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「神無月」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
「神無月」について基本的な意味や由来はもちろん、いつの季語なの?「神の留守」は?といった疑問にもお答えしていきます。
「神無月」を使った俳句もご紹介いたします。
合わせて読みたい▽
>>「神無月」の意味とは?由来や出雲は「神在月」になる?理由は?
「神無月」の意味と読み方
「神無月」は10月を表す和風の月名です。
読み方は「かんなづき」です。
旧暦の10月を示す言葉でもあり、この旧暦の10月は現在使われている新暦では11月に当たります。
「神無月」はいつの季語?
「神無月」は俳句を作るうえで「冬」の季語となっています。
冬の中でも初め頃を指す「初冬」を表現する際に使える季語です。
子季語には「時雨月」「神去月」「初霜月」などがあります。
「神無月」の由来
「神無月」の由来として最も有力なのが、全国各地のお宮に居る神様が出雲退社に集まり話し合いをするため「神が留守になる」という意味で「神が無い月」となったというものです。
この「神無月」は出雲に神様が集まるため、出雲では逆に「神有月」と呼ばれているそうです。
出雲大社は縁結びのご利益があるとして有名であり、もちろん天候や農作物についても話し合いますが、神様の話し合いのメインとなるのはやはり「縁結び」なんだそうです。
恋愛だけに限らず、人間関係全般のご縁について話し合っていると考えられているんですよ。
また、「神無月」の「無」は「ない」という意味ではなく「~の」という意味だと考える説もあります。
これに基づくと「神無月」は「神の月」となり、神様を祀る月ということになりますね。
「神の留守」は?
「神の留守」という言葉も「神無月」同様、初冬の季語として知られています。
これは出雲大社にお出かけになった事でお宮に神様がいないという意味ですが、実は神様が留守の間のお宮を守る「留守神様」が祀られているので安心です。
この留守神様には恵比寿様や道祖神が祀られる事が多いとされています。
「神無月」を使った俳句
大君の御留守を拜む神無月
(おおきみの おるすをおがむ かんなづき)
正岡子規
山に遊ぶ水車の鶏や神無月
(やまにあそぶ すいしゃのとりや かんなづき)
飯田蛇笏
高原は夜の虫減りぬ神無月
(こうげんは よのむしへりぬ かんなづき)
水原秋櫻子
降り凪にひそと出舟や神無月
(おりなぎに ひそとでぶねや かんなづき)
日野草城
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。