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「熟慮」は、何かをよく考えるという時に使われる言葉です。
よく似た言葉に「熟考」があり、その違いはあまり知られていないのではないかと思います。
ビジネスシーンやニュースなどでもよく使われる「熟慮」や「熟考」について、詳しく調べてみました。
今回は、「熟慮」の意味と使い方!「熟考」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「熟慮」の意味
「熟慮」は「よくよく考えること。いろいろなことを考えに入れて、念入りに検討すること」と言う意味です。
「じゅくりょ」と読みます。
「熟」は果物などが「熟れる」とか、「半熟卵」のように「煮る」という意味もありますが、ここは「よくよく。くわしく」といった意味で使われています。
「慮」は「おもんぱかる。思い巡らす」という意味の漢字です。
「よくよく思い巡らすこと」という意味になりますね。
「熟慮」はいろいろな条件や人の意見など、様々なことについて、「よくよく考えること」という意味になります。
「熟慮」の使い方
「熟慮」は「熟慮する」「熟慮の上で」などの形で、よくよく考えることを表して使います。
よくよく考えた上で、何かを決めるとか、何かを行うといった時に使います。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- いろいろな条件を熟慮して、イベントは中止という判断に至った。
- 熟慮の末、退団することを決めた。
- 熟慮の上、計画の実行は見送ることにした。
- いまこそ熟慮断行すべきだ。(熟慮断行=十分に検討し、考えた上で断固として行うこと)
「熟考」との違いは?
「熟慮」は「よくよく考えること」という意味でしたが、同じような意味の言葉に「熟考(じゅっこう)」がありますね。
「熟慮」よりも「熟考」のほうがよく使われているかもしれません。
この「熟慮」と「熟考」、意味も使い方も似ていそうですが、違いは
- 「熟慮」は「十分に考えること」
- 「熟考」は「十分に考えを巡らせること」
となります。
「熟慮」には「慮」という字が入っており、「思いめぐらす」ということです。
多方面から考える、いろいろな条件や人の意見なども加味して十分に考えること、となります。
一方、「熟考」は単に「十分に考える」ということです。
ですので、「熟慮」のほうが「いろいろな面から」「思いめぐらす」という意味が含まれています。
ただし、「熟考」も「十分に考える」ということですから、いろいろな面から十分に考えているかもしれませんよね。
実際には「熟慮」も「熟考」も、「よくよく色々なことを考える」という意味で同じように使われてはいます。
「熟慮」と「熟考」の使い分け
「熟慮」も「熟考」も、「十分に考える」という意味で、同じように使われています。
「熟慮する」「熟考する」、どちらでも通じることが多いですが、わかりやすく使い分けられているのは次のような使い方をする場合です。
- 熟慮の末
- 熟考を重ねる
「熟慮の末」は、「よく考えを巡らせた結果」という意味です。
「熟慮」はあらゆる角度からよくよく考えを巡らせた、ということなので、最後の結果を意味する「末」を使うことができますが、「熟考」は「よく考える」ということなので、まだ考える余地があるともとれます。
このような理由から、「熟考の末」よりも「熟慮の末」が適切であるとされています。
「熟考を重ねる」のほうは、「熟考」が「よく考えること」なので、これを何度も「重ねる」ことができます。
ですが、「熟慮」は前述の通り「考えを巡らせた結果」というニュアンスがあるので、考えつくした「熟慮」をさらに「重ねる」ということは適切ではないとされています。
なお、「熟慮」と「熟考」は同じ意味であるとも考えられるので、絶対にこのように使い分けなくてはいけないというわけではありません。
ですが、一般的な使い分け方として覚えておくとよいのではないでしょうか。
「熟慮」の類義語
「熟慮」の類義語には次のようなものがあります。
- 熟考
- 思いめぐらす(いろいろと考えてみる。あれやこれやと思案する)
- 思案(いろいろと考えること)
- 考慮(そのことをよく考えてみること)
- 考え抜く(十分に深く考えること)
「熟慮」の対義語
「熟慮」の対義語には次のようなものがあります。
- 浅慮(思慮が浅いこと。また、浅はかな考え)
- 短慮(考えがあさはかなこと。浅い思慮)
まとめ
「熟慮」はいろいろな条件や人の意見など、多方面から考えを巡らせるという意味の言葉でしたね。
少し難しい、堅苦しい印象の言葉かもしれませんが、それだけに、単に「よく考える」などと言うよりもよくよく考え抜いたことが表しやすい言葉だともいえるでしょう。
ビジネスシーンなどでは何かと使いやすいと思いますので、ぜひ使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!