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「狭隘な道」
「狭隘な人」
この「狭隘」という言葉、ちょっと難しい印象ですが、ビジネスシーンや役所関係の資料などでもよく出てくるような言葉です。
意味がわかれば難しい言葉ではありませんが、知らないとなぜ「道」にも「人」にも同じように「狭隘」が使われているのか謎ですよね。
「狭小」という言葉と非常に似ています。
ぜひこの機会にしっかり確認しておきましょう。
今回は、「狭隘」の意味と使い方!「狭小」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「狭隘」の意味
「狭隘」の意味は「せまいこと」です。
「きょうあい」と読みます。
「狭隘」の「狭」は「狭い」という漢字ですね。
「隘」の方は難しい字ですが、こちらも「狭い」という意味や、あとは「険しい」「いやしい」といった意味もある漢字です。
「狭い」という意味の「狭」と「隘」で、そのまま「せまい」という意味になるわけです。
「せまい」と一言で言っても色々ありますが、「狭隘」は「面積が狭い」「心が狭い」という意味で使います。
土地などの面積が狭いこと、心が狭く度量が小さいこと。
「狭隘」には両方の意味がありますので、覚えておきましょう。
「狭隘」の使い方
「狭隘」は面積が狭い、または心が狭いという意味で使います。
面積が狭いという意味では、「狭隘な土地」「狭隘な道路」といった形で使います。
心が狭いという意味では、「狭隘な人」「狭隘な心」などと言います。
例文で使い方を確認しておきましょう。
「狭隘」の例文
- このような狭隘な土地に家を建てるのは難しい。
- この地区の狭隘道路の拡幅工事を行うことになった。
- 彼は話してみるとそんなに狭隘な人ではなかった。
- 人の意見を聞き入れない狭隘な人には、このポストは向いていない。
- 彼女の心の狭隘さにはあきれ返る。
例文で出てきた「狭隘道路」というのは、一方通行で大型車が通れないような幅の狭い道路のことを言います。
都道府県や市町村などの行政がこの言葉を使用する場合には、おおむね幅員4メートル未満の道路を指します。
道が狭くても別に困らないと思うかもしれませんが、狭隘道路には
- 災害時や救急活動時に緊急車両が進入できない
- 日常的に車両のすれ違いが困難
- 歩行者や自転車など通行が危険
などなどの問題があるため、各地で整備が進められています。
「狭小」との違いは?
「狭隘」に似た言葉に「狭小」があります。
「狭小」は「狭くて小さいこと」という意味です。
「きょうしょう」と読みます。
この二つの違いは
- 「狭隘」は「面積が狭い、心が狭い」
- 「狭小」は「面積が狭くて小さい、心が狭くて小さい」
となります。
ほぼ同じですね(笑)。
どちらも面積が狭いことと、心が狭いこと両方に使える言葉です。
ただし、「狭小」の方は「小」という字が入っていて、「小さい」という意味合いのある言葉です。
そのため、小さな家のことを「狭小住宅」と呼びます。
- 道路の幅が狭い→狭隘道路
- 住宅が小さい→狭小住宅
というのが決まった言い方になりますので、覚えておくとよいでしょう。
「狭隘」の類義語
「狭隘」の類義語には次のようなものがあります。
- 狭小(狭くて小さいこと)
- 手狭(家や部屋などが使用するには狭いこと)
- 狭い(間隔、範囲が十分にはない)
- 狭窄(間がすぼまって狭いこと)
- せせこましい(場所が狭くて窮屈な感じだ)
- 偏狭(狭いこと。ゆったりしていないこと)
- 偏屈(性質が素直でなくねじけていること)
「心が狭い」意味では「狭小」「狭い」「偏屈」などが使えますね。
「狭隘」の対義語
「狭隘」の対義語には次のようなものがあります。
- 広大(広く大きいこと)
- 包容(心が広く相手をこだわらず受け入れること)
面積が広い意味では「広大」、心が広い意味では「包容」が対義語にあたりますね。
まとめ
「狭隘」は面積や心が「狭い」ということを表す言葉でした。
面積はともかく、心が「狭隘」だなんて思われたくないですね。
ですが、「狭隘」は土地や道路に関することはもちろん、仕事をしていく上で色々な場面で出てくる言葉ですので、ぜひ覚えておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!