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「基調」という言葉をご存知でしょうか。
あまり日常の会話の中では使わないかもしれません。
「~を基調とする」という風に使われることも多いですし、また「基調講演」「回復基調」などという言葉もビジネスシーンやニュースなどでよく見聞きすることがあります。
色々な文脈で使われる言葉ですので、ぜひ詳しく意味を知っておきましょう。
今回は、「基調」の意味と使い方!「基調講演」「回復基調」とは?|例文つきについてご説明いたします!
「基調」の意味
「基調」は「思想や行動、作品などの根底にある基本的な考え。テーマ」という意味です。
「きちょう」と読みます。
また、楽曲の基礎となる主な調子、絵画などでその中心となっている色、という意味もあります。
「青を基調としたインテリア」などという使い方ですね。
それから、金融用語としては「基調」は相場の大きな流れのことを指します。
目先の変動ではなく、大きな流れ、傾向ということです。
いずれにしても、共通する意味はそのものごとの基本的なテーマ、ベースになっているもの、基本的な傾向、ということです。
「基」は「基本」の「基」で、「もとづく、よりどころ」などの意味がある漢字です。
「調」は「ととのう」「しらべる」「ようす」などの意味があります。
「基調」は、思想や作品などの物事の、根底にある基本的な考えという意味になります。
「基調」の使い方
「基調」は、思想や行動、作品などの根底にある基本的な考えや傾向という意味で使います。
また、絵画などの基本として使われている色という意味や、相場や経済情勢の大きな流れという意味もあります。
- 基本的な考え方
- テーマとなる色
- 経済の情勢
という3つの対象について使われることが多いです。
「基調となる」「基調とする」などの使い方をします。
「基調講演」「回復基調」といった言葉もあります。
>>「方針」と「指針」の違いは?意味と使い方を解説!|類義語・例文
「基調講演」とは?
「基調講演」とは、「基本方針についての講演」という意味です。
「きちょうこうえん」と読みます。
シンポジウムや会議、政党や学会の大会などで行われます。
そういった大会では複数の講師や登壇者などが色々な話をするわけですが、それらに共通するテーマ、大会の大きなテーマについて話すのが「基調講演」です。
その大会の基本的方針、中心的内容や目的といったことについて論じる講演ということです。
「回復基調」とは?
「回復基調」は「経済などの大きな流れが回復してきている」ということを表します。
「かいふくきちょう」と読みます。
「景気が回復基調だ」「株式市場が回復基調だ」などと使います。
いったん悪くなっていた景気がだんだんよくなってきているなど、物事が基本的に回復してきている、だんだんよくなってきているという意味です。
他にも「上昇基調」「下落基調」「下げ基調」など、金融用語として景気や相場が上がってきている、下がってきているということを表します。
「基調」の例文
- 学校教育の基調について考える。
- 平和を基調とする国際交流の催しを行う。
- シンポジウムの基調講演を聞く。
- 彼のファッションは青を基調とした色合いでまとめられている。
- モノトーンを基調にしたインテリアの家。
- 日本経済は回復基調を維持している。
- 原油価格が上昇基調となっている。
「基調」の類義語
「基調」の類義語には次のようなものがあります。
- 主音(音階の第一音)
- 主調(楽曲の基礎をなす調)
- 主要点(主な点。大事なところ)
- モチーフ(芸術作品などで、表現のきっかけとなった中心的な思想)
- ベース(基礎。基本。土台。もとになるもの)
- キーノート(音楽で、主音。文学や思想などの中心となっている考え)
まとめ
「基調」は一貫して流れる基本的な傾向や考え方のことです。
音楽においては楽曲の基礎となる主な調子、絵画などでは中心となる色のことも表します。
また、金融関係の用語としては、相場の大きな流れのことも表しています。
「基調とする」「基調となる」などの場合は一般的にそれが大きなテーマとなっていることを指して使われています。
「基調講演」や「回復基調」など色々な言葉もありますが、共通して「基本的な方向性」というような意味合いで理解しておくとよいでしょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!