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「因縁」の意味と使い方!悪い意味?「因縁の相手」とは?|類義語・例文

「因縁」の意味と使い方!悪い意味?「因縁の相手」とは?|類義語・例文

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「浅からぬ因縁がある」

「因縁をつけられる」

この「因縁」という言葉は、さまざまな文脈で用いられる言葉です。

日常からビジネスシーン、スポーツや国際関係などのニュース記事など、いろいろなところで見聞きしますのでこの機会に詳しく確認しておきましょう。

今回は、「因縁」の意味と使い方!悪い意味?「因縁の相手」とは?|類義語・例文についてご説明いたします!

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「因縁」の意味

「因縁」は「前世から定まった運命」「以前からの関係」「物事の起こり」「言いがかり」という意味の言葉です。

「いんねん」と読みます。

いくつも意味があり、使う文脈によって違った意味になります。

大きくまとめると、「なんらかの繋がりを持つこと(運命や姻戚関係など)」「原因や由来」「言いがかり」といったところで、このうちのどれかに当てはめて判断しましょう。

「因縁」の語源

「因縁」は仏教用語です。

「因」は「物事が起きる直接的な原因」、「縁」は「間接的な原因や条件」を意味します。

この世に存在する全ての物事は、「因」と「縁」によって成立している。

一切は「因縁」によって生じ、「因縁」によって滅する。

こうした仏教の考えかたからできた言葉です。

そこから転じて、「物事の持っている定まった運命」という意味で広く使われるようになりました。

運命や以前からの関係、また原因や由来といった意味でも使われます。

さらに、何事にも「因」や「縁」があるとする意味から広がって、「関係なさそうなことにも実は関係や由来がある」、さらに「無理なこじつけ」といった意味にもなりました。

「因縁をつける」などとして「言いがかり」の意味でも使われるようになったわけです。

「因縁」の使い方

「因縁」は、昔からの関係がある場合や前世からの運命だと思われる場合などに

  • 「因縁の○○」
  • 「因縁を感じる」

などの使い方をします。

どちらかというと好ましくない縁に関して使うことが多いです。

また、言いがかりをつけることを「因縁をつける」とも言います。

悪い意味?

「因縁」自体は仏教の「因」や「縁」を指しますので、特に悪い意味ではありません。

しかし、「因縁」は悪い意味で使われることが多い言葉です。

「因縁の○○」として、これまでの関係からネガティブな印象をもつ人やものについて使うことが多いです。

「運命」という意味でも、「素敵な運命の人」といったいい意味ではなく、前世によくない関係があったというネガティブな意味での運命として使うことが多いです。

また、「因縁をつける」という「言いがかり」の意味で使うときはもちろん悪い意味になります。

「因縁」自体はニュートラルな言葉ですが、悪い意味で使うことが多い言葉ということです。

「因縁の相手」とは?

「因縁の相手」とは、「以前から関係がある相手」という意味です。

言葉の意味としてはそうなのですが、実際は「ライバル」「過去に何度も負けてきた相手」「昔トラブルがあった相手」というような、ややネガティブな意味での関係として使われることが多いです。

「因縁の相手」「因縁の対決」などとして、過去に何度も負けてきた相手に再挑戦する、ライバル間で決着をつけるといった意味で使います。

また、映画や漫画などでは例えば過去に自分の家族や恋人などを殺した憎い仇、信じていたのに裏切られた元仲間など、物語上の敵のキャラクターを指すことが多いです。

「因縁」の例文

  1. 高校野球の決勝戦は因縁の対決となった。
  2. 彼女とは何かと共通点が多く、因縁を感じている。
  3. ここで会ったのも何かの因縁であろう。
  4. これが彼が事件にかかわる因縁となった。
  5. 私は彼とは因縁浅からぬ関係にある。
  6. この村に伝わる祭のいわれ因縁を調べる。
  7. 知らない男に、目があっただけで因縁をつけられた。

「因縁」の類義語

「因縁」の類義語には次のようなものがあります。

  • 縁(人と人、物事とのかかわりあい)
  • 所以(わけ、いわれ)
  • 由来(物事が、それを起源とするところ)
  • いわれ(物事が起こったわけ。由緒)
  • 運命(人間の意志にかかわらず巡ってくる幸、不幸の巡り合わせ)
  • 宿命(生まれる前から定まっている人間の運命)
  • 言いがかり(口実を作って難癖をつけること)
  • いちゃもん(いわれのない言いがかりのこと)
  • 難癖(非難すべき欠点)

まとめ

「因縁」は「前世から定まった運命」「以前からの関係」「物事の起こり」「言いがかり」という意味の言葉です。

「因縁をつける」という場合は「言いがかりをつける」ということですが、それ以外は「いろいろな深い関係、ことの起こり」といった意味で解釈してよいでしょう。

「因縁の相手」「因縁がある」など、「過去に関係がある」という意味で使いますが、どちらかというと「よくない関係」「ライバル関係」といった意味合いであることが多いです。

仏教用語に由来する言葉ですが、日常でも、新聞などでもよく使われますのでぜひ覚えておいてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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