」という意味です。

「プロパー」は「正規の、本来の」という意味の英単語です。

どのような人を「プロパー社員」と呼ぶかははっきり決まっておらず、企業によって「プロパー社員」の定義は違う場合があります。

中途入社の社員に対して、新卒から入社した「生え抜き」の社員のことを「プロパー社員」と呼ぶことがあります。

この場合は「生え抜き」と「プロパー」が同じ意味になります。

また、派遣社員やパート・アルバイトなど非正規雇用の社員が多い企業の場合は、そうした非正規雇用社員に対して新卒・中途採用を問わず正社員のことを「プロパー社員」と呼ぶこともあります。

「生え抜き」の例文

  1. 彼は生え抜きの江戸っ子だ。
  2. 彼女は生え抜きの道産子だけあってスキーが上手だ。
  3. あの選手はずっとこの球団に所属している生え抜きだ。
  4. 彼女は中途採用者が多いうちの部署では唯一の生え抜きの社員だ。
  5. 彼は生え抜きでこの会社のことはなんでも知っている。
  6. 彼は生え抜き社員の中でも一番の出世頭だ。
  7. 生え抜きの経営者と外部から来るプロ経営者、どちらが良いかは一概には言えない。

「生え抜き」の類義語

「生え抜き」の類義語には次のようなものがあります。

  • 生粋(混じりっ気がないこと)
  • プロパー(その企業が直接採用した社員、生え抜きの社員など)

「生え抜き」の対義語

「生え抜き」の対義語には次のようなものがあります。

  • 外様(組織の中で主流でなく傍流の立場であること)
  • よそ者(他の土地から移ってきた人。同じ集団の仲間ではない人)

まとめ

「生え抜き」は「その土地に生まれ、そこでずっと育つこと。またその人」「初めからずっとそこに所属している人」という意味です。

まず「生え抜きの江戸っ子」とか「生え抜きのロンドンっ子」のように、その土地で生まれ育ったという意味で使います。

そして、「その集団に最初からずっと属している人」という意味で、会社員やスポーツ選手などについても使います。

「生え抜きの社員」は最初に就職した企業にずっと在籍している人のことです。

企業によって意味は違いますが、「プロパー」も「生え抜き」のことを指して使う場合があります。

「叩き上げ」は下積みから苦労して一人前になるという意味を持っています。

企業の社員や経営者について使うことも多い言葉なので、それぞれ覚えておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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