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言葉の意味と使い方

「逸脱」の意味と使い方!褒め言葉として使ってない?言い換え表現は?

「逸脱」の意味と使い方!褒め言葉として使ってない?言い換え表現は?

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「逸脱」という言葉は、あるところから外れていることを意味する言葉です。

ビジネスシーンやニュース、本の中などでもよく見かける言葉です。

ですが、「逸脱」は珍しい言葉ではありませんが、意外と使い方が難しいかもしれません。

いい意味で使うのか、悪い意味で使うのか。

間違った使い方をしてしまわないよう、ぜひ確認しておきましょう。

今回は、「逸脱」の意味と使い方!褒め言葉として使ってない?言い換え表現は?についてご説明いたします!

「逸脱」の意味

「逸脱」は「本筋からそれること。決められた枠から外れること」という意味です。

「いつだつ」と読みます。

「逸」は「それる」とも読む漢字で、「それる。はずれる」という意味があります。

「脱」も「取り去る」「ぬけだす」「はずれる」といった意味を持つ漢字です。

「逸脱」は「はずれる」という意味の同義の漢字が二つ重なった言葉です。

「逸脱」は本来あるべき状況や、本来の筋から外れるという意味の言葉です。

また、「逸脱」は悪い意味で枠から外れることを指す言葉です。

「逸脱」の使い方

「逸脱」は「逸脱する」「逸脱している」などとして、本来あるべき状況や本筋から外れていることを意味します。

悪い方の意味で「外れている」ということを意味する言葉です。

ランナーが走るコースを外れてしまう、というような、実際に道を外れていくという意味でも使いますが、主に本来の状況から外れるなどの形のないものに対して使われることが多いです。

「本来の目的から逸脱している」なら「本来の目的と違うことを目指してしまっている」、「常識から逸脱している」なら「非常識だ」という感じで、非難するような意味合いになります。

【例文】

  1. 飛行機が滑走路を逸脱する。
  2. 彼は世間の常識から逸脱している。
  3. 彼女のしていることは本来の業務を逸脱している。

いずれも悪い意味で、枠から外れてしまっているということを表します。

褒め言葉として使ってない?

「逸脱」は悪い意味で本来の枠から外れてしまっていることを表す言葉です。

ですが、この「逸脱」を褒め言葉として使っている人もしばしばいるようです。

「常識から逸脱する」なら「常識からはずれて素晴らしい」といったような意味で、普通では考えられないぐらい優れているという意味で使っているわけですね。

これは、「秀逸」との混同が原因ではないかと言われています。

「逸脱」と「秀逸」は意味が違っていますので、しっかり区別しましょう。

  • 逸脱した知性
  • センスが逸脱している
  • この歌詞が逸脱だ

このような表現を褒め言葉として使っている例、会話の中やSNSなどで見かけたことはありませんか?

いずれも「逸脱」を「秀逸」の意味で使っていると思われます。

これは誤用ですので、気をつけましょう。

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「秀逸」の意味

「秀逸」は「他に抜きん出て優れていること」という意味です。

「しゅういつ」と読みます。

「秀」には「他より抜きん出ている」という意味があり、これと「抜け出す」という意味の「逸」で、「秀逸」は世間から抜き出るほど秀でている」という意味になるのです。

「逸脱」が「外れていること」を指すのに対し、「秀逸」は「外れるほど秀でている」といういい意味を指す言葉なのです。

【例文】

  1. 秀逸なデザインが高い評価を得ている。
  2. 彼女の発言内容はまさに秀逸であった。
  3. この小説は人物の心理描写が秀逸だ。
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「秀逸」以外の言い換え表現は?(いい意味で「普通のレベルをはずれている」と言いたい時

「逸脱」を「秀逸」の意味で褒め言葉として使うという誤用がしばしば見受けられます。

「秀逸」、つまりいい意味で「普通のレベルをはずれて優れている」ということを言いたい場合は

  • 抜群(多くのものの中でずば抜けて優れていること)
  • 卓抜(たくばつ)(他のものよりはるかに優れること)
  • 並外れた(普通の程度とかなり違っている)
  • 桁違い(価値や規模が他と比較にならないこと)

などなど、いい意味で使える言葉が色々ありますので、ぜひこちらの方を使いましょう。

「逸脱」の類義語

「逸脱」の類義語には次のようなものがあります。

  • 逸れる(予想とは別の方向へ進む)
  • 脱線(話や行為が本筋からそれること)
  • 脇道(本筋から離れた方向)
  • 変針(針路を変えること)

「逸脱」の対義語

「逸脱」の対義語は「遵守」です。

「遵守」は「言いつけや決まりにそむかず、それをよく守ること」という意味です。

「じゅんしゅ」と読みます。

「順守」とも書き、他にも「法律を守ること」は「遵法」などと使います。

「守る」「従う」という意味の言葉なので、「逸脱」とはちょうど反対の意味なんですね。

まとめ

「逸脱」は悪い意味で本筋から外れることを表す言葉でした。

「秀逸」の意味で使ってしまっている人も多く、間違いやすいので注意が必要です。

「あなたは逸脱していますね!」なんて言ってしまうと結構失礼です(笑)。

「逸脱」の意味をきちんと理解して使っていきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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