言葉の意味と使い方

「幸甚」の意味とは?社内・社外での使い方や言い換えは?【類義語・対義語】

「幸甚でございます」

この「幸甚」という言葉、使ったことがありますか?

ビジネスシーンではしばしば見聞きする言葉です。

ちょっと古めかしいような、堅苦しいような響きですので若い人はあまり使ったことがないかもしれませんね。

ですが、仕事をしていく上で、改まった場で、かしこまった言葉遣いで臨む場面も出てくることでしょう。

ぜひ「幸甚」という言葉を理解して、使えるようになってみませんか。

今回は、「幸甚」の意味とは?社内・社外での使い方や言い換えは?についてご説明いたします!

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「幸甚」の意味

「幸甚」は「非常に幸いなこと」という意味です。

「こうじん」と読みます。

「幸」は「しあわせ」という字だということはわかりますよね。

「甚」は訓読みでは「はなはだ」と読みます。

「甚だ」は「普通の程度を超えている」「とても」という意味ですから、「幸甚」は「甚だ幸せである」ということになります。

つまり「幸甚」は「とても幸せ」「非常に幸せ」といった意味なのです。

「幸甚」の使い方

「幸甚」は非常に幸せなことを表します。

  • 何かをしてもらってとても嬉しいです、という感謝の気持ちを伝える時
  • 何かをしてくれたらとても嬉しいです、という意味で依頼をする時

などに使う言葉です。

「幸甚です」のほか、「幸甚の至りに存じます」「幸甚の極みに存じます」といった使い方をします。

かしこまった言葉なので、改まった場で使ったり、書き言葉として用いられたりします。

【例文】

  1. このような素晴らしい賞をいただき、幸甚の至りに存じます。
  2. あたたかいお心遣いをいただき、幸甚の極みでございます。
  3. ご出席いただけましたら幸甚の至りに存じます。
  4. ささやかですがお礼のお品をお送りいたします。お気に召していただければ幸甚でございます。
  5. ご連絡いただければ幸甚です。
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社内・社外での使い方

「幸甚」は「~してくれてありがとう」「~してくれると嬉しいです」といったことを丁寧に伝える言葉です。

「こうじん」という音読みの響きもかたく、かなりかしこまった言葉遣いになります。

「幸甚」を会社の内外で使う場合、どのような使い方になるのかを確認しておきましょう。

社内で「幸甚」を使う場合

基本的に「幸甚」は社内で使う言葉ではありません。

「幸甚」はかなりかしこまった印象の言葉なので、同僚や部下に使うには堅苦しすぎます。

「~してくれてありがとう」「~してください」などの一般的な表現で十分でしょう。

上司であれば敬語に気をつけて丁寧な言葉遣いをする必要があるでしょうが、普段から一緒に仕事をしている、よくお互いを知っている間柄で「幸甚です」というものよそよそしい印象になります。

もし社内で使うのであれば、相手が役職やキャリアなどがかなり上で普段あまり親しい間柄ではない時になるでしょう。

例えば大きい会社で、平社員が滅多に顔を見ることのないような社長と話す、などと言う時は「幸甚」と言っても不自然ではないでしょう。

そのような場合を除いては、基本的には「幸甚」は社内では使わない言葉だと言うことです。

社外で「幸甚」を使う場合

「幸甚」はかしこまった言葉ですから、社外の人に対して使うことができます。

とはいえ、こちらも普段からよく言葉を交わしていて、ある程度気心が知れているような仕事相手に対して「幸甚」と言うのはちょっとよそよそしい印象になります。

また、お客様にとって親しみやすい雰囲気をウリにしているお店や会社であれば、やはり「幸甚でございます」などと言うと急にかしこまった変な印象になってしまいます。

口頭で、あるいは文書で「幸甚です」を社外に向けて使う場合は、

  • 相手の方がかなり目上である
  • 取引先などであっても、親しいわけではない
  • 挨拶状やスピーチなどかしこまった言葉遣いをするシーンである

といった場合になるでしょう。

「幸甚」の言い換えは?

「幸甚」はかしこまった言葉でしたね。

「幸甚です」ではかたすぎると言う時や、「幸甚」を多用したくない時など、「幸甚」を言い換えたい時はどのように言えば良いのでしょうか。

  • 幸いです
  • 幸せです
  • ありがたい
  • 嬉しい
  • 光栄です
  • 助かります

といった言葉を用いて言い換えることができるでしょう。

「幸甚」が一番改まったかたい表現で、「幸いです」「嬉しく存じます」などというと、もう少しやわらかい印象になります。

「助かります」はさらに丁寧さが低い表現で、これをしてくれたら自分が助かるという意味ですから、目上の人には適さない表現です。

また「光栄です」は依頼の時ではなく感謝の気持ちを伝える時に使います。

例文で確認しておきましょう。

【例文】

  • このような素晴らしい賞をいただき、光栄に存じます。
  • あたたかいお心遣いをいただき、嬉しく存じます。
  • ご出席いただけましたらありがたく存じます。
  • ささやかですがお礼のお品をお送りいたします。お気に召していただければ幸いです。
  • 連絡してくれると助かります。

「幸甚」の類義語

「幸甚」の類義語には次のようなものがあります。

  • 幸い(その人にとってのぞましくありがたいこと)
  • 光栄(業績や行動を褒められたりして名誉に思うこと)
  • 忝い(かたじけない。身に受けた恩恵などに対して感謝の念でいっぱいであるさま)
  • ありがたい(人の好意などに対してめったにないことと感謝するさま)
  • 感謝(心にありがたく感ずること)

「幸甚」の対義語

「幸甚」の決まった対義語はありません。

「幸甚」を使う場面によって、反対の意味の言葉は

  • 無念(くやしいこと)
  • 不名誉(名誉を汚すこと)
  • 屈辱(屈服せられて恥を受けること)

などといった言葉が考えられそうですね。

まとめ

「幸甚」の意味はおわかりいただけたでしょうか。

「~していただけると嬉しいです」

「~してくださってありがとうございます」

これでも普段は問題ないでしょうが、相手がかなり偉い人であったり、かしこまった場面であったりすると、少しくだけすぎですね。

「幸甚に存じます」のような言い方を身につけておけば、いざという時にも安心です。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

 

ABOUT ME
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三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。