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「鴻雁北」は、春の七十二候の一つです。

難しい漢字が並んでいるため読み方に迷いやすい言葉ですが、渡り鳥の動きから春の深まりを表しています。

今回は、「鴻雁北」の読み方や意味、いつ頃の季節を表す言葉なのか、漢字の由来や使い方まで解説いたします。

「鴻雁北」の読み方

「鴻雁北」とは、雁が北へ帰っていく頃という意味です。

「鴻雁北」は、一般的に「こうがんかえる」と読みます。

「鴻雁」は大型の雁を含む水鳥、または雁のことを表します。

雁は秋に日本へ渡ってきて、冬を過ごした後、春になると繁殖地の北方へ戻っていきます。

南からツバメがやって来る頃と入れ替わるように、雁などの冬鳥は北へ旅立っていくのです。

春は花が咲き、あたたかく明るい季節ですが、その一方で冬鳥との別れの季節でもあります。

「鴻雁北」は、その少し寂しさを含んだ春の情景を表す言葉です。

「北」はこの場合、単に方角の北というだけでなく、北へ帰っていくことを意味します。

表記 鴻雁北
主な読み方 こうがんかえる
別の読み方 こうがんきたす、こうがんきたへかえる
分類 七十二候・清明の次候
時期 4月9日頃から4月14日頃

「鴻雁北」の意味

「鴻雁北」とは、雁が北へ帰っていく頃という意味です。

雁は秋に日本へ渡ってきて、冬を過ごした後、春になると繁殖地の北方へ戻っていきます。南からツバメがやって来る頃と入れ替わるように、雁などの冬鳥は北へ旅立っていくのです。

春は花が咲き、あたたかく明るい季節ですが、その一方で冬鳥との別れの季節でもあります。「鴻雁北」は、その少し寂しさを含んだ春の情景を表す言葉です。

漢字から見る「鴻雁北」

「鴻雁北」は、漢字の意味を分けて見ると、鳥の渡りの様子がよくわかります。

漢字 意味
大きな鳥、大きな雁
がん、かり。秋に渡来し春に北へ帰る渡り鳥
北の方角。ここでは北へ帰ること

「鴻雁」は雁を表す言葉で、古くから和歌や俳句にもよく登場してきました。秋にやって来る雁は秋の風物ですが、春に帰っていく雁は「帰雁(きがん)」や「帰る雁」として春の季語になります。

「北」という一字によって、雁が北方の繁殖地へ向かう動きが表されているのが特徴です。

「鴻雁北」はいつの七十二候?

「鴻雁北」は、二十四節気の「清明(せいめい)」に含まれる七十二候です。清明は、春の空気が清らかで、草木や生き物がいきいきと感じられる頃を表します。

その中で「鴻雁北」は次候にあたり、おおむね4月9日頃から4月14日頃にあたります。ただし、年によって日付は少し前後します。

清明の七十二候 読み方 意味
玄鳥至 つばめきたる ツバメが南から渡ってくる頃
鴻雁北 こうがんかえる 雁が北へ帰っていく頃
虹始見 にじはじめてあらわる 虹が見え始める頃

清明の初候「玄鳥至」はツバメが来る頃、次候「鴻雁北」は雁が帰る頃です。春は、鳥たちの行き交いによっても季節の移り変わりを感じられる時期なのですね。

「鴻雁北」の由来

「鴻雁北」は、七十二候という暦に由来する言葉です。

七十二候は、二十四節気をさらに約五日ごとに分け、自然の変化を短い言葉で表したものです。古い暦では、鳥の渡りや虫の動き、花の開花などが、季節を知る大切な手がかりでした。

雁は古くから人々の心をひきつけてきた鳥です。空を列になって飛ぶ姿や、雲の中から聞こえる鳴き声は、和歌や俳句にも多く詠まれてきました。春に北へ帰る雁は、「帰雁」「行く雁」「鳥雲に入る」などの言葉でも表されます。

また、秋の七十二候には「鴻雁来(こうがんきたる)」があります。これは雁が日本へ渡ってくる頃を表す言葉で、「鴻雁北」と対になる表現です。

「鴻雁北」の使い方と例文

「鴻雁北」は、季節の挨拶文や春の情景を表す文章、暦の説明などで使うことができます。やや文学的な言葉なので、改まった文章や随筆に向いています。

場面 例文
季節の挨拶 鴻雁北の候、春の空にも移ろいが感じられる頃となりました。
日記・随筆 水辺の鳥の姿が少なくなり、鴻雁北の季節を思いました。
季節の説明 鴻雁北は、雁が北へ帰っていく頃を表す七十二候です。

まとめ

「鴻雁北」は、「こうがんかえる」と読み、雁が北へ帰っていく頃を表す七十二候です。別読みとして「こうがんきたす」「こうがんきたへかえる」とされることもあります。

二十四節気「清明」の次候にあたり、時期は4月9日頃から4月14日頃です。南からツバメが来る一方で、冬を日本で過ごした雁が北へ帰る、春ならではの鳥の入れ替わりを表しています。

「鴻雁北」という言葉を知っていると、春の明るさの中にある別れの気配や、渡り鳥の大きな旅にも思いを向けることができるでしょう。

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