言葉の意味と使い方

「~の方(ほう)」は 敬語として間違い?言い換え表現は?

「~の方(ほう)」は 敬語として間違い?言い換え表現は?

「~の方(ほう)、お願いします」

「~の方お持ちしました」

この「~の方」は、お店の店員さんや若い人がよく使う言葉ですよね。

ですが、よくこれは間違った言葉遣いだと言われています。

社会人になると、目上の人やお客様と話す機会が多くなりますので、失礼な言葉遣いには気をつけなくてはいけません。

ぜひしっかり確認しておきたいですね。

今回は、「~の方(ほう)」は 敬語として間違い?言い換え表現は?についてご説明いたします!

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「~の方」の意味

「~の方(ほう)」には色々な意味があります。

  • 方向。方角。方位
  • 部門や分野を漠然と指す語
  • 二つ以上あるもののうちの一つを取り上げて指す語

他にも「方(ほう)」には色々な意味がありますが、「~の方」という場合はこういった意味になります。

「~の方」は、ある向きや分野といった意味であると理解してよいでしょう。

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「~の方」は敬語として間違い?

「~の方」は、よく若者が使う間違った敬語だと言われることがあります。

なぜなら、不必要なところでぼかした言い方をすることになることが多いからです。

「お荷物の方」などは間違った敬語

【間違った例文】

  1. ×お荷物の方、お預かりします→お荷物をお預かりいたします
  2. ×お会計の方お願いします→お会計をお願いします
  3. ×メニューの方お持ちいたしました→メニューをお持ちしました

こうした「~の方」は、いわゆる「バイト敬語」と言われていて、接客業のアルバイト店員などが使いがちとされる間違った言い回しです。

「荷物の方」とか「メニューの方」と言っても、他に比べるものがあるわけではありませんので、「の方」は余計だということですね。

「〜の方」の正しい使い方

「〜の方」はバイト敬語などと言われて間違った敬語であることも多いです。

ですが、言葉の意味に合った使い方であれば、ビジネスシーンなどでもきちんと使うことができる言葉です。

例えば「方向」とか「分野」を指すとき、「二つ以上のものから一つを取り上げる」という意味で使うときは「〜の方」で問題ありません。

ビジネスシーンでよく使われるのは「担当者の方から連絡をいたします」といった使い方ですが、これは担当者の方向から、担当者サイドからという意味になりますので正しい使い方です。

【正しい例文】

  1. ○○から担当を引き継ぎましたので、これからは私の方からご連絡をいたします。
  2. ふた通りのデザイン案がありましたが、こちらの方を採用します。
  3. その店は市内の北のほうにあったと思います。

「~の方」の言い換え表現

「~の方」を言い換えるなら、別の言葉に置き換えるというよりは、「~の方」を省略して使わないようにするのがよいでしょう。

  • お荷物の方、お預かりします→お荷物をお預かりいたします
  • お会計の方お願いします→お会計をお願いします
  • メニューの方お持ちいたしました→メニューをお持ちしました

とするとスッキリした正しい使い方になります。

同じように、「〜の方」が間違いではなくても、

  • 私の方からご連絡をいたします→私からご連絡をいたします
  • こちらの方を採用します→こちらを採用します
  • 北のほうにあったと思います→北にあったと思います

など、「~の方」がなくても通じます。

「〜の方」は婉曲に表す言葉なので、使うことで丁寧な印象になったり、断定的なきつい言い方を避けるという効果があります。

ですが、場合によってはない方がはっきり伝わるということもあるかもしれませんね。

そのほかのバイト敬語

「お箸の方おつけいたしますか?」の「~の方」のように、バイト敬語、間違った敬語としてあげられるものには次のようなものもあります。

  • ~の形になります
  • よろしかったでしょうか

どれも、買い物をした時などによく言われますし、自分でも使っているという人も多そうですよね。

ですが、「お買い上げいただく形になります」と言っても、何かを買うという行為に形はありません。

「買ってください」などと直球で言うよりも婉曲にした方が丁寧な感じがするということなのでしょうが、この「形になります」は不要です。

「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」の「よろしかったでしょうか」も、別に過去のことではないのに過去形になっているのでおかしな日本語です。

他にも耳慣れていてつい使ってしまいがちな間違った敬語は色々ありますので、気をつけたいですね。

>>ありがちな敬語の間違いと正しい敬語の言い換え表現13選!

まとめ

「~の方」は、間違った使い方をすると失礼になってしまいます。

「この人は正しい言葉遣いを知らない、いいかげんな人だな」と自分の印象も悪くしてしまいますよね。

日常的に使っている人が多く、つい何にでも「~の方」とつけて口癖になっている人も多いのではないでしょうか。

ぜひ気をつけたいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。