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「及第点(きゅうだいてん)」という言葉を使ったことがありますか?
ちょっと古臭いというか、若い人が普通に使う言葉ではないですよね。
ですが、仕事をしていく上で見聞きすることもある言葉です。
「及第点」という字からは、読み方も意味も分かりにくいと思います。
ぜひ確認しておきましょう。
また、似た言葉に「次第点」というものがありますが、これについても確認しておきましょう。
今回は、「及第点」の意味と使い方!「次第点」は存在しない?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「及第点(きゅうだいてん)」の意味
「及第点(きゅうだいてん)」は「試験などに合格するのに必要な点数」という意味の言葉です。
特に「合格ギリギリの点数」を表し、満点などの余裕で合格するような良い点数ではなくて、合格ラインギリギリの点数という意味です。
「きゅうだいてん」と読みますので、読み方もしっかり覚えておいてくださいね。
「及第」というのが「試験や審査に合格すること」という意味なので、「及第」する「点数」ということですね。
「及第」の語源はと言いますと、中国語から来ています。
「第」には「大きな屋敷」という意味があります。
「及」は「及ぶ」で、「届く」という意味があります。
中国の官僚試験である「科挙(かきょ)」に合格すれば、大きな屋敷で勤務することができるということから、「屋敷に手が届く」という意味で「及第」という言葉ができました。
そして「及第」に必要な点数が「及第点」とうわけです。
「及第点」の使い方
さて、「及第点」の使い方としては、もちろん言葉の意味どおりに、試験にギリギリで合格したときに使えます。
また必ずしも試験を受けたわけではなくても、何かの出来栄えなどについて「及第点レベルだ」などと表現することもあります。
「及第点」は「合格ギリギリ」ということですから、決して落第するような悪い点数ではありませんよね。
ですので、「及第点」は「悪い」という意味ではありません。
ですが、「良い」という意味でもないんです。
「及第点」は「合格ギリギリ」ということで、「まあまあ合格」「そこそこの結果」「悪くない」というようなニュアンスで使われます。
むしろ「もう少し頑張ればもっと良かったのに」「心からは満足できない」というような少しマイナスの意味が込められることも多いです。
合格点ではあっても、「及第点」は褒め言葉ではありませんので、人を褒めるときに使うのは避けましょう。
自分の成績や結果を「そんなに大したことはないけれど」と謙遜していう場合には使いやすい言葉です。
「及第点」の例文
- この試験の及第点は60点です。
- 試験の前日にあまり勉強できなかったが、なんとか及第点を取ることができた。
- 今日のプレゼンは上司には褒められたが、自分の中では及第点レベルの出来栄えだった。
- 試合前は正直なところ自信はなかったが、結果は及第点でした。
1、2番目の例文では「試験に合格するのに必要な点数」という意味で「及第点」を使っています。
3、4番目の例文では実際に試験の点数があるわけではなく、それぞれ「あまり満足できない程度」「まあまあの出来」というような意味合いで使っています。
「次第点」は存在しない?
さて、「及第点」と同じような意味で「次第点」という言葉が使われているのを時々見かけます。
いかにもありそうな言葉ですが、「次第点」は間違いです。
「及第点」と「次点」が混ざったのか、「及第」を「次第」と読み間違えたのか、よくわかりませんが……。
とにかく、「次第点」は存在しませんので気をつけましょう。
「及第点」の類義語
「及第点」の類義語には次のようなものがあります。
- 合格点
- 合格水準
- 悪くない出来
- そこそこの結果
- まずまずの出来
- まあまあの結果
- それ相応
- 並以上
などでしょうか。
「完全ではないが、概ね良いと思われる結果」「ある一定のレベル以上であるさま」のような意味の言葉です。
「及第点」の対義語
「及第点」の対義語は
- 落第点
になります。落第、不合格となる点数のことですね。
「及第」の対義語が「落第」ということになります。
他にも「赤点」「不合格」なども反対の意味ではあります。
また、「あまりよい出来とはいえない」「思うような結果を出せなかった」というような場合は「及第点に及ばない」「及第点とは言えない」などと表すことが多いです。
まとめ
「及第点」はいい意味で使われているのか、悪い意味で使われているのか、謙遜の意味なのかなど、受け取り方は場面によって違ってきます。
意味をしっかり理解して、正しく使えるようにしたいものですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!