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「如才ない」という言葉をご存知でしょうか?
調べたりして意味がはっきりしないと、ちょっと想像がつきにくい言葉かと思います。
ビジネスシーンでもよく使われる言葉ですので、どういう時に使うのが正しいのか、ぜひ確認しておきましょう。
今回は、「如才ない」の意味とは?褒め言葉?使い方と語源も解説!【例文つき】についてご説明いたします!
「如才ない」の意味
「如才ない」は「話などがうまく気が利いていること」という意味です。
「じょさいない」と読みます。
また、「如才無い」と書くこともあります。
気が利いていて抜かりがない、愛想が良くてよく気がきくといったことを表す言葉です。
「如才ない」の語源
「如才ない」の「如才」は、本来は「如在」と書きます。
「在」はふつう「ざい」と読みますが、昔に中国から伝えられた読み方である漢音では「さい」と読みます。
そのため、「在」と「才」が混同され、誤って「如才」と書かれてそれが定着したということです。
では「如在」とは何かというと、これは『論語』に由来する言葉です。
「祭如在、祭神如神在(祭ることいますが如くし、神を祭ること神いますが如くす)」という一節があり、これは「眼前に神や君主がいるかのようにかしこまっていること」という意味です。
ここから、「如在」は「形式だけの敬意」「形ばかり」という意味で使われるようになりました。
さらに転じて、「如在」=「如才」は、「なおざりにする」「手抜かりがある」という意味になりました。
さらに、その「如才」を否定形にしたのが「如才ない」ですから、「手抜かりがない」という意味になるわけです。
「如才ない」は褒め言葉?
「如才ない」が「気が利いていて手抜かりがない」という意味であることはおわかりいただけたでしょうか。
如才「ない」ということで、否定的な言葉だと思う人もいるかもしれませんね。
ですが、意味としては「如才ない」は褒め言葉です。
よく気がきく、しかも愛想が良くて話が上手、手抜かりなくなんでもうまくやってくれる、そんな人を表すいい意味の言葉です。
「ない」という響きから、悪い意味だと思う人や、「あいつは誰にでもいい顔をする」というような批判的な意味だと思っている人もいるかもしれませんね。
実際、「如才ない」は、「調子が良くて抜け目がない」「ずる賢くてうまく立ち回る」といったことを皮肉として言うときに使われることもあります。
ですが、本来「如才ない」は、よく気が利いて愛想がいいといういい意味を表す褒め言葉ですので覚えておきましょう。
「如才ない」の使い方
「如才ない」は、よく気が利いていて手抜かりがないということを表す言葉です。
人に対して、褒める意味で使います。
気配りが細やかで気が利いている、愛想が良くて話が上手である、手抜かりなくやることに注意が行き届いている、そんないい点を褒めるために使います。
ただし、皮肉としても使われます。
「彼は如才無いから、社長にうまく取り入ったね」などと言う場合は、うまいことを言っておだてたり、気に入られるために気の利いたことをしたりして社長のお気に入りになったねということで、「如才ない」を皮肉として使っています。
本来は褒め言葉として使う「如才ない」ですが、素直な褒め言葉なのか皮肉なのかは前後の文脈から判断する、といったところですね。
【例文】
- あそこの秘書は、いつもテキパキと物事をすすめ、愛想もよい。まさに如才ない人だ。
- あの人は如才無い立ち回りができて素晴らしい。
- 彼は如才なく受け答えをした。
- 彼女はどんなときでも如才なく振舞っている。
- あいつは如才ないから、ちゃっかり部長に取り入って楽な仕事を回してもらっている。
最後の例文だけ、「如才ない」ということをわざと皮肉で使っているのがわかりますね。
「如才ない」の言い換え表現
「如才ない」の言い換え表現には次のようなものがあります。
- よく気がつく(細かいところまで注意がいきとどいている)
- 気がきく(細かいところまで注意が及ぶ。しゃれている)
- そつがない(手落ちやミスがない)
- 抜かりない(油断や手落ちがない)
- 行き届く(隅々まで気がつく)
- 愛想が良い(人が好感をもつような態度や表情をしているさま)
「如才ない」の対義語
「如才ない」の対義語には次のようなものがあります。
- 気が利かない(細かい配慮に欠けるさま。行き届かないさま)
- 配慮に欠ける(心配りが十分でないこと)
そのほか、文脈により「だらしない」とか「乱暴」「手落ち」といった表現が反対の意味になることもあるでしょう。
まとめ
「如才ない」はよく気が利いていることを表す、いい意味の言葉でした。
皮肉で悪い意味に使われることもある言葉ですが、本来の意味では褒め言葉です。
手抜かりがなく、愛想も良くて配慮が行き届いているということで、かなり褒めていますよね。
ぜひ正しく理解して使っていきたい言葉ですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!