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「おこがましい」という言葉があります。
なんとなく意味はわかるという人が多いかもしれませんね。
どういうシーンで使えばよいのかわかりますか?
また、「おこがましい」に似た言葉として「厚かましい」があります。
この二つはどう違うのでしょうか。
ビジネスシーンでも用いられるこの「おこがましい」という言葉、この機会にしっかり意味を確認しておきましょう。
今回は、「おこがましい」の意味と使い方!「厚かましい」との違いは?【類語・例文つき】についてご説明いたします!
「おこがましい」の意味
「おこがましい」は、「身の程をわきまえない。差し出がましい。生意気だ」「ばかばかしい。ばかげている」という意味です。
一見「生意気」「ばかばかしい」なんて、悪口のような感じですね。
ビジネスシーンで使うなんて変だと思うかもしれません。
ですが、ご安心ください。
この「おこがましい」は、自分に対して用いることが多い言葉なんです。
ビジネスシーンで、相手に向かって「おこがましいですよ」と使うことはめったにないと思います。
ほとんどの場合、「おこがましいのですが…」と自分の行為や発言に対して用いることで、へりくだって相手を敬う意味を表します。
「おこがましい」の漢字と語源
「おこがましい」は漢字で「痴がましい」「烏滸がましい」と書きます。
もともと、「おこ(をこ)」は「馬鹿げていること」「愚かなこと」という意味の古語です。
「痴」は「愚か」という意味の漢字です。
「烏滸」の方は、「烏」は「カラス」、「滸」は「水際」のことです。
昔の中国で、川辺に集まって騒ぐうるさい人たちのことを、水辺に集まるカラスに例えて「烏滸」と言ったことから来ているそうです。
その「おこ」に、「その状態に似ている」という意味の接尾語「がましい」がついたものが「おこがましい」です。
「がましい」は「未練がましい」「押し付けがましい」「晴れがましい」などと一緒ですね。
このような成り立ちで、「ばかばかしい」という意味の「おこがましい」という言葉ができました。
そして、近世以降に現在のように「身の程をわきまえない」というような意味で用いられるようになりました。
「おこがましい」の使い方
「おこがましい」は先ほど述べたように、ビジネスシーンでは自分に対して使って謙譲の意を表すことがほとんどです。
人に対して使うにはかなり強い言葉ですので、面と向かって言う際には注意が必要ですね。
例文
- 私が言うのもおこがましいのですが、彼の意見にも一理あるのではないでしょうか。
- おこがましいお願いをしてすみません。
- 親の私が言うのもおこがましいが、我が息子ながらよくできた子だ。
- なんておこがましい奴だ。
「厚かましい」との違いは?
「おこがましい」と似た意味でよく使われるのは「厚かましい」という言葉ではないかと思います。
「厚かましい」は「行動や態度に慎みがない。図々しく遠慮がない」という意味です。
「厚かましい」も、人に対してだけでなく自分の言動に対して使うこともできるので、「おこがましい」と同じように使えます。
二つの違いとしては、「厚かましい」が「遠慮がないさま」を表すのに対し、「おこがましい」は「身の程をわきまえないさま」を表すという点です。
「厚かましいですが」という場合は単に「図々しいですが」「遠慮がないですが」ということです。
「おこがましいですが」という場合は「目下の私が言う(する)のも申し訳ないですが」というニュアンスが加わります。
ですから、目上の人に対して申し訳ないですが、という気持ちを強調したい時には「おこがましい」が適していますね。
微妙な違いではありますが、使い分けることができるとそれだけ微妙な心情を表すことができます。
「おこがましい」の類語
他にも「おこがましい」の類語をいくつかご紹介しておきます。
- 差し出がましい…出しゃばること。おせっかい
- 僭越(せんえつ)…自分の地位や立場を超えて出すぎたことをすること
- 身の程知らず…自分の身分や能力の程度をわきまえないこと
- 生意気…自分の地位や実力を超えて出しゃばること
- 分不相応…身分や地位などを超えていること
- 洒落臭い(しゃらくさい)…小生意気だ
- 出しゃばる…関係ないことや、自分の立場や身分に不相応なことに口や手を出すこと
- 図々しい…人に迷惑をかけても平気でいること。厚かましい
- 猪口才(ちょこざい)…小生意気でこざかしいこと
他にもいろいろあると思います。
「自分の立場を超えて生意気な」というニュアンスの言葉だけでもたくさんありますね。
相手に向かって言う事は少ないかもしれませんが、自分の言動を謙遜して言う時にも、とても使える表現です。
いくつか覚えておくと良いでしょう。
まとめ
「おこがましい」の意味がしっかりお分りいただけたかと思います。
このような言葉をいわゆる「クッション言葉」としてうまく使うと、相手に謙虚な印象を与えます。
会話もビジネスもうまく進みそうですね。
ぜひ参考にしてください。
最後までお読みくださりありがとうございました!