言葉の意味と使い方

「脚光を浴びる」の意味と使い方!悪い意味でも使う?「一躍脚光を浴びる」とは|例文

「脚光を浴びる」の意味と使い方!悪い意味でも使う?「一躍脚光を浴びる」とは|例文

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

ニュースや情報番組など、いろいろなところで耳にする言葉に「脚光を浴びる」というものがあります。

今話題になっているものや人気のある人についてよく使われています.

どのような時に使うのが正しいのか、正確な意味を確認しておきましょう。

今回は、「脚光を浴びる」の意味と使い方!悪い意味でも使う?「一躍脚光を浴びる」とは|例文についてご説明いたします!

関連 「日の目を見る」の意味と使い方!「日の目を浴びる」は間違い?|例文

「脚光を浴びる」の意味

「脚光を浴びる」は「舞台に立つ」「世間の注目の的となる」という意味です。

「きゃっこうをあびる」と読みます。

「脚光」とはいわゆるフットライトのことで、舞台で全面の床から俳優や歌手を照らす照明のことです。

その「脚光」を浴びるということなので、「脚光を浴びる」とは舞台に立ってライトを浴びるということを表します。

「脚光」を浴びている役者には、観客の目が一斉に注がれるということから、比喩的に「世間の注目の的となる」という意味にもなりました。

文化庁による令和3年度「国語に関する世論調査」では次のような結果が出ています。

  • 本来の言い方「脚光を浴びる」を使う人……83.4パーセント
  • 本来の言い方ではない「脚光を集める」を使う人……7.8パーセント

正しく使えている人が大多数ではありますが、ときどき間違っている人もいるということがわかりますね。

「脚光」はライトのことなので、「集める」のではなくその光を「浴びる」と覚えておきましょう。

「脚光を浴びる」の使い方

デビューした女性歌手

「脚光を浴びる」は、実際に舞台に立ってライトを浴びているというとき以外は、「人々の注目を集める」「世間の注目の的」という意味で使います。

何かの賞をもらうとかスポーツの大きな試合で活躍するなどして、それまではそんなに知られていなかった人が一気に人気者になった。

商品が何かのきっかけでブームになり、世間で有名なヒット商品になった。

世界遺産になるとかSNSでバズるなどして、ある土地が非常に注目を集めた。

このように、人やものなどが世間の注目の的になるということを指していろいろな場面で使います。

悪い意味でも使う?

世間から注目されるのは、いいことをして有名になった時だけではありません。

犯罪を犯したり、SNSで炎上したりなど、悪い意味で世間の注目の的になることもあるでしょう。

ですが、「脚光を浴びる」は悪い意味の注目の的には使いません。

いい意味で、世間から注目されて人気者になるとか、よいものとして注目を集めるという意味で使います。

舞台に立ってフットライトで照らされることが語源なので、明るい光の中に立って注目を集めるといういい意味合いです。

重い犯罪を犯した人や事件が世間の注目を集めるといった悪い意味の場合は、「注目を集める」「耳目を集める」などの他の言い回しが使われています。

「一躍脚光を浴びる」とは

「一躍脚光を浴びる」は「それまで無名だった人やものが急に有名になる」ということです。

「一躍(いちやく)」は「ひととび」「段階を超えて進むこと。いっぺんに評価が上がること」という意味です。

じわじわと人気が上昇するとか、だんだん有名になるということではなくて、何かのきっかけで急に有名になるということを表します。

単に「脚光を浴びる」というよりも、「一躍」をつけることでそれまで人気がなかったのに急に有名になるという段階を飛び越えて躍進する意味を強めることができます。

「脚光を浴びる」の例文

  1. 彼はテニス大会で優勝し、脚光を浴びた。
  2. 彼女の作品は新聞に取り上げられ脚光を浴びた。
  3. 近年は再生可能エネルギーが注目されており、中でも地熱資源が脚光を浴びている。
  4. この映画はアカデミー賞を受賞して一躍脚光を浴びた。
  5. この店は、有名タレントがSNSで紹介したことがきっかけで一躍脚光を浴びた。

「脚光を浴びる」の言い換え表現

「脚光を浴びる」の言い換え表現には次のようなものがあります。

  • 注目される(多くの人に関心を持たれる)
  • 注目を集める
  • 注目の的になる
  • 耳目を集める(多くの人の注意をひきつける)
  • 人気が出る(世間の評判がよくなる。人気がある状態になる)
  • 評判になる(世間の関心の的になる)
  • 喝采を博する(世間から評価され人気となる)
  • 席巻する(ある分野にどんどん影響を広げていく)
  • 日の目を見る(それまで埋もれていたものが世に知られるようになる)
  • スポットライトを浴びる(世間の注目を集める)
  • ブレイクする(急激に流行やヒットすること)
  • ブームになる(急に圧倒的な人気が出る)

「脚光を浴びる」の対義語

「脚光を浴びる」の対義語には次のようなものがあります。

  • 脚光を浴びない
  • 日の目を見ない
  • 目立たない
  • 埋もれる(価値が人に知られずにいる)
  • 芽が出ない(世間に注目される機会がないままである)
  • 不遇(才能や地位に相応しい待遇を得ていない)
  • マイナーな(知名度や認知度が低いこと)

まとめ

「脚光を浴びる」は「世間の注目の的となる」という意味です。

舞台で俳優や歌手がフットライトを浴びて観客の目をひきつけるというところから、世間の評判になる、人気者になるといった意味で使われます。

人が有名になった時、ものが人気になったとき、そのほか世間の注目を集めるという意味でさまざまな場面で使われています。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
error: Content is protected !!