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「未明」とは何時頃?実は誤用が多い!時間帯や使い方を解説!【類義語・対義語】

「未明」とは何時頃?実は誤用が多い!時間帯や使い方を解説!【類義語・対義語】

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「未明まで雨が降るでしょう」

「28日未明に起こった火災は……」

この「未明」という言葉は、天気予報やニュースで頻繁に耳にすると思います。

意味がわからないと困ってしまいますね。

また、分かったつもりでなんとなく解釈している人も多いようです。

この「未明」は、間違って使っている人も多い言葉なので、ぜひ正しい意味、正確にいつを指す言葉なのかを知っておきましょう。

今回は、「未明」とは何時頃?実は誤用が多い!時間帯や使い方を解説!【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「未明」の意味

「未明」は「まだ夜が明けきらない時分」と言う意味です。

「みめい」と読みます。

「未明」という字は「未だ(夜が)明けず」ということですので、その通りの意味です。

「未明」は「明け方に空が白み始める前の時間帯」という意味の言葉です。

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「未明」とは何時頃?

「未明」は夜が明けきらない、空が白み始める前の時間帯という意味です。

これは、午前0時から午前3時ごろのことです。

「空が白み始める前」といっても、人によって思い浮かべる時間はまちまちかもしれません。

午前0時は真夜中ですので、「明けきらない時分」に入れるのは早いと感じる人も多いようですし、辞書によっては午前3時から日の出前、とされていることもあります。

ですが、気象庁の定義では午前0時から、午前3時ごろまで、となっています。

つまり、天気予報やニュースで「未明」と言われた場合は夜中の0時よりあとで、午前3時ごろまでのことであるということになります。

ニュースなどを正しく解釈するためにも、「未明」は午前0時から午前3時ごろまで、と覚えておくと良いでしょう。

気象庁の定める「予報用語」

「未明」は午前0時から午前3時ごろを指します。

同じように、気象庁の定める用語には、1日の時間を区切ったものが色々あります。

例えば

  • 未明……午前0~3時ごろ
  • 明け方……午前3~6時ごろ
  • 朝……午前6~9時ごろ
  • 昼前……午前9~12時ごろ
  • 昼過ぎ……12時~15時ごろ
  • 夕方……15時~18時ごろ
  • 夜の初め頃……18時ごろ~21時ごろ
  • 夜遅く……21時~24時ごろ

といった具合に、3時間ごとにでも1日をわけています。

ほかにも「午前中」「昼ごろ」「午後」「日中」などなど、天気予報では1日のうちの時間帯を色々な用語を使って表しています。

こうした用語に気をつけて天気予報を聞くと、より詳しく予報の内容がわかりますね。

「未明」の誤用

「未明」はまだ夜が明ける前の、0時から3時ごろを指す言葉でしたね。

ですが、この「未明」は誤用がとても多い言葉なのです。

「未明」を「まだ明らかになっていない」「明らかでない」という意味で使う人がしばしばいるそうですが、これは間違いです。

確かに字を見ると、「明」を「未」で打ち消しているので、「明らかではない」という意味にとれるのでしょう。

先に述べたように、「未明」は夜が明けきらない時分を指します。

ですので、例えばニュースで「本日未明、○○区の路上でひき逃げ事故が発生」と言っていたら、

  • 今日ひき逃げがあったが時間ははっきりわからない→×
  • 今日の午前0時から3時ごろの間にひき逃げがあった→○

という意味になります。

「未明」の意味を間違って理解していると、天気予報やニュースの意味も間違って捉えてしまうでしょうから、気をつけましょう。

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「未明」の使い方

さて、正しい「未明」の使い方を例文で確認していきましょう。

【例文】

  1. 毎日未明の時間帯に地下鉄車内の消毒を行う。
  2. 10日未明に○○区の集合住宅で火災が発生した。
  3. 本日未明、関東地方でやや強い地震があり、緊急地震速報が発表された。
  4. 5月5日深夜~6日未明にかけてみずがめ座流星群がピークを迎える。

こうした言い回しは天気予報、ニュースなどでよく見聞きすると思います。

そうした場合には気象庁の定める「午前0時から3時ごろ」という意味で使われていますので、それを知っていれば「0時から3時ごろの間にこういうことがあったのだな」とすぐにわかりますね。

なお、最後の例文の場合、「深夜」というのははっきりした時間の決まりはなく、0時をはさんだ夜中の時間という意味で使われています。

例えばテレビ番組であれば23時から5時ごろを「深夜番組」と言いますし、タクシーの「深夜料金」は10時からで、風営法では「深夜営業」は0時からです。

ですので、「5日深夜から6日未明」ということは、「6日午前0時よりも少し~1、2時間前から、6日午前3時ごろ」であるとわかります。

「未明」の類義語

「未明」(まだ夜が明けきらない時分)の類義語には次のようなものがあります。

  • 明け方(夜の明ける頃)
  • 夜明け前(夜が明ける直前)
  • 昧爽(明け方のほの暗い時)
  • 昧旦(明け方のほの暗い時)

「未明」の対義語

「未明」の対義語には次のようなものがあります。

  • 薄暮(日没後の薄暗くなった頃)
  • 夕闇(月が出るまでの夕方の暗い頃)

まとめ

「未明」はニュースや天気予報で頻繁に聞く言葉ですが、案外しっかり意味を調べる機会はなかったのではないでしょうか。

朝になってからではなく、0時から3時とイメージして聞くと、予報や報道がよりわかりやすいですね。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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