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「烏天狗」という存在を聞いたことはあるでしょうか。
度々天狗と同一視されることもある烏天狗について基本的な事からご説明していきます。
「烏天狗」と「天狗」との違いや神様なの？妖怪なの？ご利益はあるの？というと疑問にもしっかり言及していきます。
「烏天狗」とは
「烏天狗」とは、山伏装束に身を包んだ姿と、猛禽類のような大きなクチバシを持つ顔で描かれることが多い伝説の存在です。
剣術に優れた才能があるとされており、小さい頃の牛若丸に剣術を授けたのがこの烏天狗だという話もあるんですよ。
中世以降に「天狗」と言えばこの烏天狗を指していたほど知られた存在となっていました。
「烏天狗」と「天狗」の違い
着ている物こそ山伏衣装と同じですが、その違いで一番大きなものはやはり「顔」ではないでしょうか。
天狗は赤い顔をし、とても長い鼻を持っているとされていますが、烏天狗には長い鼻は無く、その代わり口元が鳥のような鋭いクチバシになっているのが特徴なんですよ。
ですので鼻が長いのが「天狗」で、クチバシを持つのが「烏天狗」と、はっきりと違いを見ることが出来ますね。
「烏天狗」は神様？妖怪？
別名「小天狗」とも呼ばれる烏天狗は「天狗の一種」とされています。
天狗は妖怪とも山神とも言われており、そのどちらが正しいかは未だ判明していません。
ですが実際に天狗や烏天狗を神として祀っている神社も存在します。
神の眷属として「天狗」が居るという説もあるので、現在では山の神様という見方が強いのかもしれません。
また全国各地にある「霊峰」と言われる山々には必ず天狗が存在するとされており、この事からも山の神様として仏教と密接に結びついている事がわかるのではないでしょうか。
「烏天狗」にご利益はあるの？
天狗や烏天狗のご利益は除災開運や災厄消除とされており、自分に降りかかる厄を退けてくれるというご利益があるんです。
天狗や烏天狗は凄まじい神通力を持っていたとされており、空を自由に飛び回りその神通力で全ての生き物の願いを叶えていくとも言われているんですよ。
まとめ
「牛若丸は烏天狗に剣術を教わったから弁慶に勝てた」という説もあるほど、烏天狗の剣術はすごいものだったとされています。
ちなみに、「烏」天狗という名前ですが、空を飛ぶ鳥の「カラス」とは特に関係はないとされています。
かつては烏天狗とされるミイラも和歌山県で保存されていましたが残念ながらこれは人為的に作られたものだと判明してしまいました。
その存在がまことしやかに囁かれる伝説の存在は今も私たちのロマンを掻き立ててくれますね。