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言葉の意味と使い方

「客体」の意味や読み方と使い方!「客体化」とは?【対義語・例文つき】

「客体」の意味や読み方と使い方!「客体化」とは?【対義語・例文つき】

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「客体」という言葉を知っていますか?

哲学的な響きですね。

ビジネスシーンでも「客体」「客体化」といった言葉が使われることがあります。

意味がわからないと、全体の文脈もわからなくなってしまいそうです。

ぜひこの機会に確認しておきましょう。

今回は、「客体」の意味や読み方と使い方!「客体化」とは?【対義語・例文つき】についてご説明いたします!

「客体」の意味と読み方

「客体」の意味と読み方

「客体」は「主体の認識・行為などの対象となるもの」「意識から独立して存在する外界の事物」と言う意味です。

「きゃくたい」と読みます。

「かくたい」と読むこともありますが、「きゃくたい」の方が一般的です。

さて、「客体」は辞書などを見ても、意味が難しいですよね(笑)。

「主体の認識・行為の対象となるもの」とありますが、「主体」とは「私」などの、物事を行なっている中心のことです。

そして、その主体が何かをする時、対象となるのが「客体」ということです。

「もの」とか「対象」ということですね。

例えば「私が空を見る」という時、「私」という主体が見ている「空」が「客体」ということです。

「客体」の使い方

「客体」は認識や行為の対象となるもののことです。

哲学用語として、法律用語として、論文やレポート、書籍などの文章で、またニュースやビジネスシーンなどでも使われる言葉です。

難しい言葉ですので、日常会話ではなく、こうしたかたい表現をするような場面で使う言葉です。

【例文】

  1. この調査の調査客体数と集計客体数は下記の通りです。
  2. 財産は権利の対象となるので、「権利の客体」と呼ばれる。
  3. 自然は支配されるべき客体ではない。
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「客体化」とは?

「客体化」とは

「客体」はビジネスシーンなどでよく「客体化」という言葉として使われます。

「客体化」とは、「操作の対象とする」ということです。

「客体」が「認識や行為などの対象となるもの」ですね。

「客体化」は「客体にする」ということなので、自分が認識や行為をするという主体的なものではなく、認識や行為を受ける対象にするということになります。

すなわち、人々が操作可能なものにするということです。

ビジネスシーンでも使われる言葉ですが、少しわかりにくいかもしれませんので具体的な例文で確認しましょう。

【例文】

  1. これまでの美術作品では女性は客体化されてきた。
  2. この広告は、女性を性的に客体化していると批判された。
  3. 観光客の求めるイメージに合わせた文化を創造し提示することは「文化の客体化」と呼ばれる。
  4. 障害者を支援の対象として客体化するだけではいけない。

これらの例文で、いずれも「客体化」は「○○される対象とする」という意味で使われています。

見られる対象、楽しまれる対象、支援される対象、そのほかにも指示を受ける対象になるとか、支配される対象になるとか、色々な場面において「○○される対象になる」ことを「客体化」と言います。

「客体」そのものは行為などの対象となるもの、考える対象として具体化するということなので、特にいい意味でも悪い意味でもありません。

ですが、例文で挙げたように、「客体化」は「他人のためのものになってしまう」というようなネガティブな使われ方をすることが多いです。

「客体」の類義語

「客体」の類義語には次のようなものがあります。

  • 対象(行為の目標となるもの。認識や意志、欲求のような意識や行為が向けられるもの)
  • 客観(主観または主体を離れて独立に存在するさま。特定の立場にとらわれず、物事を見たり考えたりするさま)

「客体」の対義語

「客体」の対義語は「主体(しゅたい)」です。

「主体」は「行為や作用をほかに及ぼすもの」という意味です。

行為の元となるのが「主体」、「主体」の対象となるのが「客体」という関係になります。

「主体」と「客体」はしばしばセットで使われることがあり、対になる概念として覚えておきましょう。

哲学用語としても「主体と客体」は「見るもの、知るもの(主体)」と「見られるもの、知られるもの(客体)」の2種類の存在によって世界が構成されているとされます。

  • 「主体」はほかに対して働きかけるもの自身
  • 「客体」は「主体」の行為の対象

という対義語関係をしっかり理解しておきましょう。

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まとめ

「客体」は主体の行為や認識の対象となるもの、という意味でしたね。

「客体化」は見られる対象や操作、消費される対象になるという意味で、批判的な文脈で使われることが多い言葉です。

少し難しい言葉ではありますが、こうした言葉を使いこなして自分の考えをしっかり表すことができると、仕事をしていく上でもよいのではないでしょうか。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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