季語

季語「寒稽古」の意味や由来とは?時期はいつ?俳句も紹介

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「寒稽古」という季語をご存じでしょうか。

様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「寒稽古」について解説していきます。

「寒稽古」について基本的な意味や由来はもちろん、時期はいつ?といった疑問にもお答えしていきます。

「寒稽古」を使った俳句もご紹介いたします。

「寒稽古」の意味と読み方

「寒稽古」とは、日本に伝わる武術や芸事の路に進む人が小寒から大寒までの「寒」と呼ばれる時期に稽古を行うという意味の言葉です。

読み方は「かんげいこ」です。

柔道や剣道などの武術において多く使われていましたが、現在は舞踊や謡曲などの芸事の稽古においても使われています。

「さむげいこ」「かんけいこ」ではありませんので覚える際はお気を付けください。

「寒稽古」の由来

「寒稽古」の原型となったのは仏教や神道に伝わる寒行だと言われています。

1年の中で寒さが一際厳しくなる「寒」の期間にあえて修行を行う事で、技術だけではなく精神的にも強く成長できると言われています。

寒さから逃げるのではなく、あえて寒さに立ち向かい打ち勝つ心の鍛錬にもなっているんですね。

「寒稽古」の時期はいつ?

「寒稽古」は俳句を作るうえで「冬」の季語となっています。

冬を3つに分けた内の「終わり頃」を指す「晩冬」の季語です。

暦の目安となる二十四節気の「小寒」から「大寒」、1月5日前後から2月3日前後の1か月間が「寒稽古」を行う時期です。

実際に武術や芸事の稽古をするのはもちろん、日本に古くから伝わる寒中水泳なども「寒稽古」なんですよ。

「寒稽古」を使った俳句

寒稽古病める師匠の厳しさよ
(かんげいこ やめるししょうの きびしさよ)
高浜虚子

大ぶりの椀の湯漬や寒稽古
(おおぶりの わんのゆづけや かんげいこ)
水原秋櫻子

寒稽古生涯かけし師一人
(かんげいこ しょうがいかけし しひとり)
上村占魚

寒稽古青き畳に擲たる
(かんげいこ あおきたたみに なげうたる)
日野草城

まとめ

季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。

春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。

季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。

日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。

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