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美しい響きを持つ「水無月」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「水無月」について解説していきます。
「水無月」について基本的な意味や由来はもちろん、何月頃の季語なの?といった疑問や「水無月」を使った俳句もご紹介いたします。
「水無月」の意味と読み方
「水無月」とは、旧暦で6月を表す和風の月名です。
読み方は「みなづき」です。
6月は梅雨入りもあり、「水が無い」と書くこの月名には違和感を覚えるかもしれませんが、旧暦の6月は現在の6月下旬から8月上旬にあたります。
「水無月」の由来
「水無月」の由来はいくつかありますが一番有力だと言われているのは「水の月」という意味で付けられたという説です。
「水無月」の「無」は「何もない」という意味ではなく、「~の」という連体助詞であり、水が無い月ではなく「水の月」だという説なんですよ。
これは旧暦の6月がちょうど田植えスタートの時期であり、田んぼに水が張られる事から来ていると考えられています。
対して「水の無い月」と考える説もあります。
梅雨明けの強い暑さが到来する時期であり、その照り付ける太陽によって地上の水が干上がってしまう、という意味で「水の無い月」とつけられたと言われています。
「水無月」は何月頃の季語?
「水無月」は俳句の季語としては夏の季語となっています。
夏を通して使えるのではなく、夏の終わりごろである「晩夏」を表現する時に使える季語なんですよ。
ちなみに晩夏とは8月23日前後から9月1日前後までの期間を指します。
秋の気配も感じることの出来る夏の終わりの季語が「水無月」なんですね。
「水無月」を使った俳句
水無月や生より濃ゆき人の没後
(みなづきや せいよりこゆき ひとのぼつご)
長谷部朝子
水無月や昼の煮炊の束の間に
(みなづきや ひるのにたきの つかのまに)
岡本眸
水無月のあかり灯せし占師
(みなつきの あかりともせし うらないし)
竹内悦子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。