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「先般」の意味と使い方!「先日」「過日」との違いや期間は?【例文つき】

「先般」の意味と使い方!「先日」「過日」との違いや期間は?【例文つき】

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「先般はどうもありがとうございました」

このような使い方でメ耳にすることも多い「先般」という言葉。

ビジネスシーンやビジネスメールではもちろん、新聞やテレビで見聞きすることもあるでしょう。

この「先般」、どういう意味の言葉なのでしょうか。

また、「先般」に似た言葉として「先日」や「過日」があります。

これらの使い分けはどうしたらいいのでしょうか。

今回は、「先般」の意味と使い方!「先日」「過日」との違いや期間は?についてご説明いたします!

「先般」の意味

「先般」は「このあいだ」という意味です。

「せんぱん」と読みます。

「先般はどうもありがとうございました」は「このあいだはどうもありがとうございました」という意味なんですね。

現在からあまり遠くない過去の物事についていう時に使う言葉です。

いつからいつまでが「このあいだ」という明確な決まりはありません。

ですが、数日や数週間前のことを「このあいだ」というのは普通ですが、何年も前のことを「このあいだ」とはあまり言いませんよね。

「先般」も、一般的には数日前から数週間、長くても一、二ヶ月前までのことを指すと思っておくといいでしょう。

合わせて読みたい▼
「先日」はいつまで?何日前までのこと?「昨日」との違いは?|類語・例文>>

「先般」の使い方

「先般」は「このあいだ」という意味で少し前にあった出来事についていう時に使う言葉です。

少し改まった言葉ですので、友達同士の会話などで使うことは少ないと思いますが、ビジネスの場やメールなどではよく使います。

また、名詞としてだけでなく、副詞的にも用いることができます。

【例文】

  1. 先般は大変お世話になりありがとうございました。
  2. 先般の件、承知いたしました。
  3. 先般申し上げました通り、(副詞的用法)
  4. 先般行われた大会において、(副詞的用法)

「先日」との違い

「先般」に似た言葉として「先日」「過日」があります。

まず、「先日」は、一番普通に口語でも使う言葉ではないかと思います。

「先般」は改まった形、「先日」はもう少し砕けた言い方ということですね。

ただし、厳密には少し意味の違いもあります。

「先般」は出来事に重点を置くのに対し、「先日」は日にちに重点を置きます

>>「先日」はいつまで?何日前までのこと?「昨日」との違いは?|類語・例文

【例文】

  • 先般申し上げたように、お断りさせていただきます。(お断りしたということに重点がおかれている)
  • 先日は意外なところでお会いして驚きました。(少し前のあの日、という日にちに重点が置かれている

「先般」を使うか、「先日」を使うかによって伝わるニュアンスが違ってくるんですね。

「過日」との違い

「過日」は、「過ぎた日。先日」という意味です。

「先日」という意味ですが、「過ぎ去った日」ということで、「先日」より前の期間も含みます。

「先日」では遠すぎるような、何ヶ月か前のことをいう時にも「過日」は使えます。

また「過日」は書き言葉として使われることが多く、口語ではあまり使われません。

かしこまった印象の漢語であること、また「かじつ」と発音すると「佳日」「夏日」など、他にも同じ音の言葉があり紛らわしいこと、などが理由でしょう。

「先般」「先日」「過日」の期間は?

カレンダー

「先般」「先日」「過日」は、結局のところ、いつからいつまでをどの言葉で表せばいいのでしょうか?

結論としては、いつからいつまでとは決まっていません(笑)。

いずれも、話し手の感覚やその場の状況によって、いつのことを指すのかが変わってくる曖昧な表現です。

とはいえ、一般的な感覚とされている期間は

  • 「先般」は数日前から一、二ヶ月前
  • 「先日」は数日前から一、二ヶ月前
  • 「過日」は一週間以上前(何ヶ月も前でも使える)

というところでしょうか。

人により、一昨日のことを「先般」「先日」という人もいれば、一ヶ月前のことを「先般」「先日」という人もいます。

また、「過日」には「先日」の意味も含まれるため、数日前のことを「過日」と言われても、間違いではありません。

このように非常に曖昧な言葉ではありますが、ビジネスシーンで使う際には上の例で挙げたぐらいの期間を指して使うのが適切でしょう。

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「先日来」の意味と正しい使い方!「先日来より」は間違い?【例文つき】>>

言い換え表現は?

「先般」などは具体的な表現で言い換えることができます。

  • ~の際には
  • 先週
  • 先月のはじめ
  • 先月末には
  • 昨夏

など、「あの時ね!」と相手がわかるような言い方が色々あります。

一年以上前であれば「過日」などとするよりも、「昨年」「⚪︎年ほど前」などとしたほうが相手にとってもわかりやすく、適切です。

「先般」などは婉曲でかしこまった言葉ですから、時と場合に応じてこれらの表現を用いて言い換えましょう。

まとめ

「先般」は「このあいだ」という意味でした。

はっきりいつというわけではないので、なかなか曖昧な表現ではあります。

ですが、例えば正確な日付が出てこない時にも使えますし、便利な表現です。

ビジネスシーンでは使いやすい言葉だと思いますので、ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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