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「かねてより」の意味と使い方!正しい漢字は?言い換え表現も解説!【例文】

「かねてより」の意味と使い方!正しい漢字は?言い換え表現も解説!【例文】

「かねてより」は、「前もって」「以前から」といった意味で使われる言葉です。

ビジネスシーンはもちろん、ニュースなどでも見聞きすることがあると思います。

「かねてより」は使い方が難しい言葉ではありませんが、間違った使い方にならないように注意が必要です。

この機会にきちんと確認しておきましょう。

今回は、「かねてより」の意味と使い方!正しい漢字は?言い換え表現も解説!【例文】についてご説明いたします!

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「かねてより」の意味

「かねてより」は「以前から。前もって」という意味です。

「かねて」というのは「以前から」という意味の言葉で、もともとは「兼ぬ」の連用形と接続助詞「て」がくっついた連語です。

古語「兼ぬ」は、「兼ねる」「予期する。予測する」「わたる」といった意味です。

現代語の「兼ねる」と違って、「予測する」という意味がありますので、ここから「兼ぬ」+「て」で「前から。前もって」という意味になるわけです。

これに「より」という動作・作用の起点を示す副詞がついた形が「かねてより」です。

「かねてより」は「以前から。前もって」という意味になります。

正しい漢字は?

予てよりと兼ねてより

「かねてより」はひらがなで書かれることが多いです。

漢字で書く場合は「予てより」か「兼ねてより」です。

一般的には「予てより」を使うことが多いです。

「兼ぬ」は「前もって」という意味、「予」にも「前もって」という意味があります。

語源から言うと「兼ぬ」ですから「兼ねてより」と書きたいところですが、「予てより」と書かれることのほうが多いです。

なぜかと言うと、「兼」は、現代語では「兼ねる」、「二つ以上のものを合わせる」という意味で使われることがほとんどなので、「兼ねてより」だとその意味が紛らわしくなってしまうのです。

ですので、一般的には「予てより」とすることが多いです。

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「かねてより」は誤用?

「かねてより」という言葉は、「以前から」という「かねて」と「より」が重なっているので、重複表現なのではないかと思う人もいるかもしれませんね。

ですが、「かねてより」は誤りではありません。

同じ意味の「かねてから」もよく口語では使われる表現で、「かねてより」と同じ意味です。

ですが、こちらは新聞などでは使わないことになっています。

「かねて」に「以前から」という意味がありますので、「かねてより」も「かねてから」も、「以前から、から」という重複表現になってしまいます。

文法的に考えるとどちらも誤りですが、「かねてより」は平安時代から使用されている言葉なので、歴史的に正しいとする見方もあります。

ですので、

  • 「かねてより」は間違いではない
  • 「かねてから」は口語で使われるが文章では避けるべき
  • 新聞などでは「より」や「から」をつけないで、「かねて」と書かれることがほとんど

ということになっています。

「かねてより」の使い方

「かねてより」は「以前から。前もって」という意味で、前から継続していることを表して使います。

「かねてより○○している」「かねてより○○だった」などと使います。

芸能人の結婚会見や結婚報告のファックスなどで「かねてよりお付き合いしていました○○さんと……」などという表現が使われることがよくありますよね。

以前から付き合っていた人と結婚したという意味です。

「かねてより」は友達同士のような気軽な会話で使う言葉ではないですが、ビジネスシーンやスピーチ、有名人のコメントやニュースなどではよく使われる言葉です。

「以前より」や「前から」というよりも、普段使いの言葉でない分丁寧な印象になりますね。

【例文】

  1. かねてよりお付き合いしておりました○○さんと、このたび結婚いたしました。
  2. かねてよりお願いしておりました原稿の件ですが、進捗はいかがでしょうか。
  3. かねてよりご案内しておりましたイベントですが、詳細に変更がございましたので改めて新しい案内状をお送りいたします。
  4. かねてより計画していたこのプロジェクトをついに立ち上げることができた。

「かねてより」の言い換え表現

「かねてより」を他の言葉に言い換えるなら次のようなものがあります。

  • 以前から(現在より前から)
  • 以前より
  • 前々から(ずっと前から)
  • 従来(以前から今まで。これまで)
  • 元来(はじめから。もともと)
  • 常々(日常的であること。いつも)
  • かねがね(前々から。かねて)
  • あらかじめ(物事の始まる前に。前もって)
  • 前もって(あらかじめ。先立って)

まとめ

「かねてより」は「以前から」「前もって」という意味で、現在よりも前の時点から継続していることを表す言葉です。

仕事の場で、ニュースで、何かと使われます。

「予てより」と漢字で書かれていても読めるように、また正しい意味で使えるように、ぜひ覚えておくとよいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。