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「これは所謂○○ですね」
こんな風に使われる「所謂」という言葉。
読み方は「しょせん」?
いいえ、違うんです。
読み方や意味がわかるようで勘違いしている人も多いこの言葉、「所謂」について調べてみました。
今回は、「所謂」の読み方と意味を解説!語源は?【類語・例文】についてご説明いたします!
「所謂(いわゆる)」の読み方と意味
「所謂」は「いわゆる」と読みます。
「しょせん」と読み間違える人が多いのですが、「しょせん」は「所詮」ですので気をつけましょう。
「所謂」は「世に言われている。世間でいう」という意味です。
これだけで「所謂だ」という使い方はしません。
連体詞なので、「所謂○○だ」などという形で、「世間でいう所の○○だ」という意味を表します。
大抵の人は意味を知っているけれど、日常的には使わないような難しい言葉や古い言い回し、あるいは俗語などにつけて「これって世間ではこう言いますよね」という意味を加えます。
「所謂(いわゆる)」の例文
- これこそ所謂棚から牡丹餅というやつですね。
- 彼は所謂イケメンというやつではないが、とても魅力的な人物である。
- この事件は所謂オレオレ詐欺の進化系といってもよいでしょう。
「所謂」は「世間でいう」という意味ですので、「自分が勝手に思っていることではなくて世間の人がそう言っている」というニュアンスを表すことができます。
何かを説明したり、意見を述べたりするときに何かと便利な言葉ですよね。
それだけに、何にでも「所謂」をつける人がいます。
「所謂現代日本社会では所謂少子高齢化が問題となっており、このままでは所謂年金問題が立ちいかなくなり、また所謂労働者不足や所謂介護の問題も深刻になるでしょう」
つけすぎですよね(笑)。
「所謂」は使いすぎると知ったかぶりをしているような、あるいは上から目線で説明しているような、変な印象になってしまいます。
つけようと思えばいろいろな所につけられる言葉であるだけに、相手に信頼感を与えるためには使いすぎないことが肝心かと思います。
「所謂」の語源
さて、「所謂」の意味や使い方はお分りいただけたかと思います。
でも、「所謂」という漢字はどうみても「いわゆる」とは読めないですよね(笑)。
「所」は「ところ」か「しょ」と読んでしまいますよね。
「謂」は「謂う(いう)」という字ですが、読み方がわからないのでなんとなく「しょせん」などと読んでしまう人も多いそうです。
この「所謂」は、漢文由来の言葉なんです。
「所謂」と書いて、漢文では「謂う所の」と読むことができます。
「謂う」は「言う」と同じです。
つまり「みんなが言っているところの」という意味となります。
「いわゆる」という読み方については、まず「ゆる」というのが奈良時代などの大昔に使われていた「ゆ」という受け身の助動詞の連体形にあたります。
ちなみに「あらゆる」の「ゆる」も同じ由来です。
とにかく、「言う」にこの「ゆる」がくっついた「いわゆる」という言葉が日本語にもともと存在していたわけです。
漢文の「所謂」がこの「いわゆる」と同じ「言われているところの」という意味であったため、「所謂」に「いわゆる」という読みを当てはめ、今の形になったそうです。
「所謂」は漢字と読みがまったく結びつかないように思えますが、語源を知ると納得できますね。
「所謂」の類語
「所謂」の類語には次のようなものがあります。
- つまり(物事を平易な言葉に置き換えるときに使う表現)
- いわば(例えて言ってみれば)
- 言うなれば(言ってみれば。例えて言うと)
- 要するに(今まで述べたことをまとめれば)
- 俗に言う(世間一般でいうところの)
上で挙げた例文の「所謂」を置き換えてみましょう。
会話などで「所謂」ではちょっと堅いかな?というときなどに色々置き換えてみることができますね。
【例文】
- これこそいわば棚から牡丹餅というやつですね。
- 彼は俗に言うイケメンというやつではないが、とても魅力的な人物である。
- この事件は要するにオレオレ詐欺の進化系といってもよいでしょう。
まとめ
「所謂」は読み方や使い方に注意が必要な言葉でした。
使いやすい言葉なので、会話やテレビなどで、耳で聞くことも多い言葉ですよね。
多用しすぎないよう気をつけたほうがよいですが、とても便利な言葉ですので、ぜひ使い方を確認して使いこなしていきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!