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「この話し合いはいたちごっこだ」
「いたちごっこの議論」
このような「いたちごっこ」という言葉は、ビジネスシーンやニュースでも使われることがあります。
「いたち」というと、農作物やゴミを荒らす害獣でもありますが、フェレットなどはキャラクターやペットとしても人気があり、かわいい動物でもありますね。
さて、なぜこの「いたち」が「いたちごっこ」という言葉で、真面目なシーンでも使われるのでしょうか。
今回は、「いたちごっこ」の意味と使い方!なぜイタチ?由来も解説!【例文】についてご説明いたします!
「いたちごっこ」の意味
「いたちごっこ」は「子供の遊戯のひとつ」「互いに同じようなことを繰り返し、決着がつかないこと」という意味です。
「イタチごっこ」「鼬(いたち)ごっこ」と書くこともあります。
「いたち」は動物のイタチです。
「いたちごっこ」は同じことを繰り返すばかりで意味がないこと、決着がつかないことを表します。
「いたちごっこ」の由来
「いたちごっこ」は同じことを繰り返すばかりで決着がつかないことを表します。
なぜ「いたち」なのでしょうか。
もともと、「いたちごっこ」は、江戸時代後期に流行った子供の遊びです。
二人ひと組で、「いたちごっこ、ねずみごっこ」と言いながら相手の手の甲を順につねっていきます。
つねったら自分の手をその上に乗せ、相手がその手の甲をつねります。
二人の両手を全部使ってしまったら、次は一番下にある手を上に持っていき、また相手の手の甲をつねります。
その繰り返しで、ずっと続けることができます。
「イタチ」も「ネズミ」も、素早く動いて噛み付くことがあります。
その様子と、相手の手を素早くつまみ合う様子が似ているので「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱えたのです。
「いたちごっこねすみごっこ」では長いからだと思いますが(笑)、この遊びは「いたちごっこ」と呼ばれました。
遊びの「いたちごっこ」は同じことの繰り返しです。
交互に繰り返すだけで、意味がありません。
終わりもありません。
そのようなことから、お互いに同じようなことを繰り返してらちがあかないということを「いたちごっこ」と言うようになったのですね。
「いたちごっこ」は、イタチやネズミを例えた遊びの名前からできた慣用句でしたね。
英語では、同じようなことを「a cat and mouse game」などと言います。
「猫とネズミのゲーム」ということで、ネズミ役の子供が、ネコ役の子供に捕まらないようにして遊ぶ遊戯のことだそうです。
これも追いつ追われついつまでもゲームを続けるさまから「いたちごっこ」の意味で使われているんですね。
「いたちごっこ」の使い方
「いたちごっこ」は、互いに同じようなことを繰り返して決着がつかないことを指して使います。
堂々巡りしているのを指して「いたちごっこだ」などと言うわけです。
決着がつかないなどということを意味しますので、いい意味では使いません。
とても悪い意味の言葉とまでは言えませんが、「そんなことをずっとやっていても無駄だ」と思うようなことを「いたちごっこだ」というわけですから、褒め言葉にはなりません。
目上の人に「これはいたちごっこですね!」などと言うと印象が悪いと思います(笑)。
基本的に「いたちごっこ」は悪い方の意味で使う言葉ということで、使うシーンには気をつけましょう。
【例文】
- スピード違反の取り締まりは、新しい探知機を導入するたびにドライバーが対策を講じ、いたちごっことなっている。
- 薬を開発しても、耐性を持ったウィルスが現れるので、常にいたちごっこだ。
- コロナ対策で飲食店での種類提供を中止しても、野外飲みや酒類持ち込みなどの抜け道があとを絶たず、いたちごっこの様相を呈している。
- ふたりの話し合いはいつもいたちごっこで結論が出ない。
「いたちごっこ」の類義語
「いたちごっこ」の類義語には次のようなものがあります。
- 堂々巡り(議論や思考が進まず、同じところで巡っていること)
- 埒が明かない(物事が解決しないこと)
- 水掛け論(両方が互いに理屈を言い合って解決しない議論)
- 千日手(将棋やチェスで同じ手順を繰返し、いつまでも局面が進展しない状態)
- 押し問答(互いに自分の立場を主張して少しも譲歩しない様子)
それぞれニュアンスの違いはありますが、物事が解決に向けて進展しない、いつまでもやっていて終わりが見えないというような意味合いで共通していますね。
まとめ
「いたちごっこ」は、互いに同じようなことを繰り返して決着がつかない様子を表す言葉でした。
「いたちごっこ」といういかにも子供の遊びっぽい、かわいい語感とは裏腹に、悪い方の意味で使われる慣用句です。
世の中、すんなりと決着のつかないことがたくさんあります。
「いたちごっこ」という言葉も、それだけにいろいろな場面に使われますので、ぜひこの機会に正しく使い方を覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!