言葉の意味と使い方

「聞きました」の敬語とビジネスでの使い方!|上司・伝言・身内・連絡先

「聞きました」の敬語とビジネスでの使い方!|上司・伝言・身内・連絡先

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「聞きました」は会話の中でよく使う身近な言葉ですよね。

深く意味など考えずに普通に使っていると思いますが、「聞きました」にもいろいろな敬語の形があります。

また、自分が聞いたのか相手が聞いたのか、誰から聞いたのかといった場合ごとに適切な言葉を選ぶことも必要で、案外迷ってしまうことも多いものです。

今回は、「聞きました」の敬語とビジネスでの使い方!|上司・伝言・身内・連絡先についてご説明いたします!

「聞きました」の敬語は?

「聞いた」の丁寧語

「聞いた」の丁寧語が「聞きました」です。

相手を高めたり自分を低めたりするのではなく、丁寧でやわらかな言葉遣いにするときに使います。

敬語の中ではカジュアルな使い方ができるものです。

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「聞いた」の尊敬語

「聞いた」を尊敬語にすると「お聞きになった」「聞かれた」「お耳に入った」などとなります。

相手が聞いたということを、相手を敬って表現します。

「聞いた」の謙譲語

「聞いた」を謙譲語にすると「伺った」「拝聴した」などとなります。

自分が聞いたということを謙って表現しています

「聞きました」のビジネスでの使い方

ビジネスシーンでも何かと「聞きました」と言いたいときがありますよね。

いろいろな場面ごとに、「聞きました」の適切な言い方を確認していきましょう。

上司

1、上司に聞いた、と言いたい時

  • 聞きました
  • 伺いました
  • 拝聴しました

ちょっとしたやり取りであれば「聞きました」で良い場合もあります。

ですが、「伺いました」とするとさらに丁寧で、目上の人に向けて使うのに適しています。

また、「拝聴する」は「謹んで聞く」という意味ですので、相手の話をへりくだって聞くということを表したいときに適しています。

  1. 「この話を聞いたかね?」「はい、聞きました」
  2. 「部長からこの話は伺いました」
  3. 「先日の会合で社長のお話を拝聴しました」

2、他のスタッフなどからすでに聞きました、と上司に伝えたい時

  • 聞きました

他のスタッフは身内なので、「伺いました」とか「お聞きしました」などと敬語表現を使う必要はありません。

上司に伝える場面なので、丁寧語を使い「聞きました」などとします。

  1. 「この件について聞いているかな?」「はい、Aさんから聞きました」

3、社外の人との打ち合わせ等で、その件については上司から聞きましたと言いたい時

こうした場合、「上司から伺いました」と言ってしまいがちです。

ですが、上司は自分と同じ会社の身内ですので、上司に対する敬語は使いません。

  • 聞きました
  • 聞いております
  • ○○が申しておりました

などとします。

  1. 「その件に関しましては、弊社の○○(上司)より聞いております」
  2. 「この話はご存じですか?」「はい、(上司)から聞きました」

伝言

1、上司や目上の人からの留守番電話を聞いたか?と聞かれた時

  • 伺いました
  • お聞きしました

目上の人に、伝言を「聞きました」と言いたい時は謙譲語である「伺いました」とするのが適切でしょう。

  1. 「今朝、留守番電話を入れておいたけど聞いたかな?」「はい、先ほど伝言を伺いました」
  2. 「○○様からの留守番電話をお聞きしました」

2、お客様や社外の人からの伝言をスタッフから聞いて、折り返し連絡する時

この場合は、伝言を残した人は社外、伝言を聞いて自分に伝えてくれたのは社内、そして社外の人に「聞きました」と返事するのは自分、ということで、混乱してしまいがちかもしれません。

  • 伝え聞きました
  • 報告を受けました
  • 申しておりました

などとします。

自分に伝言の言葉を伝えたのは身内であるスタッフなので、「○○(スタッフ名)から伺いました」とは言いません。

  1. 「○○であることは、Sから伝え聞いております。そちらの件については~」
  2. 「○○であることは、Sから報告を受けております」
  3. 「○○だとSが申しておりました」

身内

母親など、自分の家族から聞いたということを相手に伝える場合の言い方です。

  • 聞いた
  • 聞きました
  • 申しておりました

これもまた、身内ですから「母から伺いました」とは言いません。

  1. 「○○だと母に聞きました」
  2. 「○○だと母から聞いたのですが、……」
  3. 「○○だとうちの母が申しておりました」

連絡先

人から連絡先を聞いてメールしました、電話しました、などという場合もあります。

これも、教えてくれたのは他人で、聞いたのは自分で、そのことを報告するのはまた別の他人で……などと考えると一体尊敬語を使うのか謙譲語を使うのかと混乱してしまいそうですね。

  • 聞きました
  • 伺いました

などを使います。

上司や同僚から聞いた場合は「聞きました」、社外の人や目上の人から聞いた場合は「伺いました」とするとよいでしょう。

また、場合によっては「A様からご紹介いただき」など「連絡先を聞いた」という表現を使わずに表すこともできます

  1. 「○○(上司)に連絡先を聞きまして、お電話をさせていただきました」
  2. 「A様から、B様の連絡先を伺いましてメールいたしました」
  3. 「A様からご紹介いただき、ご連絡をさせていただきました」

「伺いました」との違いは?

「聞きました」のビジネスシーンでの言い換えとしてよく出てきたのが「伺いました」ですね。

「聞きました」も「伺いました」も「聞いた」という意味です。

この「聞きました」と「伺いました」の違いをあらためて確認しておきましょう。

  • 「聞きました」は丁寧語
  • 「伺いました」は謙譲語

「聞きました」は「聞いた」を丁寧に表した言葉ですから、会話や文章中で丁寧に言いたいときに使います。

「伺いました」は謙譲語なので注意が必要です。

これは「謹んで聞いた」という、自分を低めて相手を敬う意味の言葉なので、自分が「聞いた」というときに使います。

身内から聞いたときには「伺いました」は使わず、目上の人から「聞いた」というときに使う言葉です。

また、「伺う」には「尋ねる」と「訪ねる」の意味もあります。

目上の人の家を訪問したなどという場合にも「○○さんのご自宅へ伺いました」などと使えます。

まとめ

「聞きました」は「聞いた」の丁寧語表現です。

自分が聞いたということを表します。

丁寧ですが、「伺いました」「お聞きしました」などよりもカジュアルな印象になりますので会話の中などで使いやすい言葉です。

目上の方には「伺いました」、身内から聞いた時は「聞きました」など、場合により使い分けることができます。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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