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言葉の意味と使い方

「又は」「若しくは」「あるいは」の意味と使い方!違いや使い分け方【例文つき】

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「又は」「若しくは」「あるいは」

どれもよく見聞きする言葉ですよね。

友人などとのくだけた会話の中ではあまり使わないかもしれませんが、仕事をしているときには頻繁に使うと思います。

もちろん「AかBか」というような、複数のものから一つ選ぶような文脈で使う接続詞ですね。

では、この三つの違いがわかりますか?

この機会に意味や使い方の違いを知っておきましょう。

今回は、「又は」「若しくは」「あるいは」の意味と使い方!違いや使い分け方【例文付き】についてご説明いたします!

「又は」の意味と使い方


「又は」は「似通った二つ以上の事柄のうちどれか一つを選ぶときに用いる語」です。

「または」と読みます。

二つ以上のものがあって、どれを選んでも良いが、その中のどれかを選ぶということです。

ただし、三つ以上の語を並べる時に、「A又はB又はC又はD」などというと長ったらしいですね。

そのような時は「A、B、C、又はD」というように「、」を使って語を列記し、最後の語の前に「又は」をつけるのが一般的です。

これで「A、B、C、Dのうちいずれか一つ」という意味になります。

例文で使い方を確認しましょう。

【例文】

  1. 鉛筆又はシャープペンシルで記入してください。
  2. 応募される方は、必要書類を持参又は郵送してください。
  3. この鍋にはしいたけ、しめじ、まいたけ、又はエリンギを入れるのがおすすめです。

「若しくは」の意味と使い方

「若しくは」は「どちらか一方を選択するのに用いる語」です。

「もしくは」と読みます。

ひらがなで書くことも多いですし、「若い」という字なので意外な読み方ですが、出てきたときに読めなくて困ることがないよう覚えておきたいですね。

もともと漢文由来の言葉で、漢文では「若」は「もしくは」「ごとし」などと読みます。

漢文由来だけに、少し改まった場面や文書の中などで使うような堅い印象の言葉です。

日常会話では「又は」や「~か」などのほうが使いやすいでしょう。

これも例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 不用品を売買若しくは交換する。
  2. キャリーバッグは和製英語であり、英語圏では「トロリーバッグ」若しくは「ホイールド・バッグ」などと言う。
  3. 正月若しくは節分に行われる行事。

「あるいは」の意味と使い方

「あるいは」は「同類の物事の中のどれか一つであることを表す語」です。

漢字で「或いは」と書くこともあります。

色々な場合があることを示す、「一方では」という意味や、ある事態が起こる可能性があるという「ひょっとしたら」の意味もありますが、ここでは「又は」や「若しくは」と近い意味について見ていきたいと思います。

「あるいは」も物事を選択する言葉です。

例文で使い方を確認しましょう。

【例文】

  1. みりん、あるいは砂糖を加えて甘みをつける。
  2. 明日は雪、あるいはみぞれが降るでしょう。
  3. 東京あるいは大阪で会談を行う。
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「又は」「若しくは」「あるいは」の違い

「又は」「若しくは」「あるいは」は、いずれも物事を選択する意味の言葉でしたね。

口語的には「~か~」(鉛筆「か」シャーペン、など)でどれも言い換えられますよね。

英語で言うと「or」でしょうか。

日常の用語としては同じように使われているこれらの言葉ですが、詳しく見ていくと意味や使い方に違いがあるのです。

  • 「又は」は二つ(以上)の物事のうちどちらか一方をとる場合や、どちらでもよい時に使う
  • 「若しくは」は複数のうちそのいずれかを選ぶ場合にのみ使う
  • 「あるいは」は二者択一かどちらも同時に成り立つ場合に使う

とまとめられるでしょう。

また、「あるいは」は「会議は明朝行われる予定だが、あるいは午後になるかもしれない」と言う風に「もしかすると」「ひょっとしたら」という意味で使えるという点も他と違っています。

さらに、法令文に使う場合には明確に使い方が分けられています。

「又は」はどちらかを選択する意で使い、「若しくは」はさらに選択する物事に段階がある場合に使います。

つまり一番大きい接続には「又は」を用い、それ以外の小さい接続には「若しくは」を使うのです。

「A若しくはB、又はC若しくはD」で、「AかBかどちらか」と「CかDかどちらか」とを比べてどちらかを選ぶという意味になります。

「若しくは」で小さいグループをくくりその中で選択する、「又は」はそれらのグループ同士を比べて選択するということです。

「あるいは」は法令文には用いられません。

「又は」「若しくは」「あるいは」の使い分け方

「又は」「若しくは」「あるいは」の違いはお分りいただけたでしょうか。

使い分け方は、例文を見て確認してくださいね。

【例文】

  1. 肉又は魚の料理を選べます。(選択)
  2. チキン若しくはビーフのステーキ、又はサーモン若しくは鯛のムニエルを選べます。(小さい選択と大きい選択)
  3. あるいは、彼はその可能性に気づいていたのかもしれない。(ひょっとしたらの意)

「又は」「若しくは」「あるいは」の類義語

「又は」「若しくは」「あるいは」の、そのほかの類義語は次のようなものです。

  • ないし
  • でなければ
  • それとも

「又は」「若しくは」「あるいは」の対義語

「又は」「若しくは」「あるいは」の対義語は次のようなものです。

  • 及び
  • 並びに

まとめ

「又は」「若しくは」「あるいは」はどれも物事を選択する意で使える言葉でした。

普段の会話の中ではほとんどの人が違いを意識していなかったのではないでしょうか。

普段意識しない言葉も、詳しく調べてみると違いがあったり色々な発見があったりしますね。

すべて「又は」で済ませても問題はないかもしれませんが、ぜひ場面に合わせて「若しくは」「あるいは」なども使い分けてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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