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「白眉」という言葉を知っていますか?
意味を知らないと、「白い、まゆ毛……?」と戸惑ってしまいますね。
もちろん、歳をとって眉毛が白髪になるということではなく、「白眉」には全く違った意味があるのです。
本を読んだり、仕事をしたりしていると出てくることもある言葉ですのでぜひ知っておきましょう。
今回は、「白眉」の意味と使い方や由来は?「白眉の出来」とは【類義語・例文】についてご説明いたします!
「白眉」の意味
「白眉」は「白い眉毛」「多数あるもののうち、最もすぐれているものや人のたとえ」という意味です。
「はくび」と読みます。
もちろん、今回ご説明する「白眉」は「白い眉毛」の方ではなく(笑)、「最もすぐれているもの」の方ですね。
たくさんのものの中で、最もすぐれている、ずばぬけてすぐれているということを表す言葉です。
「白眉」の由来
「白眉」はどうして「白い眉毛」と書くのに「たくさんの中で最もすぐれている」という全く違う意味で使うのでしょうか。
それは、「白眉」の由来を知るとわかります。
「白眉」は中国の故事成語で、出典は『三国志』の蜀書馬良伝です。
蜀の馬良という人は、5人兄弟の四男で、最も優秀な人物でした。
彼だけ眉毛に白い毛が混じっていたということから、兄弟で一番すぐれた者のことを「白眉」というようになりました。
さらに、そこから広く「同類中で特にすぐれているものや人」といった意味で使われるようになったのです。
「白い眉」が「一番すぐれている」というのが不思議だったかもしれませんが、由来を知ると納得できますね。
「白眉」の使い方
「白眉」はたくさんのもののうち、最もすぐれたものを表して使います。
「○○の白眉」「白眉の○○」といった使い方です。
「最もすぐれている」ということですから、主に褒め言葉、賞賛の言葉として使います。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- この作品は、日本近代文学の白眉だ。
- この小説の中の白眉と言えるのが、この主人公の台詞だと思う。
- あの三兄弟はみな優秀な体操選手だが、特に三男はオリンピックに出場した白眉である。
- 素晴らしいコンサートだった。中でも最後に演奏されたあの曲は白眉だった。
「白眉の出来」とは
「白眉」はしばしば「白眉の出来」という使い方をします。
「白眉の出来」とは、「たくさんの中で最もすぐれた出来あがり」「ずばぬけてよい出来」という意味です。
たくさんある中でいちばんよく出来ているということですから、もちろん褒め言葉として使うようないい意味です。
【例文】
- この彫刻は白眉の出来だ。
- この作品は児童書としては白眉の出来だ。
- 今月号は評判が良いが、中でもこのアンケート記事は白眉の出来だ。
- この映画は、数多くある戦争映画の中でも白眉の出来といえるだろう。
「白眉」の類義語
「白眉」の類義語には次のようなものがあります。
- 最高(物事の程度が特にいちじるしいこと)
- 見事(手際・出来ばえ・有様が鮮やかなこと)
- 圧巻(書物・催し物などの中で最もすぐれた部分)
- 有数(きわめてすぐれていて、指を折って数えあげるほどの数のうちにあること)
- 卓抜(他のものよりもはるかにすぐれること)
- 無比(他に比べる物がないこと)
- 無二(同じものが他に一つもないこと。並ぶものがないこと)
また、次のような言葉で言い換えることもできるでしょう。
- ずばぬける
- 抜きん出ている
- 飛び抜ける
また、「白眉」と同じ意味の四字熟語には次のようなものがあります。
いずれも同じように『三国志』「蜀志・馬良伝」のエピソードからできた言葉です。
- 白眉最良(はくびさいりょう)
- 馬良白眉(ばりょうはくび)
- 馬氏五常(ばしごじょう)
まとめ
「白眉」は多くの中で最もすぐれているといういい意味の言葉でした。
「白い眉毛」という文字からは想像しにくいですが、有名な『三国志』からきている故事成語なんですね。
仕事をしていく上で、こうした言葉も知っているとぐっと表現の幅が広がりそうです。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!