言葉の意味と使い方

「気兼ねなく」と「遠慮なく」の意味の違いと使い方!上司に使ってもOK?|言い換え表現

「気兼ねなく」と「遠慮なく」の意味の違いと使い方!上司に使ってもOK?|言い換え表現

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「気兼ねなく○○する」

「遠慮なく○○する」

この「気兼ねなく」や「遠慮なく」は、日常や仕事の場で、いろいろな場面でよく使われる言葉ですね。

どちらも遠慮せずに気楽に振る舞う、というような意味で使います。

この「気兼ねなく」と「遠慮なく」について調べてみました。

今回は、「気兼ねなく」と「遠慮なく」の意味の違いと使い方!上司に使ってもOK?|言い換え表現についてご説明いたします!

「気兼ねなく」と「遠慮なく」の意味の違いは?

結論から言うと、「気兼ねなく」と「遠慮なく」は、同じ意味です。

どちらも、「遠慮しないで、してください」と言いたい時に使います。

細かく見ていくと、「気兼ね」と「遠慮」の違いとしては、

  • 「気兼ね」は「他人の思惑などに気をつかうこと」
  • 「遠慮」は「他人に対して言動を控えめにすること」

ということが挙げられます。

「気兼ね」は「こんなことをしたら悪いな」とか「こんなことを言ったら失礼かな」などと、気を使って自分の言動をしないでおくことで、気持ちに重点を置いた言葉です。

「遠慮」は、「これをしないでおこう」と自分の言動を控えめにすることで、行動に重点が置かれています。

ですから、

  • 「気兼ねなく」は「あれこれ心配しないで」という気持ちに重点を置いた言葉
  • 「遠慮なく」は「やめようとしないで」という行動に重点を置いた言葉

ということが言えるでしょう。

「気兼ねなく」と「遠慮なく」は同義と言えますが、このようなニュアンスの違いがあるということです。

「気兼ねなく」の意味と使い方

「気兼ねなく」は「遠慮することなく、気軽に」という意味です。

「きがねなく」と読みます。

「気兼ね」は、他人を気遣って遠慮するさまを言います。

相手がこう思っているかな、こう感じるのではないかななど、他人の思惑などに気を使うということを表します。

「気兼ねなく」はそういった「気兼ね」をしないで、気軽に何かをしてくださいねという時に使う言葉です。

ビジネスシーンで、敬語で言う時は「お気兼ねなく~ください」などの形で使うことが多いです。

【例文】

  1. 彼とは気兼ねなく話せる間柄だ。
  2. 気兼ねなく何でも聞いてくれ。
  3. ご要望などがございましたら、お気兼ねなくお申し付けください。

「遠慮なく」の意味と使い方

「遠慮なく」は「遠慮したり控えたりしないで」という意味です。

「えんりょなく」と読みます。

「遠慮」は他人に対して言動を控えめにすることを言います。

「遠慮なく」はそのような「遠慮」をしないで、ということですね。

使い方には大きく分けてふた通りあります。

まず、他人に対して「遠慮しないでくださいね」という使い方です。

「ご遠慮なく~ください」などの形で、相手への思いやりの言葉として使えます。

それから、自分が何かする時に遠慮せずにやりますよ、ということで「遠慮なく~させていただきます」などの使い方もできます。

【例文】

  1. どうぞご遠慮なくおっしゃってください。
  2. ご要望などがございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。
  3. 遠慮なくご馳走になります。
  4. 彼女は言いにくいことも遠慮なく言う。
「ご遠慮ください」と「 お控えください」の意味と違いは?強い表現はどっち?
「ご遠慮ください」と「 お控えください」の意味と違いは?強い表現はどっち? 会場内での喫煙はご遠慮ください 出入り口付近への駐車はご遠慮ください 上映中は携帯電話のご使用はご遠慮ください ...

上司に使ってもOK?

「気兼ねなく」や「遠慮なく」は、敬語で「お気兼ねなく」「ご遠慮なく」としてビジネスシーンなどでも使われています。

このような形であれば、上司に対して使うことも特に問題はないでしょう。

ただし、「気兼ね」や「遠慮」という言葉を目上の人に対して使うことはよくない、と感じる人もいるようです。

「相手に対して気を使う」「相手に対して言動を控えめにする」ということを表す「気兼ね」や「遠慮」ですので、相手に向かって「自分に対して気兼ねや遠慮をしなくていいですよ」と言っていることになるというわけです。

「お気兼ねなく」や「ご遠慮なく」はビジネスシーンでも一般的に使われている言葉ではありますが、相手によっては失礼だと思われることもあるかもしれませんので、心配な場合は他の言い方に変えてみるのもよいでしょう。

「気兼ねなく」と「遠慮なく」の言い換え表現

「気兼ねなく」や「遠慮なく」を、他の言葉に言い換えるなら次のようなものが考えられます。

【「お気兼ねなく」「ご遠慮なく」の言い換え】

  1. 気にせず(配慮や心配をしないで)
  2. お気になさらず(気にしないでくださいの丁寧語)
  3. お気軽に(堅苦しく考えないで。楽な気持ちで)
  4. 忌憚なく(遠慮のない。率直な)
  5. 心置きなく(遠慮気兼ねなく)

【「遠慮なく」○○する、の言い換え】

  1. 容赦なく(許したり手加減したりせずに、全力で攻撃などをするさま)
  2. 痛烈に(働きかけなどが非常に激しいこと)
  3. 相手構わず(相手が誰であっても気にしないさま)
  4. 無遠慮に(遠慮せずに図々しく振る舞うさま)
  5. お構いなしに(周囲のことに考えを及ぼさないこと)

まとめ

「気兼ねなく」も「遠慮なく」も、遠慮しないでという意味で、同じように使うことができます。

「お気兼ねなく~ください」、「ご遠慮なく~ください」といった言い回しはビジネスシーンでも非常によく使いますので、ぜひ覚えておいてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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