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税金に関連したニュースでたびたび用いられている「血税」という言葉があります。
血の税金なんて、ちょっと意味を知らないと恐ろしい感じがしますよね。
ニュースや新聞などでよく使われる言葉なので、正しい意味や使い方をきちんと理解しておきましょう。
今回は、「血税」の意味とは?使い方を誤用してる?由来も解説についてご説明いたします!
「血税」の意味
「血税」は、「血を搾られるような苦労をして納める税金」と言う意味です。
「けつぜい」と読みます。
「血」という字を書きますので、なんだか恐ろしげですね。
「血を搾られるような」という迫力のある表現になっていますが、簡単に言うととても負担の重い税金ということです。
まるで血を搾られるような、苦しい思いをして納める税金。
血の滲むような努力をして働き、得たお金で納める税金。
このような、苦労して納めた大切な税金ということを表して「血税」と言います。
>>「徴収」の意味と使い方!「集金」との違いや丁寧・柔らかい表現にするには?
「血税」の使い方を誤用してる?「血税」の由来
「血税」は「血を搾られるような苦労をして納める税金」であると言いました。
ですが、実はこの使い方は誤用だという意見もあります。
というのも、「血税」の語源は兵役のことだからです。
明治5年の『太政官告諭」で、兵役義務のことを「血税」と称したことに由来します。
「西人之を称して血税という。その生血を以て国に報ずるの謂なり」
戦争に行って血を流すという意味で、その血を税として納めるという意味になります。
国民が兵役の義務を負うということを表して「血税」と言いました。
ですので、「血税」の元々の意味は「兵役の義務」ということです。
ですが、現代では徴兵制度もなくなったので、本来の意味では使われなくなりました。
今では「血」は兵役ではなく「国民の労力」という意味で使われています。
本来の使い方ではないのですが、「血税」を「血を搾られるような苦労をして納める税金」という意味で使うことは、今では誤用ではなくこちらの方が一般的な使い方になっています。
ちなみに、「血税一揆」は明治5年制定、6年発布の徴兵令に対する反対一揆です。
徴兵という重い負担が新たに課せられることや、政府の政策への反対から、農民を中心に起こった一揆で、別名「徴兵反対一揆」とも言います。
「血税」という言葉から、無知な農民が「血を抜かれてしまう」と誤解して一揆が起こったという俗説もあります。
「血税」の使い方
「血税」は、上で述べたように「兵役義務」という意味もありますが、ほぼ「血を搾られるような苦労をして納めた税金」という意味で使われます。
血が出るほど一生懸命働いて、苦しい思いをして納めた、ということですから、ポジティブな文脈で使うことはあまりないでしょう。
「喜んで血税を納める」といった使い方はまずしません(笑)。
多くは、批判的な意味で使われます。
政治家の不祥事や税金の無駄遣いといった話題において「国民が一生懸命働いて納めた大事な税金をこんなことに使うなんて……」という文脈で使われることが多い言葉です。
「血税」の例文
- このような不要な施設を作るなんて、血税の無駄遣いだ。
- 国民の血税が不正受給者に流れていくなんて許せない。
- この計画の費用は日本国民の血税で賄われた。
- あの政治家は国民の血税で私腹を肥やしていると批判されている。
- このような事業に血税を注ぎ込むのはやめてほしい。
「血税」の類義語
「血税」の類義語には次のようなものがあります。
- 重税(負担の重い税金)
- 酷税(過酷な税。重い税)
- 苛税(重すぎる税金)
いずれもとても負担の重い税金ということで、税負担の苦しさなどを表して用いられます。
まとめ
「血税」は、明治時代の用語としては「兵役義務」のことです。
現代では、そこから転じて「血を搾られるような苦労をして納める税金」という意味で使われます。
主に、国民の税金を不正に使うとか無駄遣いをするといった、批判的な文脈で使われる言葉です。
ニュースなどでしばしば出てきますので、ぜひ覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!