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「お菊さん」とは日本に古くから伝わる妖怪の1つで、怪談話などで一度はその名を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は「お菊さん」について、基本的な事をご説明するのはもちろんですがお菊さんのお皿や井戸が実在するのか。
お岩さんとの違いは?などについても詳しくお話していきます。
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「お菊さん」とは
「お菊さん」とは、番町皿屋敷という怪談でその名を知られた女性の幽霊です。
10枚セットでその意味を成す家宝の皿の管理を任されていたお菊ですが、妾になることを拒まれた弾四郎の企みによりその中の1枚を隠されてしまいます。
皿紛失の責任を押し付けられたお菊は酷い折檻を受け、その夜に自ら井戸に身を投げました。
その後深夜になるとその井戸から「1枚…2枚…」と皿を数える声が聞こえ、9枚数えたその声が「1枚足りない」と泣き叫ぶ声が聞こえるようになった。
というのが怪談のあらすじです。古典怪談の筆頭とも言われていますよ。
お皿や井戸は実在する?
兵庫県姫路市にある姫路城の場内に現存する「お菊井戸」が、お菊さんが身を投げた井戸とされています。
またこの姫路城にはお菊が折檻の際縛り付けられた松の木の破片や縄などもあったとされていますが、姫路大空襲によって残念ながら焼失してしまったそうです。
また滋賀県の彦根市にある「長久寺」には、なんとお菊の皿の実物が残されています。
元々は10枚ありましたが現存しているのは6枚でそのどれもが白磁の美しいお皿です。
ですが番町皿屋敷で伝わる怪談話とは異なり、彦根市に伝わるお菊さんは悲恋のストーリーとも言えるものなので、「番町皿屋敷のお皿」と断定することはできませんね。
「お菊さん」と「お岩さん」の違い
「有名な怪談」に出てくる「女性の幽霊」という事で度々同一視されがちな「お岩さん」と「お菊さん」ですが実は全く異なります。
お皿を数える声を井戸から響かせるのが「お菊さん」で、瞼が腫れあがっているのが「お岩さん」です。
お菊さんには「中指がない」という特徴もあるんですよ。
どうしても弱い立場に置かれることが多く、自己主張をあまりできなかった女性の悲しみと苦しみが前面に出ている点では一致していますが、その行動には明らかに違いがありますね。
まとめ
姫路城内に存在する井戸は専門家による本格的な調査も行われましたが、調査中に不気味な空気が流れたことで中止になったんだとか。
そんな逸話もあるお菊さんの井戸は現在人気の観光スポットとなっているので怪談好きという方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。