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「渦中の人」
「渦中の○○選手が練習に現れた」
この「渦中」という言葉、ニュースや新聞・週刊誌などで非常によく用いられていますよね。
何か世間を騒がせるような事件やスキャンダルがあった時に多く見聞きする言葉ですが、「渦中」とはどういう状態のことかご存知でしょうか。
「禍中」という表記も見かけることがあり、違いを確認しておきたいですね。
今回は、「渦中」の意味とは?「禍中」との違いや使い方を解説|類義語・例文についてご説明いたします!
「渦中」の意味
「渦中」は「もめ事や事件の中心」という意味です。
「かちゅう」と読みます。
「渦」は「うず」と読むことが多いですが、この場合は「うずちゅう」や「うずなか」ではないので、「か」という音読みをきちんと覚えておきましょう。
さて、「渦」は「うず」とも読み、水が渦を巻いて流れるあの「うず」のことです。
その「渦」の「中」と書きます通り、「渦中」はもともと「うずまきの中」という意味です。
水がうずまく中、ということから転じて、もめ事などの事件の中という意味で使われる言葉になりました。
いい出来事や楽しいことの最中という意味で使われることはほぼなくて、事件やもめ事といった、ごたごたと混乱した悪い騒ぎの只中であるということを表します。
「渦中」の使い方
「渦中」は、事件やもめ事といった、混乱した物事の中ということを表します。
- ~の渦中に
- 渦中の○○
- 渦中に巻き込まれる
などの使い方があります。
例えば、世の中を騒がせている事件の中心人物などを「渦中の人」と言います。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 派閥争いの渦中に巻き込まれる。
- 彼らは今、不安と混乱の渦中にある。
- 後継者問題渦中の○○氏にインタビューをする。
- 彼は汚職事件で渦中の人となった。
「禍中」との違いは?
「渦中」とよく似た「禍中」という言葉を見かけたことはありませんか?
この「禍」という字は、「コロナ禍(か)」という言葉がよく使われるようになって、近頃急激に使われることが増えていますね。
さて、「禍中」ですが、実は「禍中」という熟語はありません。
- 「渦中」の書き間違い
- 「『コロナ禍』の中で」などという意味で「○○禍・中」などとして使われている
といった理由で「禍中」という文字を見かけるのだと思います。
「禍」は「わざわい」とも読み、「災い、災難、不幸な出来事」といった意味です。
つまり「コロナ禍」とは、新型コロナウイルス感染症の流行という災い、あるいは新型コロナ感染症の流行によって引き起こされる色々な災いのことを言います。
しかし、「コロナ禍」という言葉が流行語のようになって、次のような使われ方をすることが多くなりました。
- コロナ禍の就職活動
- コロナ禍の共通テスト
「コロナ禍の○○」という形で、「コロナが流行している状況下で」という意味で使われています。
「災い」という本来の意味とは違っていますね。
本来の意味ではないので、こうした使い方を避けようとした人が「コロナ禍下」とか「コロナ禍中」といった言葉を用いているのではないでしょうか。
あまり浸透はしていませんが「コロナ禍中」なら意味が通じます。
ですが、「禍中」という言葉そのものはありません。
コロナに関して使うなら「コロナ禍の渦中」などとすると混同しにくいでしょう。
コロナに関する誤字としては、「コロナ禍」を「コロナ渦」や「コロナ鍋」などと書いてしまう人もあるようです。
「渦」は「渦中」のイメージがあるので間違えてしまう気もわからなくもないですが、「鍋」はさすがに恥ずかしいですね(笑)。
パソコンやスマホでは出てこないと思いますから変換間違いは少なそうですが、書き間違い、読み間違いには十分気をつけたいですね。
「渦中」の類義語
「渦中」の類義語には次のようなものがあります。
- さ中(最中。状態が盛んな時)
- 真っ只中(それそのものの中にあるさま)
- 中心(まんなか。もっとも重要な位置にある人やもの)
「渦中の人」を言い換えるなら次のようなものがあります。
- 中心人物(中心となる人物)
- 当事者(直接ある事柄に関係している人)
- 張本人(事件を起こす原因となった人)
まとめ
「渦中」は、事件やもめ事の中心という意味でしたね。
自分が「渦中」に巻き込まれるのは避けたいところですが、ニュースなどでは非常によく使われる言葉なのでぜひしっかり理解しておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!