言葉の意味と使い方

「水掛け論」と「押し問答」の違いは?意味と使い方を解説!

「水掛け論」と「押し問答」の違いは?意味と使い方を解説!

「水掛け論」「押し問答」

このような言葉を使ったことがありますか?

日常会話の中ではそんなに使わないという人もいるかもしれませんが、ニュースや新聞などで見聞きしたことはあるのではないでしょうか。

かなり長引きそうな議論が起こった時によく使われる言葉ですが、この「水掛け論」と「押し問答」はどう違うのでしょうか。

今回は、「水掛け論」と「押し問答」の違いは?意味と使い方を解説!についてご説明いたします!

【スポンサーリンク】

「水掛け論」と「押し問答」の違いは?

「水掛け論」も「押し問答」も、互いに自己主張をして議論が進まない、結論が出ないという点では共通しています。

その上で、「水掛け論」と「押し問答」の違いは、

  • 「水掛け論」は「それぞれの主張が相入れることなく議論が平行線をたどっていること」
  • 「押し問答」は「互いにあとにひかないで議論すること」

となります。

「水掛け論」は、互いの主張が違っていて、それぞれが譲歩しないので全く勝敗が決まらない、解決の糸口が見えないということです。

「押し問答」の方は、自分の主張を言い合って埒があかないということです。

それぞれが自分の主張を曲げずに言い合いを続けているということなので、第三者が介入するとか、それぞれに相手の意見を少し受け入れようという気持ちが芽生えればなんとかなるかもしれません。

「押し問答」はまだ解決の糸口が少しは見えるということです。

「水掛け論」の方は互いの主張が食い違っているということで、「押し問答」よりも論理的に話が続くというニュアンスがあります。

「水掛け論」の意味

「水掛け論」は「両者が互いに理屈を言い合って解決しない議論」という意味です。

「みずかけろん」と読みます。

なぜ「水掛け」なのかと気になるかもしれませんね。

「水掛け論」の語源は、狂言の「水掛聟(みずかけむこ)」だと言われています。

日照りが続く中、舅と婿がお互いの田から自分の田へ水を引こうとして争います。

その時に、言い争いの挙句互いの顔に水を掛け合うことになります。

あるいは、子供同士が水を掛け合う遊びからできた言葉だとも言われています。

いずれにせよ、お互いに水をかけ、かけられればまたかけかえして……ときりのない争いということから、互いが自説を主張するだけで全く解決の見込みがない議論のことを「水掛け論」と言うようになりました。

「堂々巡り」の意味と使い方「いたちごっこ」との違いは?【例文つき】
「堂々巡り」の意味と使い方「いたちごっこ」との違いは?【例文つき】「堂々巡り」は、物事が進まない時に使う言葉ですよね。 「これでは堂々巡りだ」とか「堂々巡りの議論」などと、会話の中や新聞・ニュース...

「水掛け論」の使い方

「水掛け論」は、互いが自説を主張するばかりで解決の見込みがない議論と言う意味で使います。

「水掛け論だ」「水掛け論に終わる」「水掛け論になる」などの使い方をします。

解決の見込みがないということなので、いい意味の言葉ではなく、不毛な議論をするという悪い意味で使います。

【例文】

  1. 会議での水掛け論というのは全く時間の無駄だ。
  2. 彼と話していても水掛け論になるばかりで解決しない。
  3. 二人の話し合いは水掛け論に過ぎない。
  4. お客様とのトラブルを避けるため、水掛け論に発展する前に、メールや文書で記録を残しておくようにしている。

「押し問答」の意味

「押し問答」は「互いにあとにひかないで強く言い合って議論すること」という意味です。

「おしもんどう」と読みます。

語源は不明ですが、「押す」と「問答」ですから、押し合うように問答していつまでももめているという感じがわかりますよね。

「問答」は元々仏教用語で、教義についての論議や、禅宗の修行である「禅問答」を言い、そこから広く「問うことと答えること」という意味で使われるようになった言葉です。

「やった、やらない」「言った、言わない」など、お互いが自分の主張を言い合って相手の意見は認めないという、解決しない議論をするさまを表します。

これも「水掛け論」と同じく意見が違っていてなかなか解決しない議論ということですが、「押し問答」の方は「自分の意見を聞き入れてほしい」ということに重きが置かれています。

ですから、「水掛け論」よりは解決の可能性がある議論であるということです。

「いたちごっこ」の意味と使い方!なぜイタチ?由来も解説!【例文】
「いたちごっこ」の意味と使い方!なぜイタチ?由来も解説!【例文】「この話し合いはいたちごっこだ」 「いたちごっこの議論」 このような「いたちごっこ」という言葉は、ビジネスシーンやニュースで...

「押し問答」の使い方

「押し問答」は、互いに自分の説を主張して譲歩しない、お互いに引かないで議論するということを表して使います。

「押し問答だ」「押し問答になる」「押し問答の末」などの使い方がよくされます。

【例文】

  1. AさんとBさんは書類を渡した、受け取っていないで押し問答を繰り返している。
  2. スピード違反で捕まったドライバーと警官の押し問答が続いている。
  3. 酔っ払い同士が押し問答をしていて埒があかない。
  4. 押し問答の末、なんとか互いの主張を一部認め合う形で決着がついた。

「水掛け論」と「押し問答」の類義語

「水掛け論」と「押し問答」の類義語には次のようなものがあります。

  • 埒があかない(事態が進展しない。問題が解決しない)
  • いたちごっこ(両者が同じようなことを繰り返すだけで決着がつかないこと)
  • 甲論乙駁(互いに論じ反駁しあって議論がまとまらないこと)
  • 堂々巡りの議論(同じようなことが何度も繰り返されて先へ進まない議論)
  • 平行線を辿る(両者の意見がいつまでも対立した状態が続くこと)

まとめ

「水掛け論」も「押し問答」も、どちらも議論が進まず解決しないということでは同じでしたね。

「水掛け論」の方が、それぞれの主張が相容れず平行線をたどり、ずっと解決しないという意味合いが強くなります。

「押し問答」の方が少しながら解決の可能性があるということですね。

どちらにせよ、あまりしたくない議論ではありますが(笑)、何かの時には使う機会もある言葉だと思いますので、ぜひ覚えておいてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。