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「そんなつもりは毛頭ない」
この「毛頭ない」という言葉、見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
若者の会話にはまず出てきませんが(笑)、年配の人の会話や、ニュースや新聞の中で政治家や経営者が使っていたりしますよね。
全くありません、というような意味で使われていますが、「毛」とか「頭」という字を書くのも不思議ですね。
どういった由来のある言葉なのでしょうか。
今回は、「毛頭ない」の意味や語源は?「毛頭ございません」はビジネスで使ってOK?についてご説明いたします!
「毛頭ない」の意味
「毛頭ない」は「全くない」という意味です。
「もうとうない」と読みます。
「けあたま」とか「けがしら」などと読まないよう、正しく覚えておきましょう。
少しもない、全然ない、という「ない」ことを強める意味合いの言葉です。
また、「ない」と言ってもお金がないとか物がないということではなく、「気持ちがない」「意思がない」という時に「全くない」という意味で使う言葉です。
「毛頭ない」の語源
「毛頭ない」は、少しもないということを表す言葉です。
「毛頭」というのは、「毛の先」という意味です。
毛髪の先は、とても細いですよね。
ですので、「毛頭ない」ということで、「細い細い毛の先ほども、ない」ということを表して使うようになりました。
「毛」とか「頭」、さらに「ない」という言葉が入っているので、なんとなく禿頭や薄毛が語源なのでは、と思われることもあるようですが、毛の薄さとは関係ありません。
毛根ではなく「毛頭」ですので、「毛の先ほどもない」という由来を正しく覚えておきましょう。
「毛頭ない」の使い方
「毛頭ない」は、気持ちや意思が少しもないという意味で使います。
気持ちや意思以外の、例えばお金や品物、時間などがないという時には使いません。
「給料日前でお金が毛頭ない」とか「品物が全部売れてしまって毛頭ない」、「忙しくて時間が毛頭ない」などというのは間違いということですね。
「○○する気は毛頭ない」とか、「○○する意思は毛頭ない」といった使い方が正しい使い方です。
例文で確認しておきましょう。
【例文】
- あなたを傷つける気は毛頭なかった。
- 彼女をだますつもりは毛頭ない。
- 君を疑うつもりは毛頭ない。
- 現状に甘んじるつもりは毛頭ない。
- 会社をやめる意思は毛頭ない。
「毛頭ございません」はビジネスで使ってOK?
さて、この「毛頭ない」をビジネスなどで使う場合は、敬語になおしたいですよね。
「毛頭ない」をビジネスなどで使う場合は
- 毛頭ありません
- 毛頭ございません
などの形にしましょう。
ただし、「毛頭ない」は、「毛の先ほどもない」ということで、自分にその意思が全くないということを強く表します。
自分のしたことなどについて、「絶対そのような気持ちはありません!」と強く否定したい時には使えますが、かなり強く否定する表現です。
「絶対違います」と相手の言うことを強く否定するような意味にもなってしまいますので、使う場面には注意が必要です。
また、「毛頭ない」は「毛の先ほどもない」ということですが、やはり何か髪の毛の薄さに関係しているのかな、と誤解している人もありますから、使いにくいことも多いと思います。
「毛頭ない」はビジネスでも敬語になおして使うことはできますが、どうしても使いたいのでなければ他の言い方に変えた方が無難です。
「毛頭ない」の言い換え表現
「毛頭ない」は次のような言葉で言い換えることができます。
- 毛ほどもない
- 微塵もない
- これっぽっちもない
- 全くない
- 更々ない
いずれも「全くない」ということで、「毛頭ない」と同じように、その気持ちなどが全然ないということを表す言葉です。
【言い換えた例文】
- あなたを傷つける気は毛ほどもなかった。
- 彼女をだますつもりは微塵もない。
- 君を疑うつもりはこれっぽっちもない。
- 現状に甘んじるつもりは全くない。
- 会社をやめる意思は更々ない。
まとめ
「毛頭ない」は、気持ちなどが少しもない、全くないということを表す言葉でした。
「全くない」「全然ない」などの簡単な言葉で表せますので、今まで使ったことがないという人も多いかもしれませんね。
いらぬ誤解を招かないように、使う場面にも注意が必要な言葉です。
ですが、「髪の毛の先ほどの可能性もないぐらい、全然ない」ということを表せる言葉ですので、知っていると表現の幅が広がりますね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!