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「面目ない!」
こう言うと、あまり今どきの言葉遣いではないかもしれませんね(笑)。
「面目ない」という言葉は自分で使ったことはないという人も多いかもしれませんが、「面目」という言葉自体はビジネスシーンでもよく見聞きします。
「面目」とは一体なんなのか、意味や使い方を確認しておきましょう。
また、「面目ない」と似たような印象の言葉、「かたじけない」との違いも確認しておきましょう。
今回は、「面目ない」の意味と使い方!「面目ない」と「かたじけない」の違いは?についてご説明いたします!
「面目」の意味
「面目」は「世間や周囲に対する立場、名誉。世間からの評価」という意味です。
「めんぼく」または「めんもく」と読みます。
もともとは「めんもく」と読む仏教用語で、いのちの有様、本来的な真の姿というような意味だそうです。
それが転じて「人に合わせる顔」「体面」というような意味になり、「めんぼく」と読まれるようになったのです。
どのように転じて用いられるようになっていったのか、詳細は不明ですが、「本来の姿」と「体面」では意味が全く変わってしまったように思えますから、不思議なものですね。
「面目」の使い方
「面目」は「人に合わせる顔」「世間からの評価」といった意味で使われます。
「面目ない」の他にも「面目を保つ」「面目をつぶす」など、色々な使い方があります。
「面目」の例文
- 面目を保つ……名誉を損なうことなくことを成すさま。恥をかかずにすませること。
- 面目をつぶす……名誉に傷が付けられること。
- 面目を失う……名誉に傷をつける。体面を損なう。
- 面目を施す……体面、名誉を保つ
- 面目躍如(めんもくやくじょ)……世間の評価にふさわしい活躍をし、生き生きとしているさま。その人らしく生き生きとふるまうこと
「面目ない」とは?
「面目」はよく「面目ない」という形で使われることがあります。
「面目ない」は「恥ずかしくて人に合わせる顔がない」という意味です。
何か失敗したときなどに「面目ない」と言ったりしますが、「ごめんなさい」ではなく「恥ずかしくて顔向けできません」という意味なんですね。
「いやぁ、面目ない!」というセリフは、かなり年配の人しか使わないかもしれませんが(笑)、「~で面目ない」「面目ない次第です」などといった形では、会話や文章の中で普通に使われる表現です。
「面目ない」の例文
- こんな単純な間違いをしてしまうとは、実に面目ない。
- 失態を犯してしまい面目ない。
「かたじけない」との違いは?
「面目ない」は、若者よりは年配の人が使っていそうな、少し古めかしいイメージの言葉です。
「かたじけない」という言葉もそうではないでしょうか。
なんとなくどちらも武士が使っていそうな言葉ですよね(笑)。
「面目ない」と「かたじけない」は同じような場面で使われていそうな言葉ですが、どのように違うのでしょうか。
実は「かたじけない」は「ありがたい。恐れ多い」という意味なんです。
もとは「かたしけなし」という言葉で、相手の身分などと自分を比べたときに「恐れ多い」という意味だったのが、転じて「ありがたい」という意味で使われるようになった言葉です。
つまり、「面目ない」は失敗してしまったりして「恥ずかしい」「恥ずかしくて申し訳ない」というような意味です。
そして「かたじけない」は何かしてもらったりして「ありがたい」「ありがたすぎて申し訳ないぐらいです」という意味なのです。
どちらも「~ない」という形で、古い感じの言葉なので混同しがちですが、こうして比べてみると違いがはっきりわかると思います。
例文
- みんなに期待されていたのに失敗をしてしまって、本当に面目ない。
- 失敗したにもかかわらずみんながあたたかく迎えてくれて、本当にかたじけない。
まとめ
「面目」は「体面」「世間体」のような意味合いの言葉でした。
仕事をしていく上で、大人の世界ではよく出てくる言葉ですよね。
「面目ない」「かたじけない」は若い人はあまり使うことがない言葉かもしれませんが、いつ耳にしても正しく理解できるよう、この機会に意味を覚えておきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!