※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「喚起」はビジネスシーンでも見聞きすることのある言葉です。
「注意喚起してください」「部長から注意喚起を受ける」
例えばこのような使い方をしますが、「注意する」ということはわかりますよね。
ですが、そのあとの「喚起」がよくわからない人も多いと思います。
「喚起」とはどういう意味なのでしょうか。
また、「喚起を促す」といった使い方もよく見聞きしますが、これは正しい表現なのでしょうか。
自信を持って使えるよう、確認しておきたいところですね。
今回は、「喚起」の意味と使い方!「喚起を促す」は正しい表現?「注意喚起」は?についてご説明いたします!
「喚起」の意味
「喚起」は「呼び起こすこと」という意味です。
「かんき」と読みます。
「喚起」の「喚」は「よびよせる」「さけぶ」という意味があります。
「喚問」「召喚」といった熟語と同じく、「喚起」の場合も「よびよせる」意味で使われています。
「起」は「起きる」「起こす」「はじまり」といった意味の漢字です。
「喚起」はその字の通り「呼び起こす」という意味になりますね。
「呼び起こす」と言っても、寝ている人に声をかけて目を覚まさせることではありません。
呼びかけて、注意や自覚、良心などの意識について、思い起こさせるという意味になります。
「喚起」と同じように「かんき」と読む言葉には、「歓喜(非常に喜ぶこと)」「換気(空気を入れ替えること)」「寒気(気温が低くて寒いこと)」などがあります。
同音異義語が多いので、書き間違い、変換ミスには気をつけましょう。
「喚起」の使い方
「喚起」は注意や自覚、良心、また興味や記憶などの意識を呼び起こすという意味で使われます。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 彼女に再会したことで、昔の記憶が喚起した。
- 注意を喚起する。
- この研修によって、積極的な行動を喚起する。
- 顧客の購買意欲を喚起するキャンペーン。
「喚起を促す」は正しい表現?「注意喚起」は?
「喚起」はよく「喚起を促す」という形で使われることがあります。
「○○するよう喚起を促した」というふうな形ですね。
よくテレビなどでも見聞きする言い回しですが、実はこれは間違った使い方であることが多いのです。
「喚起」は「(注意や自覚などの)意識を呼び起こす」という意味ですね。
「注意喚起を促す」は「注意するよう促す」、「意欲の喚起を促す」は「意欲を促す」というような意味で使われていることが多いです。
ですが、「喚起」にすでに「促す」と同じように、「そのようにさせる」という意味が含まれているので、「喚起を促す」だと意味が重複してしまいます。
「注意喚起」だけで「注意を促すこと」「気をつけなくてはいけないということを呼びかけて意識させること」という意味があります。
「注意喚起を促す」は、正しくは「注意喚起する」または「注意を喚起する」などで良いということです。
同じように、「○○の喚起を促す」も「○○を喚起する」「○○するよう促す」「○○を促す」などとします。
「注意喚起を促す」はテレビのナレーションなどでも使われることがあるぐらいで、非常に多い誤用ですので気をつけましょう。
【例文】
- × 作業現場を巡回し、注意喚起を促すのが私の仕事である。
- ○ 作業現場を巡回し、注意喚起するのが私の仕事である。
- ○ 作業現場を巡回し、注意を促すのが私の仕事である。
「喚起」の類義語
「喚起」の類義語には次のようなものがあります。
- 掻き立てる(刺激を与えて、感情や行動を起こすように促す。そそる)
- ふるい起こす(励まして気力を盛んにする)
- 呼び起こす(忘れていることを思い出させる)
- 想起(思い出すこと)
- 作興(人の気持ちを奮いおこすこと)
まとめ
「喚起」は注意や意識などを呼び起こす、そうするように促すという意味の言葉でした。
「喚起」したり、「喚起」を受けたりといった場面は仕事をしていく上でもしばしばあると思います。
ぜひ「喚起」の意味を正しく理解して、適切に使っていきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!