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和装の結婚式で花嫁が持つ「懐剣」の意味をご存知でしょうか。
また「懐剣」の他にも花嫁の和装小物があることはご存知ですか?
これらの小物は、日本の伝統や文化が今の形になったものなのです。
今回は「懐剣」を中心に、他の和装小物もご紹介いたします。
懐剣(かいけん)とは?
「懐剣(かいけん)」はその名前の通り、懐(ふところ)に入れる剣(刃物)のことです。
今では花嫁道具の一つとして有名でもありますが、本当は武器の一つです。
懐剣とは、武士が主であった時代に武家が護身用として懐に忍ばせていた短刀のこと。
ですから、「護り刀(まもりがたな)」や「懐刀(ふところがたな)」とも呼ばれます。
懐剣が活躍していた頃は、武家社会だった昔の日本です。
武士である男性だけではなく、武家の女性は懐剣を持っていました。
外出時などの際、護身用として懐に懐剣を忍ばせていたのです。
なぜかと言うと、ある意味それは武家の女性としての嗜みであり、
- 武士の妻として自分で身を護るため
- 武家としての誇りを持ち、有事の際は自害するため
だったと言われています。
少し物騒なお話の様に思いますが、これが花嫁の和装小物のルーツとなっているのです。
なぜ懐剣が花嫁道具になったのか
懐剣が花嫁道具の一つになったとされているのは、明治期以降からだと言われています。
明治には既に刀の時代は終わったはずでしたが、武家社会の時代の女性の誇り高さが心構えとして良しとされ、花嫁衣装の一つとして取り入れられたのではないかという由来があります。
また、当時はまだまだ家柄による結婚も多く「嫁いだら死んでも戻らない」という覚悟を決めて身を引き締めるような意味も、花嫁道具の懐剣には含まれていたのだとか…。
さらに懐剣には「邪を祓い、災難から守ってくれるお守り」としての意味もあると言われています。
刀は古来より神聖なものとされていましたから、親が娘に持たせる懐剣には娘を守って欲しいという思いが込められていたとされています。
ですからそれが花嫁道具として「幸せな結婚を」という親からの思いに繋がっているとも言われているのです。
このように花嫁道具の懐剣には、日本が武家社会だった時代背景や、当時の女性の生き方、結婚の事情や親の思いなど様々なものが組み合わさって現在のかたちになった由来があるのです。
花嫁の和装小物は他にもある?
それらを合わせて、よく「花嫁5点セット」などと呼ばれます。
ここでは簡単にその名称と意味をご説明いたします。
花嫁5点セットとは?
1,懐剣(かいけん)
邪を払い、幸せな結婚のためのお守りの小さな刀。
2,箱迫(はこせこ)
長く美しさを願う、お化粧道具を入れるための小物入れ。
3,末広(すえひろ)
扇子。末広がりの形をしているため、縁起物とされる。
4,抱え帯(かかえおび)
装飾品。昔は裾をたくし上げるために使われていた。
5,丸ぐけ帯締め(まるぐけおびじめ)
丸ぐけという種類の婚礼に使う帯締め。永遠の幸せの意味。
ちなみに懐剣は、「白無垢」や「色打掛」は必ず挿すものですが「お引き振袖」はケースバイケースの様です。
また、末広も白無垢や色打掛など衣装によっては、使う扇の色合いが違っていきます。
現在はカラーバリエーションも多く用意されており、古風で伝統的な色合いのものから、今風のビビッドなカラーや柄物もたくさんあります。
もしご自身が和装で結婚式をなさりたい場合は、ウェディングプランナーさんに聞いて相談してみましょう。
また、ネット通販でも「花嫁5点セット」で検索するとたくさん出てきますのでチェックしてみると良いでしょう。
まとめ
懐剣(かいけん)は、和装の花嫁小物の一つです。
その由来は、昔の当時の武家の女性の心構えや誇りからきており、現在は花嫁を災難から守る意味を持って扱われています。
和装小物は他にも、懐剣を含めて5つあります。
それは、懐剣・箱迫・末広・抱帯・丸ぐけ帯締めで、花嫁5点セットと現代では呼ばれています。
和装の花嫁衣装は、伝統的で雅、豪華ながらもどこか清廉な感じがしませんか?
ドレスと和装の両方する方もいらっしゃるので、これから結婚を考えている方はぜひ和装もご検討くださいね!