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新型コロナウイルスに関するニュースが毎日盛んに報道されていますね。
「ここ1~2週間が瀬戸際だ」とか、「拡大か終息かの瀬戸際だ」といった言葉を見聞きした人も多いと思います。
この「瀬戸際」という言葉ですが、ニュースに限らず何かと使われる言葉ではありますので、何かのギリギリだ、みたいな意味で使われているということはわかるのではないでしょうか。
ですが、改めて考えてみると「瀬戸」の「際」ってどういうことなんでしょうか。
詳しい意味や由来、似た言葉との違いなどしっかり理解しておきたいですね。
今回は、「瀬戸際」の意味や使い方と由来は?「水際」との違いも解説!についてご説明いたします!
「瀬戸際」の意味
「瀬戸際」は「勝負・成否などの分かれ目」という意味です。
「せとぎわ」と読みます。
勝つか負けるか、成功するか失敗するか、また生きるか死ぬかなどという、どっちになるかの運命の分かれ目のことをいう言葉です。
「瀬戸際」の由来
「瀬戸際」は勝負や成否、生死など、重要な運命の分かれ目を指す言葉です。
「瀬戸際」という言葉だけ見てもなかなかその意味は想像がつかないと思いますので、「瀬戸際」の由来も確認しておきたいところです。
「瀬戸」ということで、「瀬戸内海」「愛知県瀬戸市」などの地名を思い浮かべる人も多いかもしれません。
ですが、「瀬戸際」の「瀬戸」は瀬戸内海でも瀬戸市でもありません。
「瀬戸」はもともとは「狭門(せと)」と言い、これは両側の陸地が接近して、海が狭くなっているところのことでした。
のちに「瀬戸」と表記されるようになりました。
これは、瀬戸内海に「狭門」が多かったからであるなどの説があるようです。
そして、「際」は「ものの境目のところ」を表す言葉です。
この「瀬戸」と「際」で、「狭い海峡と陸の境目」という意味になります。
それが転じて「瀬戸際」は「重要な物事の分かれ目」という意味になったということです。
「瀬戸際」の使い方
「瀬戸際」は勝敗や成否、生死といった物事の分かれ目のことを指して使います。
どちらに決まるかでその人の運命が左右されるような、重要な場面で使うことが多いです。
日常のちょっとした選択、例えばレストランでどちらのメニューを選ぶか、などといった瑣末なことには普通は使いません。
ですので、「運命の分かれ目だ」という重要な意味で、ニュースやビジネスシーンでもよく使われる言葉です。
【例文】
- 生きるか死ぬかの瀬戸際だ。
- 瀬戸際になって計画を変更する。
- 被害が拡大するかしないかの瀬戸際だ。
- もう負けは決まったかと思ったが瀬戸際で食い止めた。
- 瀬戸際政策(緊張を高めることで交渉相手に譲歩を迫る政治手法)
「水際」との違い
「瀬戸際」はギリギリな状態を指す言葉ですよね。
似た言葉に「水際」があります。
「瀬戸際」と「水際」の違いは
- 「瀬戸際」は「物事の分かれ目」
- 「水際」は「上陸する直前」
ということです。
並べてみると、かなり違う言葉だということがわかると思います。
詳しく確認してみましょう。
「水際」の意味
「水際」は「上陸する直前」という意味です。
「みずぎわ」と読みます。
島国などで外国から何かが上陸してくる直前のこと、または地続きであっても外から国内に入る直前のことを言います。
「水際対策」は伝染病や有害生物などが国内に持ち込まれるのを阻止するために、空港や港などで行われる検疫などの対策のことです。
【例文】
- 隣国からの攻撃を水際で防ぐ。
- 感染症の侵入に対する水際対策が重要だ。
「瀬戸際」と「水際」との違い
再度まとめますと、「瀬戸際」と「水際」との違いは
- 「瀬戸際」は「物事の分かれ目」
- 「水際」は「上陸する直前」
です。
例えば新型コロナウイルスに関する報道で「瀬戸際だ」と言われることもあれば、「水際対策が……」と言われることもあります。
この場合は「瀬戸際だ」というのは、病気の流行が拡大していくのか収束していくのかの運命の分かれ目だ、という意味で使われています。
「水際」は例えば中国で感染者が増え、それが日本にも広がってしまわないように入国制限や渡航制限をするかしないか、空港や港での検疫を行う、などという時に「水際」「水際対策」という言葉が多く使われました。
外国から、日本に入る直前のことを「水際」と言っているわけですね。
「瀬戸際」と「水際」は違う意味の言葉なのですが、今回のように同じニュースで使われることがあると、混同されやすいようです。
両方の言葉をきちんと区別しておけば、ニュースもさらによく理解できますね。
「瀬戸際」の類義語
「瀬戸際」の類義語には次のようなものがあります。
- 土俵際(物事が決着する瀬戸際)
- 土壇場(決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態)
- 分かれ目(物が分かれるところ。また、どちらになるかという境目)
「瀬戸際です」をそのまま言い換えるなら「土俵際です」「運命の分かれ目です」などになるのではないかと思います。
「ギリギリだ」ということだけを取り上げると
- ギリギリ(限度いっぱいでそれ以上余地がないこと)
- スレスレ(限界を申すここしでこえそうなこと)
- 紙一重(一枚の紙の厚さほどの極めてわずかな違い)
- 九死(ほとんど命が助かりそうもないような危ない状態)
- 絶体絶命(どうにも逃れようのない、差し迫った状態や立場にあること)
- 危機一髪(ひとつ間違えば、非常な危険に陥ろうとする瀬戸際)
- 間一髪(事態が極めて差し迫っていること。その寸前のところ)
などなど、様々な言葉がありますので色々と言い回しのバリエーションは増えそうです。
まとめ
「瀬戸際」は重要な運命の分かれ目というような意味で使われる言葉でした。
日本が大きな岐路に立たされている今、感染が拡大するか収束に向かうかの「瀬戸際」であることをしっかり理解して行動したいものですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!